2009年7月31日金曜日

基準(1704)



「こころにぐっとくる」文章に出会うと、なんだかわくわくするような気持ちになります。

ドラマ「女王の教室」の阿久津真矢先生が言った、

「大切なのは、耐える力や解決する方法を身に付けることです。

人生に不安があるのは当たり前です。

大事なのはそのせいで自信を失ったり、根も葉もないうわさにのったり、人を傷つけたりしないことです。

それより今をもっと見つめなさい。

私たちの周りには美しいものがいっぱいある。

そういう大切なものをしっかり目を開いて見なさい、耳を済まして聞きなさい。

全身で感じなさい。

それが生きているということです。

今しかできないことをしっかりしなさい。

今しかできないことがいっぱいある。

それをちゃんとやらずに将来のことばかり気にするのはやめなさい。

いつまでたっても何にも気づいたりしません。」

という言葉と、

「人生においては苦しいことや悲しいことがあるのは当たり前で、それを乗り越えていく力を付けさせることが私(教師)の役目です。」

という言葉は、どちらも「こころにぐっと」きました。

そういう感動を覚えると、気持ちはとても「前向き」になります。

これが「言葉の力」です。

そして、そんな「力を持った言葉」を伝えていきたい、という気持ちで「強くなりたいあなたに贈る100ぐらいの法則」を書いていこうと思います。

まず、「基本法則-7つの(K)①基準」について話をしましょう。

強くなろうと思ったら、いくつかの苦しい訓練や、辛い練習はやはり必要である。

何かをやり遂げようとする意志が弱くては何事もなされはしない。

与えられた練習メニューをいやいややっていてもしょうがない。

当たり前のことだが、自ら取り組み姿勢が大切である。

しかし、人間は本質的に怠惰な生き物なので、ついつい楽をしたり、さぼったりするものだ。

それに流され続けていると、強くなることは不可能だ。

そこで大切なるのは「自己基準」である。

これは、誰がなんと言おうとこれだけはするという自分で自分に課した課題のようなものだ。

例えば、1週間に3日はランニングをするといった課題目標でも良いのだが、このようなことはあたりまえのようにこなしてほしい。

ここで言う「基準」はもっと高みにある。

今できることに全力を尽くす、ミスは自分にチャンスをくれていると思い通すことなどの基準を自分に設けるのである。

一見すると簡単なことだが、それをいつもやり通すことがいかに大変なことかわかるだろう。

たとえば、あなたが何か社会的に貢献できる活動をしようと考えたとき、ボランティア活動は思い切れば気合ででもできるかもしれないが、毎日の節水を徹底したり、節電のために見たいテレビを我慢し続けることは気合だけでは難しい。

それはあなたの「生き方」に関係しているからだ。

いや、生き方そのものといっても良い。

そして、いつでも自分の行動を監視し、叱咤激励する別の人格を自分の中に作り上げることである。

その意思に沿うべく、怠惰な自分を打ち消していく。

こういう人は、強いばかりではなく、人生でも成功する。


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2009年7月30日木曜日

将来像(1703)



全国小学生大会に参戦してきました。

結果はいまひとつでしたが、大きな経験を積んだのではないでしょうか。

この大会を見ていると、一番感じることは「体格差」です。

この時期の成長期には大きな個人差があり、それこそ大人と子供ぐらいの差があります。

その選手たちが同じ舞台で戦うのですから、この差は大きなアドバンテージになり、ハンデにもなります。

でも、私たちコーチが見るのは、子どもたちの将来性です。

体の小さい子がどんな戦いを挑むのか、大きな体の子はそれを活かしてどんなプレーをするのか、それが将来どう変化していくのかをイメージします。

そのイメージが鮮明に湧いてくる子とそうでない子はいます。

根本的な違いは「闘争心」です。

派手にガッツポーズを決めようとも、物静かに淡々と試合を進めようとも、根本にある「闘争心」が感じられる選手は、その将来像が鮮明にイメージされてきます。

それを、私たちコーチは、

「何となくにおいがある」

とか

「何か持っている」

と言う言葉で表現したりします。

そう「感じる」のです。

この大会は、その感性が最も揺さぶられる大会のひとつです。

多くの子どもたちの将来像がイメージできました。

この成長に負けないように練習しなければなりません。

まず、何よりも私自身が「闘争心」を持って指導していかなくてはなりません。

この子たちの成長を心から楽しみにしています。


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2009年7月29日水曜日

期待しすぎるな(1702)



自信を持って試合に臨むことは大切です。

自信を持つためにたくさん練習も積んできました。

しかし、

「自分はこれだけ練習をしたから負けるはずはない!」

とか

「あいつよりも一生懸命やったから自分のほうが強いはずだ!」

などと強く「思いすぎる」と、それが大きなプレッシャーとなって襲い掛かります。

・ 良いプレーが出来る

・ 相手に勝つことができる

・ 全国大会に行くことが出来る

・ コーチや親にほめられる

などを「期待しすぎる」と緊張を生むことを覚えておいてください。

親の期待しすぎはもっとも大きなプレッシャーを生みます。

静観することが正しい姿勢です。

是非心掛けておいてください。

選手としてもっとも大切なのは、いつも「チャレンジャー」でいることです。

「チャレンジャー」は勝つことに貪欲ですが、良い「チャレンジャー」はそのためには今自分がしなければいけないことに意識を向けられる人です。

周りのことに気を奪われることなく、ひたむきに相手を倒すことに集中できます。

期待は、周りが自分に求めたり、自分が自分に求めたりする外的なものです。

今、そのボールを打つことに意識を向けてください。

「期待しすぎ」の緊張から開放され、高い集中力が発揮できるはずです。

いつも良い「チャレンジャー」でいるようにしてください。


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2009年7月28日火曜日

気迫を持って打つ(1701)



試合中にミスに気持ちを捉われたり、相手のプレッシャーを受けたときは、自分のプレーに自信が持てなくなり、迷います。

こういうときに、

「自分のプレーをする」、

「ボールに集中する」、

「思い切って攻める」

などと、こころに言い聞かせることも多いかと思いますが、日頃からの訓練が少ないと、そうした場面で本当に勇気を持って決断することは難しいものです。

これは性格にもよります。

大変攻撃的な子は、そうした場面でも勇気を持って攻撃しています。

しかし、そうでない子はやはり訓練が必要です。

特に「勇気」と「決断」が必要な場面は、以前のこの連載でも書きましたが、チャンスボールです。

ゲームポイントとか、マッチポイントでは大きな緊張が襲います。

ポイントが取れれば問題ありませんが、ミスをするととても大きくこころに残ります。

当然次のポイントを取る確率は下がります。

そうならないために、ミスをしても出来るだけこころに残らないような訓練をしなければなりません。

それは、チャンスボールの練習で「気迫」を持ってボールを打つことです。

意外とこれが出来ません。

「気迫」を表現することが出来ないのです。

多分、多くの子供はやっているつもりかもしれません。

しかし、私にはほとんど伝わってきません。

それは相手に対しても同じです。

人間は相手の打球する姿に「気迫」を感じると、たじろぐものです。

そうすると、ミスヒットした打球でも簡単にエースになります。

最高のショットを打たなくてもポイントを取る確率が上がるのであれば、できる限り利用したほうが得です。

では、どうすれば「気迫」を出すことができるのでしょうか。

方法は簡単です。

「声を出す」ことです。

どうしてもこのポイントがほしいとき、多くの一流選手はすごい「気迫」を見せます。

そのとき、めいっぱいの力と気持ちをボールにぶつけるために、大きな声を上げます。

それは、気持ちを奮い立たせるためにはどうしても必要な行為です。

「声を出す」ことには、ほかにも筋力を増大させる、身体の疲労を軽減させる、力の発揮をスムースにするなどの効果が科学的に検証されています。

いままで静かにチャンスボールを打つ練習をしてきたのなら、声を出して打ってみてください。

「声を出すのが恥ずかしい」、

「これでミスしたらかっこ悪い」

などと考えてしまう人は、ここ一番で絶対に力を発揮することはできません。

自分の気持ちを高め、最高のショットを打つために最高の努力をすることが自信あるプレーにつながることを忘れてはいけません。

素質はあるがいまいち成績の上がらない人は、このように自分の気持ちを高めることができないひとに多いのです。

そういう人は、すぐに自分に限界を設けます。

「自分はここまでで良い」、

「テニスは趣味だ」、

「それだけやっても意味はない」

などの言い訳をいつも探しています。

大変もったいない話ですが、その限界を打ち破るためには、自分を表現する力を身に付けることが大変有効です。

そして、そういう人も本心では「強くなりたい」、「勝ちたい」と強く思っています。

それを人に表現することを怖がったり、恥ずかしがったりしているだけなのです。

そのような気持ちは必ずコーチには伝わります。

そんなとき、

「もっと自分を変えて、テニスに賭ける思いを強く持って取り組まなければならない!」

と強い口調で言うこともあります。

そうすると、自分は十分にやっているのに、なぜコーチは認めてくれないのだと感情的になる場合もあります。

でも、本当のところは自分でもわかっています。

それを行動や言葉で伝えたり、表現しなければ認めてもらえないことは頭では理解しています。

表現することをためらって一歩進むことができないのです。

そんな子供たちに対して、私は「もう教えることは出来ない」と突き放すことがあります。

強くなるためにはどうしても越えなければならない壁があり、それを打ち破るためには、厳しい指導によって「強さ」を身に付けなくてはならないと考えるからです。

一方で、そうすることが子供を傷つけているのではないか、子供を苦しめているのではないか、単にやさしく接すれば良いではないかと思う葛藤もあります。

本当のところはどうすれば良いのかはわかりませんが、

「突き放す勇気を持てたときは、その子が成長するチャンスだ。」

と思うようにしています。

私は自分の「信念」に従って行動するしかないのです。

その子が成長するために必要であれば、ほかのクラブに変わることも厭いませんし、突き放した時に私に対して憎しみしか感じないようなら、それは私の接し方や取り組み方に問題がるので、それを見つめ直してよりより方法を探そうとします。

何が子供にとって必要なのか、どうすれば子供が成長するのかを真剣に考えて行動すること、それが「信念」です。

その「信念」が揺らぐことはありません。

私の「信念」が揺らげば、子供たちにメンタルタフネスを説くことは出来ません。

話が少しそれてしまったようですが、「声を出し」、「気迫」を持ってボールを打つ練習をしてほしいのです。

「気迫」のこもったプレーというのは難しいかもしれませんが、あなたが練習をしているときに、回りにいる友人やコーチが声をかけにくいような雰囲気を作り出すことが出来れば最高です。

意識してやり続けていれば雰囲気は作り出せます。

そのとき、きっと「生きた力強いボール」を打っていることでしょう。


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2009年7月27日月曜日

最高のプレー(1700)



センターマークの位置からサイドに走って行って打球し、できるだけ素早くもとのポジションに戻るというとても基本的な練習を行ってください。

10球を1セットとして、最低でも10セット程度は行うようにします。

セット間には「間」を置き、集中が高まったら次のセットに入るようにします。

そのときの指示はひとつだけです。

それは、

「自分ができる最高のプレーをしなさい」

です。

子供たちは「最高のショットを打つ」ことに捉われています。

そうするとどうでしょう。

例えば100球打つとして、自分の満足行くショットは何球でしょうか。

完璧主義者であればほとんどないでしょうし、楽観的な子でも10球もあれば良いほうではないでしょうか。

「最高のショットを打とう」として、それがうまくいかないことから「課題を発見する」ことは大変素晴らしいことですが、この練習の課題はどうやって「自信をつける」か、です。

素晴らしいショットが打てなくても、「最高のプレー」は「やろうと思えば」必ず出来ます。

何を「最高のプレー」というかは人によって違いますが、少なくとも10球のボールに対して自分が出来うる限りの「最高のプレー」をし続けたとき、充足感は高まるはずです。

出来うる限りの「最高のプレー」とは、最高のスピードで動くことであったり、高い集中力を発揮することであったり、力いっぱいのスイングをすることであったりするはずです。

これを高い意識を持って繰り返しやり続けると、心拍数もあがり、とても苦しい状況に追い込まれることもあります。

しかし、やり切れたときには、充足感、満足感とともになんとなく「自信」が沸いてくることを実感できます。

「最高のプレー」をすることが目標なので、ミスに対して悔しがることは構いませんが、「ミスに気持ちを捉われないように」します。

「捉われる」とは、ミスのイメージや思いが大きくこころに残っていて、次のショットに対して気持ちが向かない状態のことです。

もちろん100%打ち消すことは出来ませんが、次のボールに対して「最高のプレー」をしようと「決断」できれば、「ミスに気持ちを捉われる」ことは少なくなります。


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2009年7月26日日曜日

マルチな仕事(1699)



私はいろいろな仕事をしています。

本職はもちろんテニスのコーチです。

野球部のトレーナーもしています。

大学で講義もします。

通販の番組に出演したりもします。

テニスのコーチなのにいろいろなことする(しすぎる?)ことを不思議に思う人も少なくありません。

それは、すべて「コーチのステータス」を上げることにあります。

多くの子どもたちを預かります。

子どもたちを預けてもらうには、私という人間を「信用」してもらわなくてはなりません。

でも、人間を信じることは簡単なことではありません。

どうしたら「信用」してもらうことができるか、いろいろと考えました。

テニスのコーチとして成功するというのもひとつです。

そのために、コーチングの技術だけを磨いてもだめだと思います。

それだけでステータスを上げるのは大変困難なことです。

「テニスコーチはこんなこともできる」

とアピールができるように、マルチに仕事をこなすことが大切だと考えました。

そういう仕事をこなしていくうちに、いろいろなネットワークが広がります。

そのネットワークは、子どもたちをいろいろなことに導くのに役立ちます。

トレーナーの仕事をしていることで、効率的なトレーニングの方法を教えることができます。

トレーニングを学びに来るプロ選手やトップ選手との交流は大きな刺激になります。

一緒にトレーニングをすることもあります。

大学で講義をすることで少しはステータスが上がります。

何といっても最高学府で教鞭をとるわけですから、知識レベルの高さを評価されます。

それに、大学では教員評価をアンケートすることが義務付けられているようで、その評価を意識して、一生懸命に勉強するモチベーションが上がります。

その知識はコーチの仕事に役立ちます。

それに、大学への進学のサポートをするという仕事のためには、そこに籍を置くことは意義があります。

うまく進学のサポートをしていきたいですね。

通販の番組出演はたまたまですが、商品開発に携わったことで、選手のケアやサポートグッズに大いに興味を持つことになりました。

今、そのためのグッズを開発中ですが、開発のためにいろいろと調べることでケアの効率は上がります。

それと解析のためのプログラムを勉強してきたので、パソコンを使っていろいろとシュミレーションをしたり、画像管理、ホームページの作成などが楽々できます。

これは仕事の効率を大いに高めます。

このようにマルチに仕事をこなすことは、忙しく時間の使うことになるので、ひとつの仕事を突き詰めて行うには無駄のように思われるかもしれません。

でも、

「何でもできる」

は大いに「武器」になります。

その「武器」が信頼を深め、コーチのステータスを上げる効果となると考えます。

私はやはり「まぐろ」です。

「止まったら死ぬ」と言われているので、このまま止まらずに進み続けようと思います。


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2009年7月25日土曜日

練習は不可能を可能にする(1698)



「練習は不可能を可能にする」

という言葉は私の好きな言葉の一つです。

慶應義塾長を務められた小泉信三先生の教えの一つで、この言葉はテニスコートの石碑に刻まれています。

何年か前まで慶応大学テニス部のコーチをしていたので、この言葉は何度も耳にしましたし、石碑に刻まれた言葉を何度も読みました。

すべては「練習」にあります。

マッチ練習でうまくいかないと、感情を乱してうまくプレーができない選手がいます。

練習の意味をうまく理解していないのかもしれません。

トレーニングで、ちょっとつらいことや苦しいことがあると、お茶らけたり、いい加減な態度で行う選手がいます。

ボールを打つことだけが練習だと思っているのかもしれません。

時間にルーズな選手、状況判断が悪い選手がいます。

自分のすべきことにちゃんと焦点があっていないと思います。

「本当に練習したいのだろうか?」

疑問に思うことも少なくありません。

そのために準備をする自分が何となく滑稽に思える時もあります。

でも、

「練習は不可能を可能にする」

そのことを疑わないので、できるだけ練習できるように、考えて、考えて、準備をします。

そして、不可能だと思っていたようなことが可能になった時、練習を続けてきたことを誇りに思います。

「練習」とは・・・そういうものです。

練習して、練習して、強くなり、出来るようになったことを、ともに喜び、励まし合う・・・・・・

そのための練習を重ねていくこと、それが何よりも大切です。


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2009年7月24日金曜日

最適なこころの状態を作る(1697)



試合前や試合中は、だれでも多少なりとも緊張するものです。

子供たちに、

「試合で勝つために、今、自分にとって必要なものは何か?」

と聞くと、

「自信」、

「勇気」、

「強い気持ち」

などメンタル的な要素を挙げることが多いものです。

なぜでしょうか。

それは「怖い」からです。

「勝てるだろうか」、

「良いプレーができるだろうか」、

「あの子には負けたくない」、

「勝てば全国大会にいける」、

そんな考えに捉われて「不安」や「恐怖」にかられるのです。

「不安」や「恐怖」は誰でも持っています。

人間である以上、この気持ちを抑えることは難しいものです。

大切なのは、それらに捉われないで、緊張しても自分のプレーに集中して、自分の「最高のプレー」ができるように訓練することです。

私は、試合の前には

「自信を持って試合に臨めるような練習をしなさい」、

「気迫と勇気を持ってボールを打ちなさい」、

「今、自分がやっていることに集中しなさい」

とだけ言います。

とても難しいことです。

それを実践するためにどのように練習に取り組めばよいのかのかがわかりません。

試合前には比較的単純な練習を行うことは効果的かもしれません。

単純な練習は大変高い集中力を必要とします。

普段の練習では技術の向上を目指す場合も多く、いろいろな練習パターンを組み入れてカリキュラムを作りますが、試合の前はメンタル面の充実が最大の目標なので、どうすれば

「最適なこころの状態を作ることができるか」

についてだけ考えるようにしています。

その成果が試合で発揮されれば良いと思います。


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2009年7月23日木曜日

コーチとして(1696)



コーチとして「考えさせられるとき」は大変多いものです。

とくに試合に負けたときに何を考えるのかは、自分自身の成長のためにとても大切な時間だと思います。

他のコーチの子どもたちに対する振る舞いについても考えさせられる時があります。

私がその時何を考えるのかについて、文章としてまとめてみよう思ったですが、うまくまとめることができないので、思うがままに箇条書きにしてみます。

・ 本当にその戦い方を評価できているのか。

・ 戦うまでに何を指導してきたのか。

・ 自分の思いを伝えることが出来たのか。

・ 本当に勝ち負けにこだわっていない自分がいるのか。

・ 負けたことから学ぶことはたくさんある。

・ 次に立ち向かうために何が必要なのかを発見できたのか。

・ 涙するわけをきちんと聞いているのか。

・ 負けたくないと思って戦ったのに「なぜ負けた!」はないだろう。

・ メンタルタフネスはコーチが上だ!何があっても負けない。

・ ともに戦うコーチでありたい。

・ 涙するコーチでありたい。

・ 夢を語るコーチでありたい。

コーチはいつも戦っています。

一人の選手を育てるには、いくつもの困難があります。

それを乗り越えるための「勇気」と「信念」を持って戦うことができるコーチだけが本物です。

コーチが、試合前や試合後に選手かける言葉は大変「重い」です。

その言葉によって、やる気が出たり、次の目標に向かう勇気を持つことができますが、反対に負けたことにとらわれて自信を失ったり、やる気が失せたりもします。

どのような言葉が良いのかは分かりません。

「強くなってほしい」と思う気持ちが強ければ、自然と勇気を与えるような言葉が出てくると思います。

「強く思う」こと、やはりこれが大切です。


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2009年7月22日水曜日

成長をサポートする大会(1695)



現在、各地で全日本ジュニアの予選である地域大会が開催されていることと思います。

この地域でも東海中日ジュニアが行われています。

この大会は、ジュニア最高峰の戦いの場である全日本ジュニアの予選としてあるので、出場する選手は相当の思いを持って参加します。

大会もその思いに応えるべく、戦いの場を提供することが重要です。

そのように、参加する選手、大会をサポートする皆さんが一体となってジュニアの戦いをサポートするというのが本来求められるべき姿です。

しかし、現実には、8ゲームで試合が消化されたり、出場決定戦が1セットマッチで行われたり、単に順位を決めることが優先されていると感じるところもあります。

他の地域では、本番と同じように3セットマッチで試合が行われていることが多いようです。

大会期間が用意できないという理由はよくわかります。

でも、2時過ぎにはコートが空いて、練習コートに開放しています。

その時間をマッチに充当するというのは考えられないでしょうか?

また、朝の練習時間は20分だけ用意されいます。

たくさんの選手が練習するので、コートはすぐに埋まります。

もっと練習時間を増やして、全選手が、十分とはいかなくても、ちゃんと練習できるようにすべきではないでしょうか?

試合前の3分間の練習を5分間にすることはできないのでしょうか?

12才以下の選手は、3セットマッチを全く経験しないで、全日本ジュニアに出場する選手がいます。

セットブレークの意味も良く分からないかもしれません。

これで、思い切ったプレーをしなさい、というのは難しいような気がします。

3セットをフルに戦えない選手が代表となることを疑問にも思います。

もし、3セットマッチを戦って敗れたのであれば、納得がいくと思います。

この大会で最後になってしまうかもしれない選手が納得いくような形で大会を運営してあげたい、そう願っています。

事が簡単ではなことは承知しています。

でも、子どもたちが、自分の力を十分に発揮し、敗れてもなお、その結果を入れて納得し、次の目標に向かって頑張る気持ちを持ってもらえるような大会にすること、それがジュニアの育成に携わる者の責任だと思います。

そういう大会が、「ジュニアの成長をサポートする大会」として高く評価されていくのではないでしょうか。

もし、私に何か責任を与えてもらえたり、意見を言う機会をもらえることもあると考えて、あるべき大会の姿を模索していこうと思います。


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2009年7月21日火曜日

やりきれない思い(1694)



大切な試合で思うような成果が残せなかった時、コーチとしての力不足を感じます。

いろいろなことを思いますが、「やりきれなかった思い」が大きく心に残ります。

子どもたちの足りないところや直さなくてはならないこと、成長のステップのためにやらなければならないことに気付いてはいます。

でも、修正することに対して確固たる自信がなかったり、ほんの少しの素晴らしいショットに目を奪われて妥協してしまったり、面倒くさがったり・・・。

なかなか100%の自信を持って教えられるものではありません。

だから迷ってしまって踏ん切りがつきません。

それが「やりきれなかった思い」につながっていきます。

いつも・・・そんな風に考えます。

とても苦しいものです。

でも、実際に負けてしまった子どもたちの方がつらいですね。

そんな子どもたちが「もっと頑張る!」と前を向いて歩き始めるの見る時、思いは癒されます。

子どもたちに助けられる、そんなふうにも感じます。

この「思い」はこれからもずっと続いていきます。

だから、できるだけ「やりきれない思い」を持たなくて済むように、私も常に前を向いて歩いていこうと思います。


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2009年7月20日月曜日

コーチもパートナー(1693)



コーチを信頼することができなくなることで、パフォーマンスの低下を招くことがあります。

単純に練習量だけを多くすれば強くなるというわけではありません。

「このまま練習していて本当に強くなるのか?」、

「つらい練習をしていても強くなれない」、

「自分に自信がもてない」

など、多くの選手は不安を抱えています。

コーチの役割は、技術を教えたり、練習の環境を整えるだけではありません。

選手のこころの不安を打ち消すことができるように、強い信頼関係やパートナーシップを築くことができるかどうかで能力が評価されるのです。

私が出会った優秀なコーチたちは、選手が強くなれることを信じて疑いません。

また、その手法についても確固たる自信を持っています。

そのような自信に満ち溢れた態度や振る舞いを見ると、選手は安心できるので良好な信頼関係を築くことができます。

クラブ内での友人関係やコーチに対する信頼感の希薄さが原因で、パフォーマンスの向上が見られないケースをよく目にします。

もし、今のコーチに対して信頼できないと感じるならば、大変勇気がいる決断ですが、

「環境を変えること」

は能力の向上には大変重要な決断です。

また、コーチは自分が提供できる情報や環境がすべての選手にあっているかどうかをチェックして、よりよい環境が準備できるよう最善の努力をしなければならないと思います。


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2009年7月19日日曜日

ハードなスポーツ(1692)



なんと、今日の歩数は、20000歩を超えました。

といっても、午前中の練習で寮生の一人に私の万歩計をつけてもらっての数値です。

午前の練習時間は4時間30分ほどでしたが、それだけで15000歩ほどありますので、一日練習をした選手は、軽く30000歩は超えていると思います。

距離にすると、15kmほどになります。

やっぱりテニスはハードなスポーツです。

テニスというと、さわやかとか、優雅なというようなイメージを持たれる方は多いかもしれませんが、なかなかどうしてしんどいスポーツです。

実際に、今から30000歩、15kmを歩けと言われたら、結構大変だと思います。

それを、歩くのではなく、何回もダッシュを繰り返すのですから、そのハードさは容易に想像できると思います。

そんなしんどいスポーツなだけに、心身ともにタフであることが求められます。

明日から東海中日ジュニアが始まりますが、私のクラブの子どもたちは他のクラブの子どもたちに負けないぐらい一生懸命に練習してきたので、身体のタフさはあると思います。

でも、勝負はやはり心のタフさが決め手になります。

明日は朝練からしっかりと準備をして、戦う意欲を高めて試合に臨んでほしいと思います。

今日、元全日本チャンピオンの山本育史プロのクリニックがあって、その後少し話をしました。

全日本ジュニアの出場がかかる試合が、8ゲームマッチで決まるなんてことはあり得ないと驚いていました。

しかし、現実はそうです。

それを超えていかなくてはなりません。

そのためには何よりも心のタフさが必要になります。

万歩計の数値には、心の歩数は計測されませんが、今まで練習をしてきたことでたくさん歩数を刻んできたと考えてください。

その自信を胸に頑張ってほしいと思います。


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2009年7月18日土曜日

蹊ができる(1691)



今日は、植田実前フェド杯監督の大学に行ってきました。

会うのは久しぶりですが、いつも温かく迎えてくれて感謝しています。

この人の人柄に触れると、何とも言えない安心感のようなものを感じます。

また、ひとたびコートに立つと、指導者としてのオーラを放ちます。

研究室でいろいろと話をしましたが、

「自分は研究者としてはダメなんだよなあ」

と言います。

「やっぱ本書かなきゃいけないだろうけど、そんな時間ないんだよなあ」

と自嘲気味に話をします。

でも、そんなことじゃあないんですよね。

その人の魅力に惹かれて人は集まり、刺激を受けて成長していきます。

それが、人にものを教える人の本当の「力」だと思います。

植田さんの大学の建学の精神に「桃李成蹊」があります。

美しい花を咲かせ、おいしい果実を付ける桃の木には自然と人が集まり、そこに蹊(みち)ができる、という意味らしいです。

人も同じで、魅力ある人のところには自然と人が集まるということです。

植田さんを見ていると、まさにそこに「蹊」があると感じます。

自分には到底まねはできないけれど、小さな「蹊」を作ることが出来るように頑張っていこうと思います。


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2009年7月17日金曜日

講義終了(1690)



今日で前期の授業が終了しました。

前期は、「コーチング論」と「トレーニング科学」を担当しましたが、私にとってはどちらも自分の知識や経験をまとめるのにも役立つ有意義なものでした。

学生さんにどれだけのものを伝えられたのかはわかりませんが、とりあえず精一杯教えたつもりです。

コーチという人はたくさんいますが、「コーチという存在」になりうる人は少ないと思います。

コーチングとは「人の能力を引き出す」ことです。

もっとも大切なことは「観ること」と「コミュニケーション」であり、ただ教えるのではなく、「相互理解」と「相互選択」の考え方を持って、「より良い感情を伴う関係」がなければコーチングは成り立たないからです。

私は多くの子どもたちを教えているので、「コーチ」と呼ばれています。

しかし、子どもたちが本当に求めるものを提供し、良好なコミュニケーションを構築できている「コーチ」であるかどうかは分かりません。

そうあろうと努力しています。

実は、コーチの資質とは、それを身につけていることも大切ですが、いつもそれを高く身につけようと絶えず努力する姿勢を持っているということが大切です。

そういう姿勢でいることはコーチとしての価値を高めますが、何よりも自分自身の人生をより有意義なものにしてくれます。

私は「コーチング論」をそういう学問だと捉え、できるだけ学生さんの人生に役立つ講義にしようとしたつもりです。

講義をしながら思うことは、まだまだ「足りない」ということです。

でも、「足りていないから努力する」、この姿勢だけは崩さないようにしようと思います。

講義も終わり、もちろん試験があります。

私の試験は、どうしても覚えてほしいことをまとめるためにする、というふうに考えていますので、基本的に出題するところは教えました。

これだけ覚えれば試験に受かるというのではなく、きっとこれから役立つことがある、そう考えて勉強してほしいと思います。

そして、また後期にお会いしましょう!


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2009年7月16日木曜日

オール5(1689)



寮生の一人が、1学期の成績でなんとオール5をとりました。

私も小学生の時に2回ほどとったことがありますが、小学生の時の成績なので大したことはありませんね。

学校のレベルなどもあるので、この成績が直ちに優秀であるとは言えないとは思いますが、寮で生活をしながらこの成績をとったことを高く評価します。

寮での生活は不自由なことが多いものです。

勉強する時間もそれほど多く確保できるわけではありません。

テスト期間中も基本的に練習とトレーニングを行います。

試合などで授業を欠席したり、テストが受けられなかったりします。

そんな中で良い成績を修めるには、高い集中力が必要です。

私も、高校2年生の時に、テニスが段々と強くなって練習時間も長くなったにもかかわらず、成績が伸びたということを経験しました。

短時間に勉強に集中することができるようになり、何となく勉強の方法が理解できたように思います。

スポーツをやっていると勉強できない、というのは言い訳のような気がしますね。

確かに勉強する時間は少なくなります。

だからこそ、工夫して時間を作り、集中して勉強する姿勢が身についてきます。

それはきっとこれからの人生に役立ちます。

その寮生には、

「コーチの高校の時の成績より私の方がいい!」

と自慢されて悔しい思いをしますが、ちょと嬉しいですね。

いつも勉強を見てあげたのは誰なんだろう?

もう必要ないかもしれませんね。


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2009年7月15日水曜日

新しい形(1688)



よく、学校の部活動と民間クラブの活動の違いは何かを考えます。

施設環境や指導者の質の違いはもちろんあります。

しかし、何よりも違うのは教育的な活動であるということです。

部活動は、学校教育の一環として活動しているので、礼儀やマナーなどは厳しく指導されます。

ゴミを放置したり、片付けなどを率先してできないことなどに対してはかなり厳しく怒られます。

また、多くの生徒を一人の指導者が見ることになるので、生徒の「自主性」を重んじます。

そうしなければ部の活動が成り立ちません。

今日の練習でも、自分勝手に行動した選手を厳しく叱りました。

自己中心的な振る舞いは、チーム意識を低下させ、「自主性」の育みを阻害していきます。

部活動は、環境に恵まれなかったり、練習時間が少なかったり、学校の制約が多かったりと、練習の状況があまり良好でない場合も多いものです。

私が高校生の時は、コート一面で40名の部員がいました。

でも、そうした中でも強くなる選手は、「自主性」に優れ、高い「チーム意識」を持った選手です。

私は、環境的には恵まれている民間クラブにも、こうした学校部活動の良い面を積極的に取り入れていきたいと考えています。

だから、チームの方針として「チーム意識」というものを掲げました。

個人スポーツなだけに、「チーム意識」を持ちにくく、自己中心的な振る舞いがまかり通る場合もあるかもしれません。

だからこそ、チームとしての活動に意識を向け、「自主性」を育んでほしいのです。

私は、部活動の指導をしている時は、いつもそのことを考えます。

そして、両者の良い面が融合することで子どもたちにとってより良い環境が作られていくと考えます。

これからも「新しい形」を模索しながらテニスを教えていこうと思います。


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2009年7月14日火曜日

新記録(1687)



新記録です。

14470歩です。

先日、大学の練習会に行った時、いろいろと大学内を見て回ったり、ショッピンググモールを歩いて新記録を達成しました。

万歩計を購入してから(ひとつは3日目に失くしましたが・・・)、やはり一万歩は一つの目標ですが、これを達成するのはなかなか難しいことです。

テニスコーチなので、そんなの楽勝だろう、と思われるかもしれませんが、意外と動かないものです。

子どもたちと打ち合うわけではないので、ボール出しでは、いくら頑張ってもそれほど動くわけではないということです。

なので、今は、出来る限りうろうろと歩き回って歩数を稼ぐようにしています。

でも、実は、ちょっといい発見をしました。

万歩計と言うからには、歩くことを基準に考えているので、基本的に万歩計を腰のところに付けますが、実は人間の活動量を正確に測るには、上半身の動きも考慮しなけければならないそうで、私の購入した万歩計は上半身に付けることを勧めています。

そうですよね!

ボール出しは結構な重労働なはずなのに、それが歩数に換算されないばかりに、的確な運動量を測定できないでいたのです。

きっと私の運動量はもっと多いはずです。

今日も15カゴほどボール出しをしました。

もし、一球を一歩に換算すれば、1500歩ほどになるはずです。

今日の歩数は7850歩だったので、実質は9350歩ということです。

結局・・・一万歩には届いてないですね。

明日からも地道に歩こうと思います。


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2009年7月13日月曜日

大学練習会(1686)



先週末は、2つの大学の練習会に参加してきました。

何度も書いてきましたが、私の希望は、「子どもたちがいつまでもテニスを続けてくれること」です。

そのためには、子どもたちの実情や目的に合った大学を選択しなければなりません。

最近は、大学にテニスの専門の指導者を置く場合も多く、私が知っている方が監督などをされているケースも増えてきました。

そうしたネットワークを利用し、子どもたちが大学に進学しても「安心してテニスを続けていくことができる」ように導いていくのがコーチの仕事です。

そのために情報を集めなければなりません。

話を聞くだけではなく、実際に現場を見て、指導者と話をし、正確に情報を伝達しなければなりません。

来週も関西の大学を訪問する予定です。

交通費の節約のために長距離の運転になり(週末1000円は本当に助かります)、大変疲れますが、子どもたちの将来を考えて、一生懸命に足を運ぼうと思います。

また、大変うれしいこともあります。

昔、教えたことのある子や一緒に遠征をした子、合宿などを経験した子が大学でも頑張っている姿を見ることができたことです。

何年か振りに会うので、すっかり大人になっていてすぐには分からないこともありますが、「大島コーチ、久しぶりです!」と声をかけてもらうと、その面影から思い出がよみがえってきます。

今回訪問した大学でも、多くの子どもたちとの懐かしい出会いがありました。

小さかった子が、大学生になり、もう卒業を迎えるなんてことを聞くと、「年をとったなあ」と感じますが、心からその頑張りをうれしく思います。

私のところから巣立った子が、大学に入り、大人になり、それでもテニスをがんばって続けていく姿を想像しながら帰ってきました。

こうした出会いが、いつまでも続くように願っています。


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2009年7月12日日曜日

良いパートナーを持つ(1685)



団体戦という特殊な状況で、気持ちを高め、実力以上の力が出せる場合があることを述べましたが、

「チームのために頑張る」

とか、

「監督を男にする」

というような気持ちがプラスに働くからです。

仲間やチームのためにという気持ちを持つことで、自分ひとりでは弱気になってしまう場面でも、責任の重さを感じて、容易に弱音を吐いたり、あきらめたりすることができないのです。

試合に負けたときでも仲間の励ましがあれば、次にチャレンジする勇気が持てます。

そのためにはよき仲間や信頼できる指導者の下で練習を積むことが何よりも大切であると改めて思います。

同じような気持ちでプレーすることは、団体戦のほかにもダブルスでは可能です。

このとき、素晴らしい信頼関係で結ばれた選手同志がプレーをすれば、実力以上の力が発揮できます。

私の友人に、全日本選手権女子ダブルスで、地域予選から見事決勝まで勝ち上がった選手がいます。

この二人の戦い方を見ていると、お互いのミスに対しては励まし、ポイントを取ったことを素直に喜び、お互いを信頼して実に楽しそうにプレーをします。

私は、ここにテニスの素晴らしさの原点を見た思いです。

ダブルスらしい戦い方を見て感動を覚えました。

このような状態で戦っているとき、こころの状態の乱れは少ないと考えられます。

試合が好きではないと答える子でも、ダブルスなら好きと答える場合が多いのは、ダブルスではあまりこころの状態は乱されないので、試合中に「精神的に苦しい思い」をしなくてもよいからです。

ダブルスでは、自分を励ましてくれる存在(パートナー)がすぐそばにいますし、ポイントをとったときに喜びの表情で迎えてくれれば、自分も自然と良い表情を作ることができます。

当然こころの乱れは少なくなります。

しかし、シングルスではこのような存在はいないので、様々な工夫がいります。

孤独に戦うランナーの多くが、ユニフォームにお守りを縫いつけて走るのは、くじけそうになる自分を励ましてくれる友人やコーチの「思い」をお守りを通して感じることができるからです。

このときは、お守りがパートナーです。

孤独にシングルスを戦うためにも、良いパートナーが必要です。

自分の行動やこころの状態を記録したノートやお守りでも良いでしょう。

彼や彼女からもらった大切なもので構いません。

勇気付けられたり、気持ちが高まってくるものであるなら何でも良いのです。

誰もが多かれ少なかれ、試合中は恐怖と戦っています。

その恐怖に立ち向かい「戦う勇気を与えてくれるもの」、それがパートナーです。


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2009年7月11日土曜日

ゲームの分析をする(1684)



実際にゲームをすると、ストロークでのミスはサイドアウトが多いとか、バックハンドでのレシーブミスが多いとか、ネットでの得点率が低いとか、ほとんどのボールが浅いとか、自分のプレーの特徴が明らかになります。

また、対戦相手はフォアのダウンザラインでエースを取るときが多いとか、フォアのワイドボールに対してショートクロスしか打たないなど、相手の特徴も知ることができます。

このように自分と対戦相手の特徴を知ることから作戦を立てることが始まります。

しかし、プレーしながらゲームを分析することはなかなか難しいものです。

単純にスコアを記録することでもそれなりに特徴は把握することができますが、私は、ゲーム練習のときにベンチコーチを入れてゲームをさせるときがあります。

そして、タイブレークゲームのように短いゲームを2セット行います。

セット間にはベンチコーチに入った選手と作戦タイムを取ります。

そうすることで、自分では気づかない特徴を知ることができ、具体的な作戦の指示がもらえます。

1セット目とはまったく違うテニスができる場合もしばしばあります。

ベンチコーチの選手も真剣にゲームを見ることで、自分のテニスの特徴を認識することができます。

こうした経験をつむことで、実際の試合でも作戦を考えて試合に臨むようになり、勝つチャンスは広がります。


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2009年7月10日金曜日

得意なパターンをつくる(1683)



相手の弱点を攻めることは戦いの常套手段ではありますが、自分の得意な攻撃パターンに相手を誘い込む作戦もあります。

もし、自分がフォアハンドの逆クロスが得意なら、そのショットを多用し、相手が逆クロスを強く意識したときに思い切ってストレートに勝負をかけると、ポイントを取る確率は高くなります。

自分の得意なショットやパターンは自信を持って攻撃することができます。

たとえ、ボールの威力がそれほど高くなくても、自信を持って攻撃されることが相手にとっては嫌なのです。

その作戦がうまくいっているときには、執拗に繰り返すしつこさを持つことで相手に嫌がられる選手になれます。

相手が嫌がってくれれば、勝利するチャンスは大きくなります。


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2009年7月9日木曜日

相手の弱点を探る(1682)



どのような選手でも、弱点はあります。

フォアハンドは強いが、バックハンドは弱いといった特徴を持っている選手は多いものです。

また、速い球にはめっぽう強いが、ゆるいボールに対してはミスが目立つとか、サービスのコースはほとんどフォアにしか打たないなどの特徴を持つ選手もいるはずです。

そのような特徴を頭に入れておくと対応は容易になります。

そして、相手の弱点を攻める作戦が的中すると、相手の焦りを誘い、自分のペースで試合を運ぶことができるようになります。

よく相手を観察してください。

選手の特徴を把握するように訓練をつむことがとても大切です。

試合で負けてもすぐに帰ってはいけません。

自分が負けた選手の試合を観たり、もっと高い実力を持った選手の戦い方を観ることで、実際の試合で作戦を遂行する能力が高まります。

このような機会を逃すのはもったいない話です。


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