2010年2月28日日曜日

身体をストレッチする(1915)



さて、みなさんは、

「テニスで最も大切なトレーニングは何だと思いますか?」

と質問されたとき、どう答えるだろうか。

数え切れないぐらいのトレーニング法がある中で、その答えと見つけるのはむつかしいかもしれないが、それは「ストレッチ」である。

「ストレッチ」という言葉を聴いて、意外に思う方もいるかもしれない。

ただし、ここでいう「ストレッチ」とは、「筋肉を柔軟に保つために筋肉を伸ばす」ということではなく、身体を「自分の意のままに動かす」ことができるように、筋肉の柔軟性を回復してリラックスした身体を取り戻すとともに、「身体感覚」を高めてその機能が十分に発揮できるような状態にするということだ。

ちょっと表現がむつかしいかもしれないが、「意のままに動かすことができるように」というのがポイントである。

実は、人間はその身体機能を十分に使っているとはいえない。

無意識のうちに、筋肉にこわばりを作ってしまい、身動きできないように身体を硬くしているのである。

論より証拠。今から下に示す訓練をやってみよう!

(訓練その1-呼吸の機能を回復する)

トレーニングに入る前に、自分の呼吸数を計ってみましょう。

時間は1分間です。

深呼吸ではなく、普段あなたが行っている呼吸をしてください。

吸って、吐いてを1回として数えます。

何回呼吸をしたでしょうか。

中には20回以上呼吸した人もいるかもしれません。

このような人は、呼吸の機能をほとんど使えていない状態です。

筋肉の緊張も強く、身体もうまくコントロールできない人が多いはずです。

まずはこの機能を改善することから始めましょう。

具体的には、胸の筋肉と横隔膜を使えるように訓練します。

手のひらをわき腹の肋骨の上において強く押します。

その手を外側に押し出すように大きく息を吸い込んでください。

次に胸の中心を押して、同じように手を前に押し出すように大きく呼吸をします。

最後に、背中の肩胛骨あたりを誰かに押してもらって、その手を押し上げるように大きく呼吸をします。

相手がいなければ、少し体を丸くして、肩胛骨と肩胛骨の間を広げるようにストレッチした状態で行ってください。

どの呼吸も3回から5回ぐらい、できるだけゆっくり大きく呼吸をしてください。

さあ、訓練が終わったら、もう一度呼吸数を計ってみましょう。

今度はどうですか。

呼吸数が格段に下がったはずです(びっくりするぐらい)。

手を押し付けながら大きく呼吸することで、肋骨と肋骨の間(肋間)の筋肉がストレッチされ、肋間を大きくひろげることができるようになるので、胸が大きく楽に膨らみます。

当然、肺も大きく膨らみ、それだけ少ない呼吸数で必要な酸素を取りこむことができるのです。

ところが、筋肉の緊張がいつも強い人は、肋間の筋肉が十分に使えないので、胸を大きく膨らませることができません。

だから、呼吸の数を多くすることでしか必要な酸素を取り入れることができないのです。

肋間の筋肉を柔軟にほぐして、胸を大きく膨らますことがある程度できるようになったら、次は腹式呼吸に挑戦してみましょう。

腹式呼吸をうまく行うためには、横隔膜のコントロールが大切です。

まず、できるだけ胸を膨らませないように、腹を膨らませながら大きな呼吸を行います。

この呼吸がうまくできない人は、下腹部に手を軽く押し当てて、その手を押し上げるように呼吸してみてください。

腹が膨らんだら息を留めて、今度は大きく腹をへこませ、胸を膨らませます。

2、3回繰り返して行ってください。

最後にもう一度大きく腹を膨らませたら、ゆっくりと息を吐きます。

3回から5回ほど行ってください。

横隔膜の収縮と弛緩をうまく行うことができるようになって、肺をさらに大きく膨らますことができるようになります。

当然、呼吸数もさらに下がります。

胸式呼吸と腹式呼吸がどちらもうまく行えるようになったら、両方を同時に使って大きな深呼吸を繰り返して行ってください。

リラックスできる環境で行えば、呼吸数は1分間に2、3回で済むはずです(場合によってはもっと少なく)。

そのとき、身体の感じはどうでしょうか。

だるいような重さと、暖かい感覚があるのではないでしょうか。

その感覚を感じることができれば、身体は十分リラックスしています。

リラックスは、メンタルトレーニングの基本であり、身体感覚を高めるための基本でもあるので、しっかりとマスターしてほしいと思います。


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2010年2月27日土曜日

自分のフォームを知る(1914)



強くなるための技術を手に入れるためには、少なくとも自分のフォームをきちんと知らなくてはならない。

皆さんは、自分のフォームを撮ったビデオを見たことがあるだろうか。

私は、時々フォームをビデオに撮って見せることがある。

ビデオを見ることによって、実際に自分がどのように打っているのかを確認してもらうためだが、はじめて自分のフォームを見た生徒さんや子どもたちは、誰もが、

「私はこんなフォームで打ってるの?」

と驚きの声を上げる(恥ずかしくて叫ぶ場合もある)。

私もはじめて8mmフィルム(8mmフィルムといってもわかってもらえるかな?)で撮影した自分のフォームを見たときは、

「誰だよ、これ。変な打ち方やなあ、かっこわりい。」

と言って笑っていて、それが自分だと気づいて大変恥ずかしい思いをしたことを覚えている。

ということは、自分で<打っているつもり>と、実際に<打っているフォーム>には大変大きな違いがあるということだ。

ところが、何度かそういう経験をしてくると、ビデオに写ったフォームと自分のフォームに「ずれ」を感じなくなってくる。

だいたいイメージ通りに打つことができるようになってくる、ということだ。

もちろん、イメージ通りといっても、誰もがアガシのフォアハンドそっくりに打てるというのではなく、自分の姿勢やバランスなどを感覚としてきちんと捉え、自分の頭の中で、外からビデオを撮っているように自分自身のフォームをイメージできるということである。

つまり、ここでいう「自分のフォームがわかってくる」というのは、そういうことだ。

じつは、これが大変にむつかしい。

感覚の鈍い人はいくらやってもイメージとのずれが修正できない。

例えば、この感覚の鈍いコーチは、生徒の真似が大変下手である。

「あなたは今、こんな感じで打ってますよ。」

と指摘して、その人のフォームを再現したときに、あまりにそれが似ていないので、爆笑することもある。

感覚の鋭いコーチはそうではない。

例えば私(?)は、生徒さんのフォームを真似るのが非常にうまい。

その時指摘したフォームで打って見せると、その生徒さんは「むっ!」とするが、周りにいる人たちは、よく似ているので大笑いできる。

形態模写の優れている人は、そのイメージを掴むこと、そして、それを身体で表現できる感覚に大変優れているということだ。

この身体感覚に優れている人は、「よし、こんなふうに打ってみよう!」と思って、案外その通りに身体を動かして打つことができるので、色々と試しているうちに、感覚的に「ぴたっ!」と合う打ち方を発見できることも多い。

しかし、残念ながらそうではない人は、そもそも「こんなふうに打ってみよう」と思って打ってみても、それがまったくイメージとは違う打ち方なので、感覚的に「ぴたっ!」とくるようなことは起こりにくい。

ということは、技術を習得したり、高めたりする前に、まず自分の体をきちんとコントロールできるように、そして自分のイメージ通りに身体表現できるように訓練しておかなくてはならないということだ。


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2010年2月26日金曜日

10代の感性(1913)



この間、寮の子どもたちと一緒にレンタルCDを借りに行きました。

その時、1970年代、80年代、90年代のヒット曲をまとめたCDが目にとまったので、借りることにしました。

70年代と言えば、私が10代の頃です。

10代のころ、夢中になって聞いたキャンディーズ(私はスーチャンが好きです!)や山口百恵の曲を懐かしく聞いていました。

ピンクレディーも良かった!

小学校高学年では天地真理に夢中でした・・(最近の子は知らんだろうなあ)。

驚いたことに、CDに収められている70年代の曲はすべて口ずさむことができます。

無理に思いだそうとするでもなく、すらすらと口をついて出ます。

でも、80年代になると、7、8割ぐらいしか歌えません。

ほとんど覚えていないような曲もあります。

90年代になるとかなり分からない曲があります。

どの年代でもかなり夢中になって聞いていたと思うのですが、記憶には大きな差があります。

脳が一番活性化されているというのも理由かもしれませんが、10代の多感な時期に夢中になった曲というのは、その背景とともにしっかりと記憶されるということだと思います。

10代は、無我夢中、がむしゃらに生きているように思います。

そのエネルギーの大きさが記憶にも影響するということではないでしょうか。

このことは、「10代の感性」がとても大切であることを教えてくれます。

私はそういう子どもたちを相手にしていますので、そのエネルギーを大きく、感性を高らかに伸ばしていきたいですね。

でも・・・最近の曲はちっとも頭に残ってくれないんですよね。

・・・感性、鈍くなっているのかも?


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2010年2月25日木曜日

修羅場をくぐる(1912)



ホームステイ先の方と少し話をする時間がありました。

国際結婚のことに話が及んだ時、凄まじい修羅場だったといいます。

名古屋出身の方なので、それはそれは大変だったと想像できます。

旦那さんはスリランカ出身の方です。

アメリカで、スリランカの方を結婚するなんて話をすんなり認めることは難しいですね。

自分の娘だったら・・・と考えてしまいました。

実際の修羅場をここでお話しすることはできませんが、想像以上のことがあったと思います。

でも、そうした場をくぐってこられたので、「確かな強さ」を身につけていると感じます。

何事が起きても動じない、「芯の強さ」と言ったらいいでしょうか。

そんな・・・「強さ」です。

スポーツで強くなるためには、こうした「強さ」を身につけなくてはならないと思います。

スポーツでは苦しいことのほうが多いものです。

苦しくて苦しくて、辞めたくなるような思いをくぐって人は強くなります。

だから、「苦しさ」は必要です。

自ら求めることも大切です。

強くなりたいのであれば、そうやって強さを身につける「覚悟」が必要だと思います。

話をしながらそんなことを考えていました。

自分も「強さ」を求めていかなくてはならない・・・そう、思います。


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2010年2月24日水曜日

不思議な国(1911)



アメリカという国は不思議な国です。

世界でも有数な(?)犯罪大国だというのに、交通ルールは大変マナー良く守っています。

障害者スペースに無理やり止める車も少ないですね。

今、時差ボケ対策のために朝は早く起きてテレビを見ています。

通販の番組では、ダイエットに関する事ばかり放送しています。

でも、実際には太っている人ばかりです。

レストランでの食事の量を減らすとか、カロリー量を考えればもっと良いのにと思います。

あれだけ食べて、カロリーを摂って、「さあ、やせましょう!」というのは、ちょっと・・・。

また、移民の多くを受け入れて、アメリカンドリームを夢見る自由の国というイメージが強いのですが、実際はルールが大変厳しかったりします。

こういう矛盾を含みなながらでも、何だか心惹かれる、それがアメリカなんですね。

私は、正直に言うと、あまりこの国が好きではありません。

でも、魅力は感じています。

それは、こういう不思議さに心惹かれるからに違いありません。

次はいつになるのかわかりませんが、その不思議を見に来たいと思います。


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2010年2月23日火曜日

「温」の遠征(1910)



カリフォルニア遠征6日目

今回の遠征を一言で表せと言ったら、「温」ですね。

寒い日本を離れ、温暖な気候のもとでテニスをする喜びを感じます。

体が動くことで、気持ちも晴れやかになるものです。

とても気持ちの良い時間を過ごしました。

また、ホストファミリーの方の温かなサポートに心から感謝します。

偶然に知り合えた縁をうまく結んでいただけたと思います。

それも「子どもたちのために何とかしてあげよう」という、心からのもてなしがあるからです。

何度かホームステイを経験したことがありますが、これほど心地よく過ごせたことはありません。

子どもたちも家族とふれあい、心から楽しんでいるようでした。

遠征ではいつも不安な気持ちでいます。

それが安らげる時間であったことを心から感謝します。

また、大会を通して子どもたちの成長を確かに感じます。

これからの成長を確信できます。

テニスに対する純粋な情熱を感じるからです。

純粋な情熱は見ている者にも熱いものを感じさせます。

今回の遠征は、そんな温かみのある素晴らしい遠征だったのではないかと思います。

遠征に快く送り出していただいた保護者の方、コーチに心から感謝します。

ホストファミリーの方には、言い尽くせないほどの感謝をしています。

これからの子どもたちの成長を期待して日本に帰ります。

ありがとうございました。


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2010年2月22日月曜日

自立のための訓練(1909)



カリフォルニア遠征5日目

大会2日目は、里依と結花が準決勝、明日香と春風が準々決勝からの戦いです。

昨日までと比べてタフな戦いになると思いますが、気持ちだけは負けないように挑んでほしいと思います。

春風は、強気のショットで攻撃しますが、相手のロブにペースを乱され、ダブルフォールトや凡ミスで大切なポイントを失ってファーストセットをタイブレークで落とします。

セカンドセットでもリードを奪う展開でしたが、やはりゲームポイントを取り切れずに敗退しました。

ショットのレベルは上がっていますが、試合に勝つためにどうすれば良いのかという判断ができません。

ショットで追い込んでも、次にどこ打てば良いのか、どういうボールを打てば良いのかという判断が的確ではないので、スムースにポイントを取り切れないことが課題です。

勝負強さはなかなか身につけることは難しいですが、どんな練習でも勝負をするという心掛けで臨むことで段々と身に付いてくるものです。

フォームに大きな問題はなく、ショットのレベルは上がってきているので、勝負に対する姿勢を訓練してほしいと思います。

明日香は、相変わらずコートカバーの遅さが気になりますが、スライスでの対応が良くなって、ラリーの安定性が増したことで簡単に崩れなくなりました。

プレッシャーのかかる場面でもしっかりとラリーを続けることで相手のミスを誘い、決勝に勝ち進みました。

残念ながら決勝は来週の金曜日に延期になるということで準優勝という結果になりましたが、力をつけたことが分かる結果に満足しています。

課題のフットワークとサービスを磨いてもっと上を目指して頑張ってほしいと思います。

里依は準決勝は問題なく勝ち上がりましたが、決勝は苦しい展開になりました。

ファーストセットはすんなりと奪いましたが、セカンドセットに入ると相手の強い打球に対してうまく対応できずにこのセットを落とします。

ファイナルセットのスーパータイブレークも相手のリズムで進みましたが、粘り強いラリーボールが復活し、相手の焦りを誘っての粘り勝ちです。

まだ、攻撃と守りの切り替えがうまくできずに、単調な試合展開になることが気になります。

14歳ぐらいではラリーだけで勝ち上がることができますが、さらに上を目指すためには攻撃力を高めなくてはなりません。

打ち込みの練習に時間を割いて、ショットを磨いてほしいと思います。

結花は、ショットの精度に大きな差があって、準決勝も決勝も圧勝で優勝を飾りました。

フォアハンドのスイングバランスが悪く、強い打ち込みのショットの安定性を欠くことが気になりますが、ラリーの能力は高いので、うまく展開してからのウィイニングショットを磨いてほしいと思います。

あまりレベルの高くはない大会とはいえ、それぞれに力を発揮して入賞を果たしたことは、それだけの力を持っているという証です。

日本ではなかなか伸びやかに試合をするというわけにはいきませんが、自分がどういうテニスをしたら良いのかというイメージをしっかりと持って練習に取り組んでほしいと思います。

これで今回の遠征の大会は終了しました。

大会を通して感じたことや、明確になった自分の課題をしっかりと記憶してこれからの成長の糧にしてほしいですね。

遠征では、特に低い年齢での遠征では、大会の結果はそれほど重要ではありません。

遠征を通して「自立した考えを持って行動ができるように訓練すること」が大切だと考えます。

・荷物の管理をする
・時間を守る
・積極的に練習に取り組む
・コミュニケーションをとる
・常に次の行動を考える

などが当たり前にできるように訓練するということです。

そして、そのような生活を通して、

「テニスがやれる喜び」

を感じ、

「何事にも感謝する気持ち」

を持つということです。

たった1週間の遠征で多くのことを期待できないと思うかもしれませんが、子どもたちはほんの小さなきっかけで成長していきます。

そのきっけかを与え続けることが私たちコーチの仕事です。

今回の遠征がそうであることを願います。

明日は一日中(私の苦手な)ディズニーランドで楽しむ予定です。

心行くまで楽しんでほしいと思います。


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2010年2月21日日曜日

違和感(1908)



カリフォルニア遠征4日目

遠征4日目を迎え、昨日延期になった明日香の試合を含めて、今日から大会が始まります。

レベルがあまり高くはないということと、日本人選手の同志討ちを避けるため、里依は16歳以下、明日香と春風は14歳以下、結花は12歳のエントリーです。

今の力に応じてうまくエントリーしてもらえたと思います。

どちらにしても、自分の力を発揮することが課題なので、思い切ったプレーを期待したいところです。

初戦は、みんなそれなりに緊張感もあって、動きがいまいちでしたが、2戦目からは自分のプレーがまずまず出来ていたように感じます。

特に、里依は、2戦目は第2シードの日本人選手で、苦しい展開が予想されましたが、うまく配球を考えて、打つべきところではしっかりと打ち込むという自分の理想とするテニスができて満点の出来でした。

大変素直な性格なので、言ったことをトライしようとする姿勢も高く、これからの成長が期待出来ます。

明日香と春風はまだ思い切りが悪いと感じるところもありますが、比較的威力のあるラリーボールで攻めることができているので、明日はもっと積極的なプレーを期待します。

結花は少し肘を痛めているので、サービスを怖々打っています。

その影響でいまいちフォアハンドのコントロール精度が低いように感じますが、ラリーの能力の差があるので優勝の本命といったところです。

相手を圧倒するような試合展開ができれば良いと思います。

明日は、里依と結花が準決勝、明日香と春風が準々決勝からの戦いになります。

「思い切ったプレー」がやはり課題になります。

どれくらい「思い」を「切れる」かを楽しみにしたいと思います。

今日の試合に関して、子どもたちからいくつか質問がありました。

「ウォーミングアップはサービス4本ですか?」

「セットブレークって何ですか?」

「ボールって3個使ってやるんですか?」

という質問です。

どれも経験したことがないので分からないのも無理はないですね。

「ウォーミングアップは5分です。」

「セットが終わったら2分間休憩することができます。」

「3個のほうがボール拾いも少なくて済むし、ボールがどこかに飛んで行ってしまってもゲームを続けられます。」

という説明をしなければなりません。

やはりどこかおかしくないですか?

大きな「違和感」を感じます。

子どもたちは正式な(?)テニスのルールを知りません。

知る機会がありません。

それを良しとしていていいのか、とても疑問に思います。

それだけ日本はスタンダードではないということを子どもたちには知ってもらいたいですね。

そして、スタンダードな世界を目指して、自分のできる精一杯の努力をしてほしいと思います。

私が海外に遠征に出るのはこうした目的もあります。

子どもたちが「違和感」を感じてくれれば良いと思います。

明日は、10時30分から試合が組まれているので、いつもより早起きして長時間の運転です。

私も体調を整えて頑張りたいと思います。

なお、試合の結果は、

http://tennislink.usta.com/tournaments/TournamentHome/Tournament.aspx?T=85058

で見ることができます。

このような方法で試合の開始時間や結果を見ることができるのは、試合に参加する側も、運営する側にとっても良いことです。

もちろん、結果の待ち遠しい親御さんたちにとっても良い方法ですね。

海外ではこうした方法がとられることが多くなってきました。

日本でも少しづつ浸透しつつありますが、早くローカルにおいても実現できるように祈ります。


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2010年2月20日土曜日

試合を楽しむ(1907)



カリフォルニア遠征3日目

昨日と同じように、オーシャンサイドテニスクラブで午前2時間、午後2時間の練習を行いました。

練習も3日目となると、コートサーフェイスにも慣れ、雰囲気を楽しむような余裕も出て、動きは良くなっているように感じます。

生活面でもきちんと行動できているようで、この遠征が訓練として機能していることをうれしく思います。

日本に帰ってもこの気持ちを忘れずに、生活がテニスの成長にもっとも大切であることを自覚して頑張ってほしいですね。

今日の夜8時から明日香の試合が組まれましたが、試合開始直前に雨が降ってきて明日に延期になりました。

なかなか海外でナイトマッチを経験することもないのでちょっと残念な気もしますが、明日からの試合を全力で頑張ってほしいと思います。

今日の練習を見ていて感じたことがひとつあります。

それは、以前にも書きましたが、「試合を楽しめない」ということです。

今日の練習マッチでは、12歳でまずまずのレベルの子が相手をしてくれました。

3人の子とそれぞれ1セットマッチを行ったので、後半はちょっと腰を痛めて思うようにプレーできませんでした。

それでも、最後は笑顔で挨拶をします。

プレー中は、アメリカ人らしく(?)感情的になることもありますが、常に自分を叱咤激励し、相手のグッドショットに拍手を送り、自分のエースにはガッツポーズで気持ちを高め、最後は笑顔で「ナイスゲーム」とたたえます。

試合後も笑顔です。

何となくすがすがしい気持ちになりますね。

皆がすべてそうではないことはわかっていますが、試合を楽しんでいるように感じます。

この感性は見習ってほしいですね。

日本の子どもたちは、一生懸命にやります。

その真剣な態度は素晴らしいものです。

でも時には、それが過ぎるが故に、勝ち負けにこだわりすぎたり、ミスショットに動揺したりしすぎることもあります。

気持ちの切り替えがうまくいかないと感じることも多いものです。

そんな時は、「もっと試合を楽しめたらいいのになあ」と思います。

明日からの試合で自分の力を十分に発揮するためには、「試合を楽しむ」・・・そんな気持ちが大切な気がします。

みんな気合は入っているようです。

試合を楽しみにしたいと思います。


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2010年2月19日金曜日

コーチの思い(1906)



カリフォルニア遠征2日目

今日はお世話になっているオーシャンサイドテニスクラブで、午前2時間、午後2時間の練習と約30分のトレーニングを行いました。

練習時間はそれほど多くはありませんが、言葉の通じない選手との練習は気疲れもあって疲労感は大きいように感じます。

このクラブのヘッドコーチの計らいで、いろいろと練習のアレンジをしてもらっているのでとても良い刺激なっているのではないでしょうか。

子どもたちの練習を見ながら少しコーチと話しましたが、

「いろいろな仕事をしていかないと経営的には苦しいが、選手の育成にきちんと焦点を合わせていかないと良い仕事はできない。」

というようなことを言っていました。

まったく同感です。

アカデミーの運営は大変です。

しかし、育成のために何をすべきなのかをいつも考えて、それを基準に物事を進めていかなければアカデミーに成り得ないと思います。

どこの国であっても、言葉や環境が違っても、選手育成に賭ける「コーチの思い」は同じなんですね。

また一人、ライバルが増えたようでうれしく思います。

子どもたちは、そんな「思い」に触れて、しっかりと練習できたようです。

でも、ひとつだけ気になるのは、「トライ」が少ないということです。

今日は二人の子がマッチ練習を組んでもらいましたが、ミスを怖がってスケールの小さいテニスになっていました。

ミスをしないように最大の集中力を発揮することは大切ですが、ミスを怖がっては進歩はありません。

今までとは違う環境で練習できる今だからこそ「トライ」すべきです。

そんな話をした後は、積極的なプレーができていたように感じます。

週末の試合ではそのことを忘れないで、「日本人はファイターだなあ」と言われるようなプレーをしてほしいと思います。


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2010年2月18日木曜日

縁を結ぶ(1905)



カリフォルニア遠征1日目-縁を結ぶ-

長時間のフライトを終えて無事にロサンゼルスに到着しました。

成田までの移動、長時間のフライトに続いて、レンタカーでの移動はさすがに疲れます。

途中で休憩しながらのドライブでしたが、ナビのおかげで随分と楽になりました。

まあ、でもこのナビは大変粗末なのもので、道と適当な案内表示しかありません。

画面も小さくて見るのに苦労します。

でも、地図を片手にあちこち迷っていたことに比べると格段の進歩です。

今回のカリフォルニア遠征は運転が多くのなるので、助けになってくれそうです。

さて、今回お世話になるクラブは、海外沿いにあって、山側の景色も素晴らしいロケーションにあります。

絵葉書に出てくるような美しいクラブです。

子どもたちは長旅の疲れはあるものの、1時間半ぐらい軽めの練習です。

慣れないハードコートでどうかな、と思いましたが、思いのほか対応が良く、安心しました。

明日は一日このクラブでの練習になるので、課題を持って取り組んでほしいと思います。

ホームステイをお願いするのは、ひょんなことから知り合った日本人の方です。

昨年の夏に実家のある名古屋に子ども一緒に帰郷された時、その方の友人の勧めでロングに練習に来たのがきっかけです。

その時に、

「もし、アメリカに遠征などに来ることがあれば対応できるかもしれないので連絡を下さい。」

と言われて、今回の遠征が実現しました。

何とも不思議な縁ですが、それを結んでいくことが大切だと考えます。

今回の遠征に参加した子どもたちは大きな才能を持っているので、これからいろいろなチャンスをつかむと思います。

そうしたチャンスをつかみ、成長のきっかけにするためには、状況に応じて適切に行動できる「感覚」のようなものをつかんでほしいですね。

遠征の課題は「それ」が一番大きなものになります。

今までは、自分勝手に振舞ってもある程度許容されていたかもしれません。

でも、チャンスをつかむためには謙虚に自分のすべきことを考えて行動できる力を身につけなければなりません。

今日一日子どもたちと過ごしましたが、それが十分にできていないことが分かりました。

何度か厳しく指導したので、ちょっとびっくりしたかもしれませんね。

遠征を通して成長してほしいし、そのきっかけを与えたいと思えば厳しくもなります。

ちょっと窮屈な感じがするかもしれません。

その力を身につけてもらうために気合を入れて付き合っていこうと思います。

本当に素晴らしいロケーションです。

カメラマンとしての感性も疼きます(?)。

この出会いに感謝して、明日からの遠征をがんばっていこうと思います。


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2010年2月17日水曜日

アメリカ遠征(1904)



今日からアメリカ遠征に出ます。

3、4年振りになるでしょうか。

久しぶりのアメリカに少しわくわくします。

アメリカと言えば、やはり、はじめて行った時のことを思い出します。

英語が全く通じなくて、コーラが飲みたかったのに、注文したらコーヒーが出てきました。

黒人のウェイトレスさんがとてもぶっきらぼうで、ちょっと頭にきました。

ガタイのでかいホームレスにたばこをせびられてビビりました。

でも、異文化に触れることはとても大きな刺激になりました。

その経験が、後でアメリカに留学するきっかけにもなりました。

先のことが分からない不安は大きなものでしたが、踏み出す勇気、とりあえずやってみる行動力は今の私の支えになっています。

子どもたちは、どんな気持ちで海外に行くのでしょうか。

この経験を通して自分の興味や関心の世界を広げることができれば良いと思っています。

興味が高まったら、実際に行動してみることの大切さを学んでほしいですね。

自分が何かを行動を起こすことで大きく世界が変わることも知ってほしいと思います。

私も楽しみながらサポートしていくつもりです。


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2010年2月16日火曜日

ライフワーク(1903)



私は、「私の仕事は趣味のようなものですから・・・」と言うことがあります。

でも、実のところはちょっと違います。

「趣味」とは、「専門としてではなく、楽しみにすること。余技。ホビー。」と解説されています。

私の仕事は「専門」であるので、「趣味」とは違うということです。

楽しみのためだけにするのではないので、「ホビー」ではありませんね。

では、「ビジネス」かというと、それもちょっと違います。

何か事をなして、収益をあげることはとても大切なことです。

でも、そのために、つまりお金を稼ぐために「しなければならないこと」ではないということです。

大切ではあるけれど、プライオリティの一番にはならない、ということですね。

ですから、「ビジネス」というニュアンスでは括れないと思います。

では、それは何かというと、「ライフワーク」です。

「ライフワーク」は、「趣味」のようではあるけれど、それに「人生をかける価値を見出している」という点で「趣味」とは違います。

それによって収益を上げるということを度外視する場合もたくさんあるので、「ビジネス」とは言い難いものがあります。

私は寮の運営をしていますが、・・・大赤字(泣)です。

どうすれば子どもたちが大きなお金の負担をかけずにテニスを続けることができるのかを考えているので、自分のお金で賄えることはできるだけしようとします。

「趣味」のカメラにたくさんのお金をかけるのに似ています。

だから「趣味みたいなものです」と言うこともあります。

でも、単純な「趣味」ではないので、嫌なことや苦しいこともあります。

それでも、「人生をかける」のですから、やむを得ないと割り切って進むことができます。

苦しいことにお金をかけるのですから、やはり「趣味」とは違います。

これが「ライフワーク」です。

「趣味」の世界よりも深く、広く、面白味はあるのではないでしょうか。

「ライフワーク」を辞書で調べると、「一生をかけた仕事」とされています。

「自分の人生をかける」・・・そういう仕事をしています。


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2010年2月15日月曜日

健康診断(1902)



今日は健康診断です。

前の日から飲食禁止なので、今ちょっとお腹が空いています。

健康診断の申し込みをする時は、もう少しスリムになろう、とか、ちょっとトレーニングしてから診断を受けよう、とか思うのですが、これがなかなかにむつかしい。

今日、診断を受ける段階になって、お腹をさすりながら、「これは、やばい!」と思ってしまいます。

取り立てて気になるところはないものの、「メタボ」という言葉は気になります。

この言葉を作り出した先生の話がテレビでやっていました。

人々の健康を増進するために大変な努力をされて、実験、調査、分析を繰り返し、文部科学省を動かして指標を作ったそうです。

それだけの労力の上にある指標なので、これを目標に健康を目指すというのは大切なことだと思います。

でも・・・人間はやはり弱いもので、ついつい怠惰な方に流れます。

どうも、今回も烙印を押されそうです。

カミさんにもくどくど言われるので、今回の結果を真摯に受け止めて、少し健康のための努力をしていこうと思います。

・・・あまりひどい値ではありませんように(祈)。


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2010年2月14日日曜日

巣立ちの時(1901)



寮生の一期生の一人が、今日で退寮しました。

今の気持ちをどう表現したら良いのか分かりません。

悲しい気持ち、寂しい気持ちはもちろんあります。

巣立つ喜び、成長した証を・・・感じます。

そうやって人は成長していくんだろうなと・・・ぼうっと考えていました。

今、その子の750にも及ぶレポートを読み返しています。

いろいろなことが、本当にいろいろなことがありました。

そのひとつひとつが鮮明によみがえってきます。

感傷に浸る風には見えないかもしれませんが、本当は私は繊細です(笑)。

もう、泣きそうですね。

でも、前に進むしかない、そう思います。

今年巣立つ寮生は、私に進むべき道を示してくれました。

彼女たちが名古屋で、私のもとでテニスをやると決めてくれた時、私は迷っていました。

コーチとしてどうしていけば良いのかよく分かりませんでした。

彼女たちがその道を示してくれました。

今はその道をしっかりと進んでいこうと思います。


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2010年2月13日土曜日

冥福を祈る(1900)



私が指導する野球部の生徒が交通事故で亡くなりました。

若くして命を落とすことの無念さに胸が痛みます。

フランクルは、どんな時も、人生には、意味がある、と言います。

なすべきこと、満たすべき意味が与えられている、とも言います。

命ある自分のなすべきことを、その意味を考えて生きていかなくてはならないと思います。

今はただ、彼の冥福を祈ります。


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