2009年10月31日土曜日

変人(1796)



私が愛読するカメラ雑誌に、知り合いの写真が載っていました。

ちょっとびっくりです。

後期の授業が始まってちょっと忙しくなってきたので、買い込んだ雑誌を読まずにいましたが、久しぶりに開いた雑誌の巻頭に彼の写真が載っていてなんだか嬉しくなりました。

プレーヤーの躍動をうまく捉え、気持ちが伝わってくるようです。

そんな写真を撮り、専門誌に掲載されるまでに成長したんだなあ、と感慨深くもあります。

彼はちょっと変わっています。

大学を卒業して特にこれといった職に就かず、バイトで生計を立てながら写真の勉強をして、海外まで自費で取材に出かけ、だんだんとネットワークを広げていきました。

この前、スーパージュニアに出場するために来日した太郎の小学生大会で声を掛けられたのが最初の出会いでした。

何だか得体の知れない奴だというのが最初の印象ですね(こめんね!)。

ちょっと「変人」っぽいです。

私の周りにはそんな感じの人が多いので、私もそうなのかなとちょっと考えたりしますが、基本的にそういう人間が好きです。

「変人」は、ちょっと変わっている人のことを言います。

何が変わっているのかというと、多くの人がやらないことを喜んでやるからです。

でも、そのことを純粋にライフワークとしてやり続ける「強さ」を持っています。

だから、「変人」には「強い生き方」をしている人が多いと思います。

彼もテニスの写真を撮ることに情熱を傾け、貧乏生活を享受しながら地道に進んでいるのが分かります。

この世界で食っていくのは大変なのは知っていますので、彼の頑張りを応援したいですね。

私も(?)がんばります。


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2009年10月30日金曜日

自己確信(1795)



「自己確信」とは、「自分のやっていることを心底納得する」ことです。

これができないと、ちょっとしたことで「心が揺らぎ」ます。

しかし、この「自己確信」を揺らがせるものは多いですね。

「自己確信」できない人は、やはり自分の目標を達成できない「不安」で焦っています。

「結果」を求める気持ちが強いと、「自己確信」には至りません。

「スローライフ」のことを書いたときにも言いましたが、「過程」を楽しむ感覚が大きくなければ「自己確信」するのは難しいと思います。

逆に、これさえあれば、必ず「強く」なるし、人生は「豊か」になります。

そのことを頭で理解はしていても、「心の底」から思うことは難しいということですね。

私の仕事は、そうした「自己確信」に至るような「ものの考え方」を身につけさせることです。

スポーツでは、「不安」や「迷い」、「葛藤」があって当たり前です。

それを親やコーチが「子どもために」と言いながら振り払ってしまうことも多いと思います。

それでも、「不安」はなくなりません。

それを自分の力で、自分の「信念の力」で乗り越えるしかないと思います。

迷いなさい、泣きなさい、悩みなさい、それが「力」になります。

スポーツの本当の素晴らしさは「そこ」にあります。

それが「本当の力」、「自己確信の力」です。

多くの子ども達が、苦しさの中からその力をつけてくれると良いと思います。


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2009年10月29日木曜日

枠からはみ出せ(1794)



多くの人間は、「自己を徹底的に否定されないような、枠を持とうとする」(福田和也「悪の恋愛術」講談社現代新書)。

上の世界で戦うこと、今まで以上にレベルの高い大会で戦うことは、今までの自分が完全に否定されるかもしれない。

弱い選手は負けても(否定されても)言い訳できるように仲間とつるんだり、練習を怠けたりするものだ。

「自分は目いっぱいやっていないのだから」という言い訳(枠)の中で、「だからもう少しがんばればきっと勝てるさ」という幻想を持とうとする。

周恩来は「破壊なくして真の建設はない」と言った。

これは政治的スローガンかもしれないが、今までの枠を打ち破り、真のチャレンジャーとして上の世界を目指すものが強くなるのだ。

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2009年10月28日水曜日

ステージを上げる(1793)



ジュニア選手にどれくらい強くなりたいのかと聞くと、

「国際レベルで戦える選手」

とか、

「全国でもトップクラスの選手」、「全日本チャンピオン」

などと答える選手も多い。

しかし、そう言っていても、地域大会などで戦っているときは、チャンピオンとしてそれなりの風格を持って堂々と戦うことができる選手が、目標としているはずの全国大会にくると、その感じられた風格は消え去り、おどおどとした落ち着きのない態度を見せることは多い。

自分がチャンピオンでいられる場所から、いちチャレンジャーにならなければならない場所に来ると、自分自身のコントロールを失ってしまうのだ。

役者で言えば舞台慣れしていないということになる。

これは誰にもあることだ。

強くなる選手は、場所が変わってもとるべき行動にそれほど大きな差はない(といっても、その場所、ステージが上がればそれになりに行動パターンは違ってくる)。

自分がその舞台にいることに慣れ、その舞台で自分自身をうまく表現するためにはやはり場数がいるのだ。

斎藤孝(「「できる人」はどこがちがうのか」ちくま新書)は、

「未熟な頃から上手な人に交じって、謗られ笑われても恥ずかしがらずに平気で通して稽古する人は、生まれつきの素質がなくても、自分勝手なことをしないで長年稽古を積んでいけば、最終的に上手の境地に達して世間に並ぶものなき名声を得る」

という「徒然草」の文を紹介している。

もちろん、最終的にはイチローのように、舞台が大きくなっても自分のすべきことは同じであると言い切って、なおかつその通りに行動できるようになることが目標かもしれないが、まずは、怖がらずに自分の居場所のあるところから、まったくないところに立つ訓練が必要である。

またまた私の例で申し訳ないが、教員を辞めてアメリカに渡ったとき、誰も自分のことを評価するものがいない、今まで日本で蓄えてきた知識や力を試す機会が与えられないときは、正直あせったしストレスにもなった。

しかし、自分が相手にするのはプロの選手たちである。

自分の意識がプロフェッショナルにならなければ通用しないことを痛感した。

今までとは違うステージに立っているのだと言うことを思い知らされたのだ。

そして、日本ではいかに低い意識で指導をおこなってきたのかを反省し、とても高い緊張感と意識を持って一つ一つの仕事を丁寧にこなしていった。

その結果、多くの選手が私にトレーニングやケアを依頼するようになってきて、そのような選手のトレーニングを指導したり、試合に同行したりするうちにだんだんと自分の力を出せるようになってきた。

私は、このように今までより高いレベルの試合で戦うことを「ステージを上げる」といっている。

以前、私が指導する選手にITFへの参戦を薦めたとき、

「私のような弱いものが、試合に出てもよいのですか?」

と言ったことに対して、

「強い奴がチャレンジするのではなく、チャレンジする奴が強いのだ。」

と強い口調で諭したことがある。

ステージを上げることは勇気がいるに決まっている。

それを決断できなければ、今の世界に安住するしかない。


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2009年10月27日火曜日

情報力(1792)



コーチには、情熱、思いやり、愛情などの人間的な魅力が必要です。

それに加えて、

知識から導き出される「思考力」

知恵に裏付けられた「対応力」

成功への強い「想像力」

自己管理によって能力を引き出す「生活力」

揺らがない信念を持つための「忍耐力」

そして、深くまで洞察できる「観察力」

などの「自己資質」を高めなくてはなりません。

しかし、これらの資質を高いレベルで持っているだけではスポーツビジネスである程度成功していくには難しいと思います。

「語学力」や「企画力」などの「周辺資質」を高める必要があります。

特に大切なのは「情報力」です。

「情報力」には、情報を集める、整理する、まとめる、発信する、という能力が求められます。

情報を収集する能力が高いことで、「現状の把握」が容易になります。

情報を整理することで、「問題点が整理」できます。

情報をまとめることで、「具体的な企画」が立てられます。

情報を発信することで多くの人に知ってもらうことができ、「ネットワークが広がり」ます。

こうやってチャンスを広げることで、自分のイメージする状況を作り出しやすくなります。

もちろん、そうやって綿密に集めた情報をもとに計画してもうまくいかないことはたくさんあります。

それでも、いつも「ちゃんと考えて」いる人は成功の確率は間違いなく上がります。

それを「コーチの資質」として持っている方が、何倍も大きなアドバンテージを持つということです。

磨くべきことはたくさんあります。

それにチャレンジし続けてほしいと思います。


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2009年10月26日月曜日

大家族(1791)



寮生がまた一人増えました。

今、我が家(?)は私を入れて7人が生活しています。

ちょっと狭いですね。

キッチンがそれほど大きくはないので、改造を計画中です。

勉強部屋も6つ置いてある机がすべて埋まっているので何となく圧迫感があります。

これも改造計画中ですが、来年卒業する子どもが2人いるので、それまでの辛抱です。

しかし、入寮希望者が他にもいるので窮屈な生活は変わりそうにありません。

いろいろと改造して快適に生活できるように工夫をしていこうとは思います。

でも、本当に快適に暮らしていくために大切なことは、それぞれが自分のすべきことをきちんとやり、思いやりを持って生活することです。

部屋の広さや家電の充実は大切な要素ではありますが、人とうまくやっていく方がはるかに快適な生活のためには重要です。

ここでは「それ」を学んでいます。

「狭いながらも楽しい我が家」

が、本当に人を成長させてくれる場所だと思います。

そんな「我が家」にしていこうと思います。


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2009年10月25日日曜日

最高の練習(1790)



最高の練習は試合です。

試合では自分のすべてを出し切らなければなりません。

だから試し合いといいます。

でも、そのことを認識できないことが多いですね。

勝つことにこだわりすぎる。

負けることを怖がって思い切って打つことができない。

ミスに心を大きくとらわれる。

こうして試合が試し合いではなくなっていきます。

不思議ですね。

そのために練習をしているのに、試合が練習にならなくなります。

試合では練習では予想もつかないことが起こったりします。

そういう状況はなかなか練習で作り出すことはできません。

だからこそ最高の練習になります。

常にそういう気持ちで試合に臨めば、

予想もつかないこと

思い通りにいかないこと

負ける不安やプレッシャーが体を固くすること

・・・そういうことがすべて最高の練習になります。

きっと試合に強くなるはずです。

いつも最高の練習をしてほしい・・・そう思います。


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2009年10月24日土曜日

感情のコントロール(1789)



私はたくさんの試合を見ます(それが仕事ですから・・・)。

毎日、毎日、子ども達の試合を食い入るように見ていると時間はあっという間に過ぎていきます。

昼食を食べることを忘れてしまうこともしばしばです。

それほど熱中できるドラマを見ることができることを本当に幸せに思います。

そんな試合の中では、いろいろなことが起こります。

私はいつも子ども達の感情などのメンタルの状態を洞察するようにしていますが、なかなか感情をコントロールすることはむつかしいようです。

試合中に泣き出したり、ラケットを放り投げたり、いらいらして集中力を欠いたり、むかついて(この言葉は好きではありません)粗暴な行動をとったり、じつに様々な表現をします。

そんな時、やはりそういう行動は優れた選手として望ましくはないので厳しい態度で注意をしたり、諭したりしますが、でも、そのことを一方的に批判するものではありません。

スポーツは競い合いです。

相手と戦う「強い気持ち」がなければ勝つことはむつかしいと思います。

そういう気持ちが強い選手ほど、感情的になることはある程度は止むを得ないと思うのです。

勝ちたい気持ちがあるのかないのか良く分からないような感じで淡々と試合をする選手よりも、将来の可能性を感じます。

だから、指導者としては「それ」をまず認めなくてはなりません。

そして、どうすればその「勝ちたい気持ち」や「強い感情」を「勝つ」ことに結びつけることができるのかを辛抱強く教えていかなくてはなりません。

簡単なことではありません。

「人間は感情の動物」であり、それが唯一他の動物と人間とを区別するものだからです。

だからこそ「忍耐力」を選手も指導者も学び、メンタルコントロールの方法を学び、自分の考え方を少し変えて、持っている大きなエネルギーを「勝つ」ためにできるだけ有効に使う方法を身につけなくてはなりません。

それがある程度できた時(完璧なコントロールはむつかしいですね)、きっと、その「強い気持ち」は素晴らしい成果に結びついていきます。

私はそう信じています。


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2009年10月23日金曜日

やり続ける(1788)



決断して行動しても、すぐに振り出しにもどる奴は多い。

試合に負けた後は誰でも悔しい思いをする。

そして、自分の甘さを痛感し、次にチャレンジする意欲も湧いてくることだろう。

しかし、弱い選手はその意欲が長続きしない。

強くなるには、それをどれくらい持続させることができるのかが何よりも必要な資質だと思う。

イチローのコラムを何度も紹介したが、「当たり前のことを当たり前にする」、そして、それを「やり続ける」ことができてはじめて強くなる選手として第一歩が始まるのではないだろうか。

正直こう書いていて、私も反省することしきりである。

弱音を吐き、ついつい言い訳して怠惰な自分を正当化しようとするずるい考えに支配されてしまう。

そんな時は次のような言葉を思い浮かべるようにしている。

これらの言葉は、座右の銘ではないが怠けそうになる自分を叱咤激励する効果が私にはある。

L.レゲット「成功というのは、コーチや選手にとっては95%まで継続のたまものである

坂口安吾「負けないとは戦い続けることである

モーパッサン「才能とは持続する情熱のことである

どうです、けっこういい言葉でしょう。


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2009年10月22日木曜日

コーチの資質(1787)



「知識」は必要です。

「知識」を深めるためには、たくさん本読むことですね。

専門書なんかを面倒くさいと思うかもしれませんが、好奇心や興味が大きければ、それは楽しみになります。

好きなマンガに夢中になる、そんなふうに感情移入を伴ってのめり込むことができればいいと思います。

私の場合も、何か関心ごとがあって、それについて調べてみようと思うと、何時間も本を読みっ放し、なんてことがあります。

最近は、ネットで検索することも多くなってきました。

しかし、そこでは今一納得できない時、やはり本を読みます。

この前も、ネットで10冊ほど本を購入しました。

今、パソコンの横に積んであります。

そうやって「知識」を積み重ねることは大切ですが、もっとも大切なことは、それを活かす「知恵」です。

「知恵」は、「知識」によって積み重ねてきたものを「経験」によって磨いていくものです。

「対応力」といっても良いかもしれません。

コーチングの指導現場は、画一的な対応ではうまく対処できないことは多いものです。

そんな時は深く考えることです。

その時「知識」は役に立ちます。

「思考力」が深まるからです。

考えに考えて、その方法なりがどう功を奏するのかをイメージします。

この「想像力」がないと効果的な方法に結びつきません。

また、多くの「知識」があることで、「トータルデベロップメント」をサポートすることができます。

「トータルデベロップメント」とは、一人の選手に対して、技術指導だけではなく、メンタル、メディカル、進路に至るまで、総合的にサポートできる体制のことです。

トップ選手は、自分のチームを作って、多くの人間がサポートする体制を作っていますが、それは大変難しいことです。

多くの場合は、コーチがそれを一人でサポートします。

その時、技術だけに偏ることなく、幅広いサポートができる資質を身につけていなくてはなりません。

また、自分だけでうまく対処できないこともたくさんあります。

その時は、自分が信頼できる人に任せることも大切です。

そうしたネットワークを持っていることは、選手の能力を伸ばすための環境作りに役立ちます。

一人でできることは最大限やりきることは大切ですが、何でもかんでも自分ひとりで、という考えよりも、一番適した状況を作ってあげるという考え方が大切です。

また、コーチングにもっとも大切なコミュニケーションを作るために、「共感」できる感性を持っていなくてはなりません。

その選手の成長のために常に考え続け、多くのアイディアを持ち、ともに歩もうとする意志が必要です。

しかし、そうした思いがあっても、それが報われることは少ないものです。

思うように成果がでないと迷い、意欲も下がりますが、それを信念で支えなければなりません。

大きな「忍耐力」がいるということです。

そして、コーチは遠征や合宿などで選手と生活を共にします。

その時、「自己管理能力」が試されます。

大きな意味で「生活力」の乏しいコーチは、選手の管理は難しいということです。

まとめてみましょう。

コーチには多くの資質が必要ですが、

知識から導き出される「思考力」
知恵に裏付けられた「対応力」
成功への強い「想像力」
自己管理によって能力を引き出す「生活力」
揺らがない信念を持つための「忍耐力」
そして、深くまで洞察できる「観察力」

このような資質が高ければ、きっとコーチとして成功していきます。

強い信念を持ってチャレンジしてほしいと思います。


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2009年10月21日水曜日

やる気を出す(1786)



やる気を出させるにはどうしたら良いか?

コーチングにおいてこの問題はもっとも重要な課題になります。

「やる気を出せ!」

と何度も言いますが、どうやって出せば良いのか分からなかったり、自分では出しているつもりでもそうではなかったり、計ることができないのでやっかいです。

やる気度数のようなものが簡単に計ることができて、それを見ながら指導ができればどんなに楽だろうかとは思います。

でも、そうはいかないので、あの手この手でやる気を引き出すために工夫します。

一般論では、

・賞罰
・競争意識
・仲間意識
・成功感・失敗感

がやる気を引き出すために大切だと言われます。

基本的には、こうした方法を用いてやる気を引き出すことができます。

しかし、そのような方法ではうまく対処できない時に、本当のコーチングの意味が問われます。

私は、そういう時には原則論に戻ります。

トレーニングの原則には、

過負荷(オーバーロード)の原則
漸進性の原則
反復性の原則
全面性の原則
自覚性の原則
個別性の原則

の基本原則があります。

その他に、

意識性の原則
特異性の原則
多様性の原則

の原則もあります。

これらの原則は、「人間の能力を引き出すために大切なこと」として、トレーニングの世界では一般化しています。

それを基本的な考えとして、コーチングにも当てはめて考えてみるということです。

ある選手を指導する時、その時の指導内容は負荷が強すぎはしないか、追い込みすぎてはいないか、ひとつの側面だけを強調しすぎてはいないか、など、これらの原則に照らし合わせて考えます。

特に、中高生の多感な時期の子どもたちをに接しているので、思春期における特徴などには配慮します、

それでもうまくいかない時も多いものです。

しかし、多くの経験を積んできて、いろいろなアプローチの方法をアレンジする能力が付いてきます。

コーチングにおいて、コーチに最も必要な能力は、こうしたアレンジして対応する能力、「対応力」だと考えます。

人を扱うということは、多様性に対処するということです。

ひとつの方法で対応できることは多くはありません。

問題が起きた時に、それに真剣に向かい合い、思案し、自分なりの対応法を身につけていく、こうしてコーチの能力を高めていきます。

それがコーチという仕事の魅力でもあります。


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2009年10月20日火曜日

合格通知(1785)



寮生のひとりに合格通知が届きました。

多分大丈夫だろうと思っていても、やっぱり不安になります。

これで一安心ですが、気を抜かないようにこれからの練習を頑張ってほしいと思います。

私の希望は、子どもたちがいつまでもテニスを続けてくれることです。

一期生の合格は何よりもうれしいことですね。

いろいろなことがはじめて、たくさんのトラブルがあって、たくさん怒って、泣いて笑ってともに歩んできました。

彼女たちから学んだことは多いですね。

でも、コーチとしての充実感をたくさん与えてくれました。

普通であれば引退し、楽しんでいる時ですが、もっと上を向いて毎日練習しています。

その姿を見る時、本当にうれしく思うのです。

大学の合格通知が届き、別れの時は近づいていますが、これからの彼女たちの大学での生活を思い描く時、大きく夢は広がります。

そんな夢を見させてくれる彼女たちに心から感謝したいと思います。

ありがとう、そして、これからも応援し続けていこうと思います。


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2009年10月19日月曜日

できない理由を探すな(1784)



瞬間に行動できない者や、基本的に行動力の乏しい者は、いつでも「できない理由」を探している。

「強くなりたい」、「上手くなりたい」と口では言いながら、休む口実を勉強や体の不調にすぐに求める。

そういう奴は、いざぎりぎりの勝負になったときに、「自分を甘やかしてきた付け」が出るものだ。

しかし、この辺のはなしは簡単ではない。

本当に休息が必要な場合でも無理をして体調を壊したり、調子を崩したりする場合も少なくないからである。

だからこそ、自分が本当にどこまでできるのかを確かめておく必要がある。

強くなるために厳しい訓練が必要なのは、ひとつには身体的にどの程度が限界に近いのかを実感として感じることが、正しいコンディショニングつくりに結びつくからである。

私の指導の経験を少し話そう。

私はトレーニングの専門家として、テニスに限らず、陸上やゴルフ、野球などの選手のトレーニングを指導している。

そうした指導の経験の中でとても印象に残っている選手がいる。

この選手は、陸上の長距離からトライアスロンに転進して、オリンピックの候補選手にもなった双子の姉妹なのだが、この姉妹が実によく練習する。

もっともその練習のしすぎで体調を壊して、私のところに指導を受けに来たのではあるが(わざわざ宮崎県から飛行機に乗って)。

なにしろ、朝の5時頃からランニングし、朝食後午前中は自転車、午後は水泳とトレーニングという日課を毎日のようにこなすのである(オリンピックの候補選考会が間近に迫っていたこともあって、少しあせっていたようではあるが)。

身体的は陸上選手の障害としてはよくある前部コンパートメント症候群(すねのあたりの障害)や腰痛などの障害を抱えて、満身創痍である。

それでも「まだここまではできます」とつねに「やること」を目指すのである。

「今はできません」とか「これはできません」などという言葉は一度として出てこない。

つねに「自分たちがやれることはなんだろうか」ということを探しているようである。

そうでもなければ、わざわざ宮崎から名古屋までトレーニングの指導を受けにはこないだろう。

とにかくその練習は「すごい!」の一言である。

トレーナーとして、どれくらいトレーニングを制限するのかということを考えながら、カリキュラムを作らなければならなかった。

残念ながら二人はオリンピックの切符はまだ手に入れてはいないが、トレーニングに対してすぐに弱気な言葉を吐く奴を見るたびに、彼女たちのことが思い浮かんでくる。

このように、強い選手というのは、「できない理由」など見つけはしない

つねに「何ができるのか」を探し続ける意欲と信念に支えられているものだ。

長田一臣(「スランプに挑む」文化書房博文社)は、

「そう在りたいと願うならばまず心にそう思うことが必要である。そう思っても成らないことがある以上、そう思うことをせずに何事が成りうるだろうか。「信念の魔術」という言い方があるが、心にそう思うことによって、生活がその方向に規正されていくからである。」

と言っている。

はっきりと言っておこう。「できない理由を探すな」、これは法則である


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2009年10月18日日曜日

瞬間に動く(1783)



質問力にしろ、対話力にしろ素早いレスポンス(応答)が求められることは言うまでもない。

相手の話を聞いていて、その場で瞬間的に反応しなければ対話は成り立たないし、質問もピントはずれに終わってしまう。

また、話の中で向上につながるヒントを得たならば、すぐに試してみるぐらいの俊敏な行動力は必要である。

「これだ!」と思った瞬間に動くように訓練していなければ、チャンスを逃すことも多いはずだ。

思慮深く行動することは大切であるが、スポーツ選手として強くなりたければ、「まず行動して、それから考える」タイプのほうが望ましいように思う。

何よりもいけないのは、動かないことに対する言い訳をする奴だ。

自分が動かない正当性をいくら主張しても空しいだけだ。

瞬間に動くことができるためには、いつもそのことを考えていなくてはならない。

練習がしたくてしたくてたまらないのに、練習コートに空きがないとしよう。

どの選手も空きコートができるのを待っている。

そして、空きコートができた時に真っ先に確保するのは、そのことを誰よりも強く思っている奴だ。

勝負に対して貪欲な奴は、自分の欲望に関しても貪欲であり、時には自己中心的な振る舞いになる場合もある(正しい自己中のあり方についてはいずれ述べる)が、このような機敏な動きができないものは強くはなれない。

いつでも死の危険がある状態では、いつでもそのことに気を配り、自分の有利な状況になると判断した場合にいかに迅速に行動できるかでその人の寿命が決まってしまう。

何度も言うように、戦いに勝利するものが強いのだ。

そのために常に自分の利になるような状況を敏感に察知し、とっさの素早い行動ができるように訓練を積んでほしい。


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2009年10月17日土曜日

雰囲気(1782)



プロと打ち合ってもらうと大変疲れると言います。

「重いボールを打ってくるので打ち返すのが大変」ということを言う人もいます。

ボールの重さが物理的に変化するわけではないのですが、楽に打っているように見えてボールが伸びてくるので対応しづらく、打ち込む時の「雰囲気」に押されてうまく打てなくなってしまいます。

そんな「雰囲気」を出すことができるようになること、それが強くなるということです。

どうすれば良いのかということに対して、これだという答えをズバリ出すことは難しいですが、何よりも集中力を持って打つことです。

ひとつもミスをしないように、一球も妥協しないように、絶対にあきらめないように打つことです。

そして、その集中力をできるだけ長く保つことです。

その意識を高く持つことができれば「雰囲気」は変わります。

プロのトレーニングを指導している時はいつもそんなことを考えます。

そして、それを何とかして子どもたちに伝えていかなくてはなりません。

今日はそんなことを意識して練習しました。

ほんの少しでも「雰囲気」が変われば良いと思います。


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2009年10月16日金曜日

充実感(1781)



今日で高岸プロのトレーニングを終了しました。

彼女はプロの生活を選んだ理由として、「充実感」と答えてくれました。

ポイントをとるためにツアーを回り、厳しい練習やトレーニングを繰り返す生活は確かに苦しいと思います。

でも、その苦しさに耐える忍耐力を高いレベルで持っているからこそ、それを乗り越えて頑張る生活を充実していると感じることができます。

学生に「何をしたいのか」と聞いたところ、「わからない」と答える人が多いことに驚かされます。

自分のすべきことが分からないことほど苦しいことはありません。

そうい意味で、「プロの生活」は不安定ではあるけれど、はっきりと自分のすべきことが分かっているという点で大変幸せな生き方だと言えるかもしれません。

私もトーナメントプロではありませんが、プロのコーチ、トレーナーとして充実した生活ができていると思います。

「プロの生活」を少しは実感できているのではないでしょうか。

不安や心配事はなくなることはありませんが、自分のすべきことをはっきりと自覚し、充実した人瀬を生きていきたいと思います。


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2009年10月15日木曜日

変化を恐れない(1780)



「変化ほど安定したものはない」と何度も書きましたが、これはテニスの技術にも当てはまります。

上達するということは「何かが変わる」ということですが、そのことを「恐れる」人がいます。

例えばラケットやストリングを変えることを恐れます。

もちろん、技術的にフォームを変えたりすることに対してはかたくなに拒むこともあります。

はたしてこういう感性(考え方)の人は上達するでしょうか?

もちろん、たくさん練習すれば上達しますが、いろいろとトライして考える方が早道だと思います。

「そんなことは分かっている」

と言う人は多いものですが、変わることを恐れる人は、実際に練習で何か違うことにトライさせると、始めのうちはがんばってトライしていますが、すぐに元に戻ります。

あっという間です。

指導者から見て、今の時点で強制したり覚えなくてはならない感覚やフォームというのはあります。

それを効率的に指導するために、今までのやり方を極端に変える場合もあります。

そのことを当たり前のようにトライして、自分なりの考えをきちんと主張し、気がついたら修正できて、すっかり自分のものにしてしまう、そんな選手が強くなっていくと思います。

変化は確かに一時的な後退を生むことがあります。

でも、その「変化が新しい何かを生み出す」のです。

こうした後退を「積極的後退」と呼びます。

一旦、引いたように見せて陣形を立て直し、再度攻勢をかけたときには敵を完膚なきまでに粉砕することができる優れた作戦に例えられます。

そうした変化が「絶対に自分を強くする!」、そう確信している選手は強い!そのことを忘れないでほしいと思います。


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