2010年4月30日金曜日

左手をうまく使う(1976)



左手はバランスをとるのが役目だとよく言われます(もちろん右利きの場合)。

確かに、ラケットを持っているわけではないので(片手打ちの場合)、スイング動作がスムースに行われるようにバランスをとることは大変重要な役目です。

しかし、左手にはもっと大切な働きがあるのです。

この機能を生かせば、もっと楽にボールが打てるようになります。

多くの人はボールを打つとき、左手を前に差し出すでしょう。

「左手でボールを指差せ!」とよく言われたものです。

中には、左手を上に上げて打つ人もいますが(実際にいたので、笑ってしまいました)、普通は前に差し出すはずです。

このとき左手の前腕を少し内側に捻ってみましょう。

どんな違いがありますか。

それに気づくことができれば、あなたの身体感覚はかなり向上しています。

実は、左手を内側に捻ると、背中の筋肉が緊張して、胸を張ることができるようになるのです。

そうすると、ラケットをより後方に楽に準備することができ、体も捻りやすくなるので、そのパワーを利用してスイング動作を速くすることができるのです。

野球のピッチャーが、前に差し出したグローブを内側に捻りながら投げていることに気づいていましたか。

これは、胸を張って速いボールを投げるための工夫なのです。

捻りやすい角度に左手を差し出すことも、もちろん大切です。

肘を伸ばして、ボールを指差してはいけません(ちょっとかっこ悪いかも)。

この姿勢は、最も左手を捻りにくい形だからです。

軽く肘を曲げ、手首の力も抜いて軽く内側に捻る、これだけでスイングスピードは速くなるのです。

決して左手を上にあげないでくださいね。


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2010年4月29日木曜日

監督デビュー(1975)



今日は高校総体団体の愛知県地区予選があって、監督デビューの日となりました。

本来は女子の監督をしていますが、今年は諸事情により男子監督としてデビューです。

ジュニアの大会のサポートは何度もやっているのでもう慣れっこですが、始めての仕事は要領がわからずちょっとだけ緊張します。

その緊張のせいか、あまりよく寝れなくて(最近はずっとそうですが・・・)、朝早くに目が覚めてしまったので、試合中に寝てしまわないかと心配にな りましたが、なんとか無事に乗り越えました。

名古屋高校のコーチをしていた関係で、何度か団体戦のサポートをしたことがあるので問題ないと思っていましたが、オーダー交換もよく要領が分からず、オーダー用紙を勝手に切り取って注意を受けました。

試合前には監督会議なんていう簡単なミーティングもあって、監督としての活動をしているという実感がわきますね。


団体戦は応援があって大変盛り上がるのと同時に、戦う選手は大きな緊張を強いられるので、そのプレー振りを見るのは楽しいものです(本人は大変でしょうが・・・)。

私自身は個人戦ではあまり緊張したことはありませんが、団体戦の前には何度もトイレに行って、大きな緊張を感じたことを思い出しました。

その大きな緊張の中で、初めてつかんだ団体優勝の経験が私をテニスの世界に引きずり込んでいます。

それくらい魅力のある戦いの舞台に監督として戻ってくることができて感無量です。

私たちの時代と違って、最近はテニスを取り巻く環境も変わり、団体戦があまり好ましくない戦いの舞台となってしまうことを何度か見てきました。

そのような経験があって、正直、団体での戦いには大きな思いを持てなくなっていました。

でも、3年前に寮生を受け入れ、学校の監督としての仕事が増えてくるにつれて、だんだんと自分自身で戦ってみたいという思いが強くなってきました。

そうは言っても、民間クラブのコーチとして、高校の監督としての戦いの舞台に出るのはなかなかあるものではありません。

恵まれた幸運に感謝しています。

地区予選は幸いにも勝ち進み、2日に続きがあります。

まだまだ楽しめそうですね。

来年には女子のチームを率いてインターハイ出場を目指します。

単に強いチームということだけではなく、まとまりのある、応援のマナーの素晴らしい、誰もがこのチームで戦いたいと思えるようなチーム作りを目指して頑張りたいと思います。

そして、チームとして戦うことの素晴らしさを子どもたちと共有できたら最高に幸せだと思います。

そんな夢に向かって全力で頑張ります!


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2010年4月28日水曜日

50万(1974)



昨日、何気にホームページのカウンターを見てみたら、50万アクセスを超えていました。

2003年から始めたので、平均すると1年に延で7万人の人が見てくれたことになります。

こんなに多くの方が訪れてくれたことを心から嬉しく思います。



その間に何度かリニューアルをして今に至っています。

現在もリニューアルの計画中です。

できるだけ見やすいページを作って、より多くの人に見てほしいですね。

始めた頃は、単に情報を伝えることができればと思っていましたが、だんだんと欲が出てきて、より良いもの、よりわかりやすいものをと考えて作るようになりました。

デザインセンスがそれほどのものではないので、なかなか納得できるものはできませんが、リニューアルを楽しみながらやっていきたいと思っています。

これからも多くの人が訪問してくれるようなページを作っていきますので、よろしくお願いします。


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2010年4月27日火曜日

ブログを書く理由(1973)



最近、ある方に「よく書くことがあるねえ」と言われました。

毎日ブログを更新しようと決めてから2年半ぐらいになりますが、一応続いています。

ブログを始めてからの投稿数はもうすぐ2000になりますが、前に書いたものを流用していたりするので、純粋に毎日書き続けているというわけではありません。

でも、「毎日書く」ということが重要なのではなくて、「毎日続ける」ということの方が大切であると考えています。

私のブログは、「思いのままを書く」というものではありません。

それは子どもたちへのメッセージであったり、講義のまとめであったりします。

その時に「これは伝えておいた方が良い」と思うものをピックアップすることが多いですね。

もちろん、自分に課した課題であるという側面もあります。

寮の子どもたちは、練習のあった日は毎日練習のレポートを送ってきます。

毎日のように続くので、書くことが決まってきて困ったり、そもそも書くことが面倒だったりします。

でも、同じような練習であっても、何か「気づき」があります。

その「気づき」は、次のステップのヒントになるかもしれません。

スポーツの競技場面で、うまくメンタルをコントロールするためには、この「気づき」は大変重要です。

そう思うので、「面倒だろうなあ」と思いながら「絶対続けなさい!」と言います。

そう言うからには、「自分も何かを続けていないとイカン!」という思いがあって続けています。

確かに面倒です。

通信環境が悪い時には、「これは仕方ないから」と言い訳を作ってしまいそうになります。

そんな私を子どもたちは見ている、と思うと、面倒でも「やらねば」の思いが勝ちます。

そんな感じで続けています。

崇高な目的などありません。

でも、何年か続いた時、振り返ってみて「なかなか頑張ったんじゃない」と自分を褒めてあげることができればいいと思っています。


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2010年4月26日月曜日

トレーニングの意識(1972)



最近はトレーニングに重点をおいてしっかりとやっています。

小林コーチがスタッフに加わってくれた(加わされた?)こともあって、今までちょっと雑になっていたトレーンングの指導を見直す機会となっています。

トレーニングの内容も、対応が良くなってきたこともあって、少しレベルアップしました。

まだトレーニングを始めて間もない選手と、2年間ぐらいトレーニングに取り組んできた選手とは明らかに違います。

その選手にしても、今年卒業した選手に比べるとちょっとものたらない感じがします。

卒業した選手は、私から見るとまだまだでしたが、それなりにトレーニングの成果が出ていたということです。

この前、その内のひとりが、大学でやるトレーニングのメニューの作成を依頼してきたので、朝4時に起きて(目が覚めてしまって・・・)作りました。

そういう「意識」が嬉しくて、トレーニングをやっている姿を思い浮かべながら、いろいろと状況を考えて作ってみました。

しかし、そのトレーニングメニューの成果が出るかどうかは、まさしく「意識」によります。

たくさんトレーニングして身体的な負荷に耐えられるようになることは大切ですが、それをスポーツのパフォーマンスに活かすには「意識」がどうあるのかが非常に重要です。

だから、私の指導するトレーニングでは、かなり細かいところまで注意をします。

自分の身体をコントロールするための「意識」をトレーニングするためです。

もちろん、「やる気」という、人間を行動に駆り立てる根本の「意識」は何よりも大切なので、それが下がっている時には魔人がごとく怒ります。

「それ」なしでトレーニングの成果が出るほど甘くはないからです。

大学生になった選手たちは、そういう意味で高い意識を持って取り組んでくれました。

今もそうあってほしいと願ってるし、在籍している選手にはその「意識」を感じて、さらに高いところに目標をおいて頑張って欲しいと思っています。

何度も言いますよ。

大切なのは「意識」です。

自分がトレーニングをする時、どんな意識で取り組んでいるのかをいつも考えてやってほしいですね。

私はメタボ対策のダイエットトレーニングを頑張ります!

・・・結構、大変です。



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2010年4月25日日曜日

管理(1971)



寮の管理を始めて3年になります。

3年もやっていると要領も良くなって、比較的楽に管理ができるようになります。

寮生も、先輩が上手くリードをして、いろいろなことを早く覚えてくれるので管理が楽になりました。

生活面での管理は確かに楽になりました。

でも、管理する側にとって一番大変なのはそういうことではありません。

一番大変なのは、「管理する側」は「管理される側」でもあるということです。

この前、愛工大名電高校野球部の寮の管理をしているコーチともその点で意見は一致しました。

管理するためには、いろいろな規則を作り、それをきちんと守ってもらわなければなりません。

それが守れない時には厳しい態度で怒ります。

それが功を奏して管理がうまくいけば良いのですが、そのためには怒られたことを寮生が納得できなければなりません。

「これは・・・怒られるのは仕方ないなあ」と思ってもらわなければならないということです。

もし管理する側が、その規則を順守出来ていないとしたら、納得することはできません。

だから、管理する側は、そういう「すき」を見せないように心がけていなければなりません。

それが結構大変です。

私は3年間で、特別に早く起きて行かなければならない事情がある場合を除いて、生徒より遅く起きたことはありません。

起きてから布団を畳まなかったことはありません。

自分の机の周りを散らかしたことはありません。

そういう性格だというのもありますが、やはり、「管理する側」は「管理される側」でもあるということをいつも念頭に置いているからです。

出来る限り「すき」をみせないこと、それが管理者にとって一番大変なことだということを実感しています。

でも、そうやって「すき」をみせないように管理し、子どもたちが自主的に管理できるように指導することで、それがテニスのために役立つことを確信しています。

その確信がある限り、管理することを楽しめるような気がします。

さあ、明日も・・・早起きでですよ。


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2010年4月24日土曜日

主義(1970)



現実主義者、理想主義者、快楽主義者など、世の中にはいろいろな主義者がいます。

主義とは、「常にいだいている主張・考えや行動の指針」ということです。

ということは、主義によってその人の行動は決まり、人生を左右するということです。

私は、どれかに当てはめるとすれば「理想主義者」ですね。

自分がどうありたいのか、何をしたいのか、という理想を常に考えて行動しているからです。

もちろん、現実に即して、妥協すべきことはあります。

でも、最大限理想に近づけるためにどうすべきかを考え、多少のリスクは覚悟して進みます。

結構、面倒くさい生き方だとは思います。

でも、そうやって生きている人は多くはないと思うので、幸せなほうだなと思います。

これからも理想を追って生きて行きたいと思います。


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2010年4月23日金曜日

最適な膝の角度を知る(1969)



「もっと膝を曲げて打て!」、「膝の曲げ伸ばしでトップスピンを打て。」というようなアドバイスは良く耳にします。

テニスではこの膝神話(?)も結構根強い人気を誇っています。

しかし、膝を曲げるといっても、いったいどれくらい曲げれば良いのでしょう。

最大に筋力を発揮できる最適な関節角度が実験的に測定されています。

膝は140度くらいが最も力を発揮しやすい角度です。

けっこう伸びた状態の方が力は発揮できるものです。

私がテニスを始めた頃は、膝は90度、肘も90度、手首の角度も90度と、90度神話がまかり通っていた時代ですから(この頃は、本当そう思い込んで打っていました)、それに比べると、ずいぶん楽になったなあと思います。

しかし、実際のプレー中に膝をこの角度でコントロールすることはできるのでしょうか。

できないと思う人は手を上げてください(ここでは、話を上手く進めるために手を上げてください)。

残念でした!答えは<できます>です。

そのためには、膝の捻りのコントロールが大切になります。

トレーニングしてみましょう。

軽く足を上げて片足で立ってみてください。

そうしたら、そのまま体を捻ります。

つま先が内側を向くように捻ってください。めいっぱい捻ったら、そのままでできるだけ膝を曲げてみましょう。

どうです、そんなには曲がらないでしょう。

そのときの膝の角度を見てください、だいたい140度くらいになっていませんか。

すごいでしょう、膝を内側に捻るだけで、最も力を発揮しやすい角度に自動的に調節できてしまうのですから。

ストロークの練習で、着地のとき膝を内側に捻ると、全力で走ってきても楽に体を止めることができます。

常に膝の内側への捻りを意識していると、筋力を鍛えなくても、大きな力が発揮できるのでバランスを崩すことなく、安定したスイングを行うことができるのです。

オンコートでは、「スライディング」というトレーニングを行います。

全力で走っていって切り返しを行ったり、スイング動作を取り入れながら行うトレーニングです。

膝をやや内側に捻り、つま先が開かないようにできるだけ長い距離をスムースにすべることができるように何度も繰り返し行います。

それだけで、あなたのスイングバラスや切り返しのスピードが高まるはずです。


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2010年4月22日木曜日

信念(1968)



コーチングでもっとも大切な事は「信頼関係」です。

コーチと選手が「信頼関係」で結ばれる、それが能力を引き出すために大切なことです。

しかし、言葉でいうことは簡単ですが、実際にはとても難しいことです。

この前の授業で、

「今までの自分の人生で本当に信頼できる人はいましたか?」

と質問したところ、ほとんどの学生は「いない」と答えました。

「いる」と答えた学生さんも、そのほとんどが親や兄弟だったり、身内であることが多かったです。

それほど「信頼できる人」には出会わないということです。

ということは、「信頼関係を結ぶことが大切だ!」といくら叫んでみても意味はないということです。

実際、他人同士の「信頼関係」は簡単に崩れます。

それは、恋人や夫婦であっても同様です。

ましてスポーツにおけるコーチと選手の関係は、もっと希薄なものだと思います。

どうして人は信頼することが苦手な(できない)のでしょうか。

それは、結局は「自分のことしかわからない」からです。

いくら言葉を尽くそうとも、全力で語りかけようとも、それはちゃんと伝わらないことが多いということです。

自分の感覚や考え方と違うことをいくら言われてもピンとくることはありません。

あまりに違うと、今時の言葉で言えば「うざい」と思ってしまいます。

他人のことを「分からない」から、そういう感情が起きてしまうのですね。

人間は感情が起きると、それをガマンすることができません。

そういう関係を続けていくことはむつかしくなります。

だから、コーチには「受容」という資質が必要になります。

書いて字の如く、「受け容れる」ということです。

そういうこと(信頼関係をうまく結べないこと)が当たり前だと認識することです。

それはただ単に開き直るというのとは違います。

そういう認識を持ちながら、自分のすべきことをやるということです。

でも、「信頼関係」が壊れると動揺します。

動揺すると、「受容」することは難しいですね。

そうならないために、心が揺らがないようにするためには、「自分の信念に従って行動する」ことです。

そこが揺らがなければ、いろいろなことを受容でき、マイナスの感情が起きにくく、その結果、信頼関係は結びやすくなります。

結論は「そこ」になります。

コーチという仕事は、心が揺らぐことが多いものです。

だからこそ、信念を持ってやることが何よりも大切です。


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2010年4月21日水曜日

世界へ(1967)



今、アイスランドの火山の影響でヨーロッパの航空路線が大混乱です。

5月に名古屋国際の中学生がロンドンに修学旅行に行く予定になってますが、キャンセルにならなければ良いと願っています。

でも、たったひとつの火山によってこんなにも大騒動になるとはちょっと不思議な気がします。

飛行機が火山灰に弱い、ということに驚くのではなくて、それほど多くの人が海外に出かけているという事実に驚きます。

それだけ海外は身近になったということですね。

それだけ身近になったのであれば、できるだけ早い時期に海外に行ってみることをお勧めします。

テニスのためでなくてもいいです。

近くの国でもかまいません。

日本以外にこんな国があるんだ、ということを実感して欲しいのです。

文化も風習も、民族も違います。

飛行機でほんのひとっ飛びで、そんな異国に行くことができるのです。

世界を身近に感じて、きっと感覚も変わります。

私はそうでした。

だから、多くの子どもたちにそんな経験をして欲しい、そう思って何人もの子どもたちを海外に連れていきました。

感性は磨かれる、そう信じています。

飛行機の写真を見ながら、そんなことを考えました。

私の知り合いに、飛行機の写真を撮るためにわざわざ羽田に行ったりする人がいます。

ちょっと変わった人ですが(だいぶ?)、何となくその気持ちはわかります。

気持ちは、海外に飛んでいているのかもしれませんね。

でも日常ではあまり飛びすぎないように、注意、注意・・・。


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2010年4月20日火曜日

ノート(1966)



最近のジュニアの指導現場で、ノートに試合後の感想や練習の内容などを書くように指導するコーチが多くなってきた。

ただ、その活用の仕方については、少し疑問を感じる点もあるので、私なりの考え方を示しておこう。

これは、あるコーチから「ジュニアの選手にノートを書かせるのですが、日記みたいに書かせた方がいいのですか?それとも試合の後に反省文みたいに書かせるのがいいのですか?」という質問に対する私の回答である。

***************

よくわからないというのが本当のところです。

まず、当たり前の話として、子どもたちがちゃんと本当の気持ちを書くことができるのかどうか、ということがもっとも大きな問題です。

素直に書くことはもちろんですが、気持ちを文章として表現することができなければ、それをどう活かすかがわかりません。

ただ、コーチに言われたから書くのか、その意味をきちんと理解して書いているのかによって効果も違うでしょう。

ということは、活用の仕方はそれの意味づけをどう行っているのかによって変わってくるということです。

私の例で言うと、試合のときの気持ちで印象に残ったことを書き、試合の前にそれを見直すことで気持ちを高めて強くなった子がいます。

その子のノートはとてもきたくて読めませんが、最も効果のあった活用法です。

ある子は、試合後の反省を箇条書きにし、それを練習の課題として整理して、自分の問題点を確認しながら練習を行うことで成果が上がった場合もあります。

逆に、きちんと試合後の反省や練習の記録をつけていたのですが、そこには本当の気持ちが書かれることはなく(あきらかにコーチに見せるためだけに書かれていた)、あまり効果が無かった場合もあります。

このように、ノートを効果的に活用するためには、「記録する」ということを自分の中で意味づけできているかどうかが鍵になります。

なので、私はあまりノートに記録することをうるさく言わなくなりました。

本人たちにその意味を理解して書こうとする意志がなければ、あまり効果がないと思うからです。

もちろん、どう活用すればよいのかについての示唆は与えますが、その子まかせです。

ただし、ミーティングなどでどうしても記憶してほしいことについては記録することを強制します。

そして、練習中に何度か確認するようにします。

時には、試合後のミーティングに合わせて、試合の感想と発見した課題などを書かせることもあります。

少しでも課題を明らかにして、それを克服するための方法を自分なりに考えてほしいからです。

もちろん、ノートに試合後の感想を書く場合には、その感想を読みながら、どうすればもっと強くなれるのか、についてのヒントを探ることはできると思います。

試合で負けたときなどにその原因についてよく話をして、その中でお互い納得し、共感できる内容があり、それが向上につながるという確信を得ることができたときは、それは忘れないようにきちんと記録することが大切だと思います。

また、コミュニケーションの道具のひとつとしてノートを活用することも良いと思います。

一種の交換日記的な活用といえばわかりやすいでしょうか。

この方法は時として役に立つ場合もあるし、そうでない場合もありますが、少しでも理解を深めようとするためのもっとも手近な方法としてはお勧めできます。

ただし、書かれている内容を鵜呑みにしないこと、それがすべてであるかのように短絡的に判断しないこと、自分の考えと比較して断定的に判断しないことなどが大切なポイントです。

要はコーチに鋭い洞察力とそれを支える知識が備わっていればとてもよい道具となり得るという話です。

どの方法がよいというのではなく、自分(コーチ)と子どもたちの間でよりよい関係を築くことができるような方法をとるべきです。

まあ、一般的にいえば、試合の感想を書いて、それについて話し合うのが良いと思います。

そして、どうしても記憶してほしい内容についてそれを記録することです。

しかし、それでメンタル面が強化できるなどと短絡的に考えてはいけません。

市販のメンタルトレーニング本にはそのようなことが書いてある場合もありますが、人間のメンタル特性についての知識と洞察力を兼ね備えていなければはあまり役に立ちません。

人間のメンタルが簡単に理解できたり、その特性を変えることなどはほとんどできないと考えたほうがよいでしょう。

人間の本質がそれほど簡単に変わることはないのです。

***************

きちんと記憶してもらいたいことについては、やはりきちんと記録することが効果的だ。

しかし、それを強くなるために活用できるかどうかは、やはり指導者の力量にかかっている。

まずは自分の力を磨くことから始めたい。


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2010年4月19日月曜日

相性の良い信号(1965)



いつも青で通過できる信号があります。

それほど長い信号ではないのに、いつも青で通過します。

なんてことのないことで、偶然と言えば偶然ですが、人間の運の不思議さを感じます。


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2010年4月18日日曜日

姿勢で元気!(1964)



姿勢をコントロールすることは覚えましたか?

その訓練をしている人は、ふと気づいたはずです。

今までとはなんとなく気持ちが違うことに・・・・・。

なんとなく、晴れ晴れとしたような、すがすがしいような気持ちになることが多くなったでしょう。

これは、姿勢は感情のコントロールと大変深い関係があるからです。

ちょっと簡単なテストをやってみましょう。

まずは悲しい気持ちになってください(なれない人は、悲しい物語のビデオを借りて見ましょう)。

そのときはどんな姿勢になっていますか。

次にうれしい気持ちになってみましょう。

どんな姿勢になりましたか。

その他にも、怒ったり、甘えてみたり(そんなのありか?)したときに自分がどんな姿勢になるかを観察してみましょう。

多くの人が同じような姿勢になるはずです。

悲しいときは、頭を下げて、胸を沈めて、背中を丸くします。

うれしい時は、頭を上げて、背中がぴんと伸びてきます。

これはどんな民族であれ、人種であれ、世界共通です。

また、テニスのゲームを見ていると、どっちが勝っているか、負けているか、スコアを見なくても、その人の姿勢や、歩き方、表情でわかりますよね。

このように姿勢(筋肉の働き)と感情は大変深いつながりがあるのです。

うれしい姿勢や表情をしながら、悲しい気持ちになるように努力してみてください。

大変難しいことに気づくはずです。

姿勢によって感情がコントロールされるのです。

ミスをした時に気持ちが落ち込んで、悲しい姿勢のままプレーをすると、筋肉の働きが悪くなって十分に能力を発揮できる可能性は低くなります。

そんな時、胸を張って堂々とプレーするようにすると、気分も変わって良いプレーを持続できるようになるはずです。

良い姿勢を保つ効果はこんなところに現れるのです。

良い選手はプレー中の姿勢が良い人が多いものです。

ミスをしたときほど、胸を張って次のプレーに備えるようにしてください。

訓練すると、緊張や、あがりなどメンタル面も強化され、身体感覚も向上します。


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