2010年7月26日月曜日

「フィニッシュ」で決めろ!(2057)



「フィニッシュ」の形が良いことが素晴らしいスイングに結びつくことが多い。ポイントを解説していこう。

(肘は軽く曲がる)

スイング中に肘を(自分の力で)伸ばすような動きは上級者ではほとんど(というかまったく)見られない。

スイング動作の最中に腕が若干伸びるのは、身体の回転動作でラケットが外側に振られるからだ。

自分の力で(腕の後ろ側の筋肉の力を使って)腕を伸ばすように打っているのではない。

このことは、筋電図といって筋肉がどれくらいの力を発揮しているのかを調べる機械を使って測定した実験結果からもわかっている。

特にインパクト前後では肘は固定するように筋肉は働いていて、決して腕を伸ばすようには力を使っていない。

そして、インパクトの後に力が抜ければ、筋肉はラケットの重さと動きで外側に引っ張られるのを引き戻すように「自然」に力を発揮するので、腕は「自然」に軽く曲がるのである。

腕が「自然」に、楽にフィニッシュで曲げられずにつっぱって(伸び切って)しまうような打ち方になってしまう人は、少しクロスコートに打つ練習をしよう。

ただし、強くスピンをかけてショートクロスに打つのではなく、センターベルトあたりを狙って深いドライブボールを打つように心がけると、楽に腕が曲がって「自然」に「ドライブボール」が打てるようになる。

(肘は少し引きあがる)

腕が「自然」に曲がるためにはある程度上腕が胴体から離れていなくてはならない。

上腕を胴体に強く引き付けて腕を曲げようすると腕は曲げにくい。

上腕を少し胴体から離して(脇を軽くあけて)腕を曲げるとかなり楽に曲がるのが分かるだろう。

この「脇をあける」感覚はとても大切である。

これも神話のひとつだ。

「膝を曲げる」、「脇を締める」、「手首を固定する」という神話が強く信じられてきた。

良く考えると間違いとまではいえないことなのだが、間違って理解してきたことで技術が向上しなかった人も多いだろう。

私はこの「脇をあける」ことがうまくできない人に対して「打ち終わった後に脇のにおいを嗅ぐように」と指導している。

夏場にはちょっと厳しい(?)指導法であるが、上腕を引き上げ、楽に腕が曲がる感覚を掴むには良い方法である。

ただし、脇はただあければ良いというものではない。

胸の前、肩の前の筋肉を軽く締めるように打つことが大切である。

その時、膝の上下動をあまり大きく使わないように心がけたい。

膝の上下動が大きいと身体のバランスをとるために上腕が胴体のほうに強く引き付けられてしまう。

これでは上腕がうまく振り抜けずに肘を「自然」に引き上げるようなスイングができない。

(手首の力が抜ける)

インパクトの衝撃に耐えるために「手首を固定」するほうが良いと教えられてきたが、自分で「意識的」に力を発揮することはあまりよくないことは解説した。

また、「手首を強く固定する」とスムースなスイングを妨げてしまうのである。

手首を強く曲げると身体はどのように動くだろうか。

手首を強く曲げると上腕が胴体に強く引き付けられて脇が強く締まる。

これは、私が「演歌歌手打法」と呼んでいる、あまり好ましくないスイング動作である(実は私はこの打ち方が身についてしまっている)。

上腕を胴体から離してスイングすることが大切だと解説してきた。

それができなくなるのでスイングは当然不自然になりやすい。


このようなポイントに注意してスイング動作を繰り返すことで、皆さんが素振りでやっているような「自然」なスイングができるようになる。

このスイングで打球すれば、ボールは「自然」と順回転の「ドライブボール」になっている。

この打球の感覚を身に付けることで、「会心のショット」が打てることも多くなるだろう。

そして、腕の力を抜いてスイングすることが(感覚的に)できるようになってきたら、少し意識して上腕を大きく振ることを練習してみよう。

鋭いスイングができるようになっているはずだ。

「自然」という言葉が何度も出てきたが、「ナチュラルスイング」、これが「基本」のスイング動作である。

強くなるためには身につけなくてはならない。

実際に打球するときに素振りのようにリラックスしてスイングすることは難しいと思うが、何度も素振りを繰り返し、意識しなくても力の抜けた「自然」で「基本的」なスイングができれば、きっと強くなる!間違いない。


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2010年7月23日金曜日

テニストレーニングキャンプ



「テニストレーニングキャンプ2010」を開催します。

今年のキャンプテーマは「対応力」です。

テニスが強くなるための基礎力に加え、試合に勝つための対応力、応用技術を学びます。

「テニストレーニングキャン プ」は単に技術レベルの向上を図るだけではなく、より高いレベルを目指すために必要なトレーニングや戦術などについても深く学ぶことができます。

選手諸君にとっては、大変貴重な経験になると思いますので是非ご参加ください。


■日  程
2010年8月13日(金)~8 月15日(日)
午前9:00~12:00 午後14:00~17:00 を予定しています。

■日程詳細
詳しくは後日発表 するスケジュール表をご確認ください。

■場  所
森林ロングウッドテニスクラブ
〒463-0002 名古屋市守山区中志段味南原2673-1 Tel(052)736-4000

■参加選手
●ロングウッド・プレーヤーズコース 強化クラス以上の選手
●若鳩インドア・プレーヤーズコース強化クラス以上の選手
●他クラブ所属の選手で同等の技術レベルの選手

■ 定  員
24名
※申し込み多数の場合は、技術レベルなどを考慮して選考します。

■参 加 費
ロングウッ ド、若鳩インドア所属の選手  15,000円
他クラブ所属の選手 24,000円

■申し込み
●7月30日(金) までに参加申し込みをお願いします。
● 他クラブ所属の選手は、メールにて申し込みをお願いします。



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基本のドライブを身につけろ(2056)



こう考えてくると、「ドライブボール」がいかに「自然」で「基本的」であるかがわかる。

もちろん、人によっては「フラット」にこだわる人もいるだろう。

しかし、実際には純粋な「フラットボール」は存在しない。

テニスは限られたコートに入れなくてはならないスポーツなので、より確率良くインコートに打ち込むためには順回転をかけるほうがはるかに有利である。

実験的に調べた結果でも、「フラットで打ってください」と指示して打球してもらったボールのほとんどは順回転のボールであった。

「フラット」を打つように心がけてうまくいくことと、実際に「フラットボール」を打つこととは違うのである。

さて、ここまで説明して「ドライブボール」がより「基本的」であることは理解できたと思うので、それを効果的に練習する方法を解説していこう。

練習の内容は体力や技術レベル、年齢などによって変わってくるが、テニスをある程度はやっている方たちを対象とする方法を解説していくことにする。

まずはグリップであるが、以前に解説した「自分のグリップ」でより「自然」に握ってほしい。

そして、前に解説した「振り切るスイング」を何度か行ってみよう。

その時「フィニッシュ」の姿勢がどうなっているのかを確認してほしい。

肘が軽く曲がって少し上に引きあがり、手首の力が抜けてラケットヘッドは少し下がっているだろう。

ほとんど方はこの形になる。

それが「自然」だからだ。

もし、そうでないならば、ストレッチやリラクゼーションのようなトレーニングを熱心にした方が良い。

そのフォームで打つことを練習するよりもはるかに効果的だ。

この「フィニッシュ」の形が良いことが素晴らしいスイングに結びつくことが多い。


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2010年7月19日月曜日

成長(2055)



久しぶりに、本当に久しぶりにテレビで野球を見ました。

愛するドラゴンズを応援するためであることはもちろんのこと、最近、活躍している堂上兄弟を見るためです。

6回のチャンスに、弟・直倫の代打で兄・剛裕の登場です。

直倫のバッティングを見ることができなかったのは残念ですが、剛裕のバッターボックスでの構え、動き、目線を見た時、

「ずいぶんと成長したなあ」

と感じて、嬉しくなりました。

2年前に、焦ったような表情で私のところにトレーニングに来ていた頃とは、まるで別人の雰囲気です。

成長した「証」を感じるのは、この雰囲気を感じられるかどうかです。

漠然としていて捉えようもないのかもしれませんが、それは確かな「証」です。

多分、もう私は必要ないかな、と少し寂しく思いましたが、成長した姿を見ることが指導者としてのなによりの喜びなので、溜まっていた疲れも吹っ飛びましたね。

多くの子どもたちが、こうした雰囲気を身につけ、私の元から巣立っていくことを夢見て、これからも一生懸命に教えていこうと思います。

そういえば、寮の玄関先の燕の巣からも、ひなが飛び立ったような気がします。

・・・そんな季節です。


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2010年7月18日日曜日

基本のスイングとは(2054)



ボールに順回転をかける「ドライブボール」がより「自然」で「基本的」であるというなら、同じように順回転をかける「トップスピン」は「基本」ではないのか、という疑問があるだろう。

実際に「トップスピン」全盛の時代があった。

多くの選手が「トップスピン」を武器に戦っていた時代である。

もちろん今も「トップスピン」は大切な武器となっている。

そのことは否定しないが、より「自然」で「基本的」なスイングは「何か」というのであれば、「トップスピン」は「ドライブボール」ほど「自然」ではない。

「トップスピン」を打つためには、肩と前腕の強い捻りが必要である。

確かにこのような動きは力を抜いて振り切ることができれば「自然」と起こってくる。

だが、より強い順回転のボール(これを「トップスピン」という)を打つためには、それを意識的に強く大きく行うように訓練しなくてはならない。

「ドライブボール」から発展的に習得できる技術といってもよいだろう。

勘違いしないでほしいのは、「トップスピンを打つな」ということではなく、より「自然」なスイングを求めて練習する過程で、自分の体力や戦術に適した技術を身につけることが大切なのであって、なんでもかんでも「基本」にまとめてしまうことは大変危険である。

「基本」は「基」になるものであるが、そこから変化していく過程で自分に最も適した形へと進化していくと考えてほしい。


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2010年7月17日土曜日

梅雨明け(2053)



東海地方は、今日か明日にも梅雨明けになりそうです。

今年は豪雨での被害も多く、長雨で大変な年でした。

それもやっと明けてちょっと安心ですが、これからの暑さが気になります。

春の東海学生では、3名の選手が熱中症症状で倒れ、救急車で運ばれた選手もいたそうです。

名古屋高校のコーチをしていた時に、全国大会の入場行進でプラカードを持つ生徒が次々と倒れたのを見たことがあります。

年々、暑さに対する順応性が低下しているように感じます。

これは汗がうまくかけないことが原因である場合もあります。

汗がうまくかけることで暑熱馴化が起こり、体内の熱をうまく調整してくれますが、これがうまくいかないことで体内に熱がこもって熱中症になります。

大切な事は毎日汗をかくことですね。

暑くても外に出ることを嫌がらず、練習以外にも汗をかく努力が必要かもしれません。

ささ、クーラーを切って出かけるとしますか!


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2010年7月15日木曜日

ゆっくりと生きる(2052)



ゆっくりと生きることを心がけようとしています。

今までマグロのように生きてきたので、少しペースを変えなくてはと思うようになりました。

もともとゆっくりしない性格です。

しようとすることは、すぐにやらないと気が済まない質です。

いつもいつも気が急いていると感じています。

あれもしなきゃ、これもしなきゃ、という切迫した感覚があります。

「それはいいことだよ」

と言われることがあります。

でも、自分では、

「ちょっと違う」

という違和感を感じます。

でも、どうやればよいのか良く分かりません。

その第一歩として、犬の散歩に出かけるようになりました。

散歩しながらでも、あれやこれや考えて気が急いていることもあるので、もっとその時間を楽しむように心がけたいと思います。

これが結構・・・難しい。


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2010年7月14日水曜日

プロとして生きる(2051)



この前、教え子の堂上直倫選手の特集をやっていました。

超高校級スラッガーとしてドラフト一位でドラゴンズに入団したのは、もう4年前になります。

その間に、同期生の楽天の田中選手や巨人の坂本選手、広島の前田選手などの活躍に正直焦ったそうです。

「プロでは通用しないのかな?」

と考えたこともあったそうです。

子どもの頃からトップで在り続け、挫折を知らなかった選手には辛い時期だったでしょうね。

弱音をうまく吐けない子なので、自分の中で色々なストレスを貯めて、それがパフォーマンスにも影響していたのではないかと思います。

それでも、

「絶対にプロで生きる」

という自覚が強くなり、誰よりも練習し、這い上がろうとしています。

そんな本音を話していました。

とてもいい顔をしていました。

まだまだこれからもプロとしての試練は続くと思いますが、

「プロとして生きる」

という信念が崩れないように頑張ってほしいと思います。

巨人に4年振りの3連勝で、我がドラゴンズにも勢いが出てきました。

その勢いを、堂上兄弟が加速してくれることを願っています。



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2010年7月13日火曜日

自然なスイングとは(2050)



小さい子に何も言わずに「ラケットを持ってごらん」というと、間違いなく「ウェスタングリップ」で握る。

床に転がっているラケットを上からむんずと掴み、そのまま振り回す。

ボールを打つときもそのままのグリップで器用に打つ子が多い。

その時、「基本」といわれる「イースタングリップ」などで打たそうものなら、ボールはとんでもない方向に飛んでいく。

これは「イースタングリップ」で握ろうとすると、前腕を少し内側に捻らなければならないが、この動作は人間だけが行うことができる動作であり、後天的に学習によって身に付けていく動作だ。

だから、身体動作が大人ほど学習され、洗練されていない子ども達にとって「ウェスタングリップ」のほうが「自然」なのである。

また、テイクバックをするときも、ラケットや腕を素早く後方に引くためにはうまく肩の捻りを使わなければならないが、この動作も後天的に学習されるものなので、子ども達にとってはちょっと難しい動作である。

ラケットを下に下げるほうが「自然」だ。

この状態からラケット面がぶれることなく(グリップを握る力が弱いので難しいと思うが)スイングすれば、ボールには「自然」と軽く順回転がかかる。

また、「力を抜いて」腕を振ることができれば、筋肉の伸張性反射が起こって筋肉は縮もうとするので、腕は「自然」に振れば「下から上へ」に振られることになる。

人間にとってより「自然」な動きが「基本」の動きであるとすれば、少し厚めのグリップで下から上にスイングすることで順回転がかかる「ドライブボール」がより「基本的」であるといえる。

この「基本的」な「ドライブボール」をより「自然」に打つことができるスイングを身に付けるためには「力を抜く」ことがもっとも大切である。

「力をうまく抜けば」インパクトで的確なグリップ力が発揮できるし、筋肉の反射の機構もうまく使えるので余分な筋力が必要なく、より「自然」に「ドライブボール」を打つことができる。


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2010年7月12日月曜日

会心のショットを放つ(2049)



ラケットを振り切り、抜群のタイミングでインパクトし、完璧にスイートスポットでボールをとらえると、じつに気持ちの良い余韻が手や腕だけではなく、全身に残る。

これを「会心のショット」と呼ぶ。

この「会心のショット」を打ったときに、何か自分の中の「感覚」が変わることもある。

ハンマー投げの金メダリスト室伏広治選手が自分の技術を追求する試行錯誤の中で「会心の一投」を放ったとき、何かが変わったような「感覚」を覚えたそうだ。

「感覚」が変わる、というのは難しい表現であるが、自分のイメージした通りに身体が動き、身体に心地よい余韻が残る、ということだ。

自分の能力がすべて凝縮された結果である。

イチローのいう「選球体」でボールを捉えて、それが会心であった時もそんな感じだろう。

これを何度か経験するうちに、自分の能力が磨かれ、高められていく。

そして、ある時突然の「ブレークスルー」が起こるのである。


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2010年7月11日日曜日

背中の感覚を磨く(2048)



人間は普段背中を意識することは少ない。

なので、力を入れるときには、つい前側の筋肉に力を入れる。

上腕の動きにしてもそうだ。

力を入れようとすると胸の前に腕を引き寄せるように(ボクシングのガードのように)する。

それとは反対の動きを意識してコントロールしようとするのであるから、はじめからうまくいくわけはない、と開き直って練習するのが良い。

また、感覚が鈍いのであるから、ボールを打つ練習だけではなく、その感覚を磨き、高めるための訓練が必要なのも当たり前の話である。

次に挙げる具体的なトレーニングを行いながら、繰り返し練習し、「振り切れる」スイングを体得してほしい。

具体的に説明しよう。

ひとつめは前に背筋の筋感覚を高めるためのトレーニングで紹介した方法である。

もう一度確認しておこう。

***************************************

ソファーかベンチを使って、後ろに(背中側に)腕を広げて体を支えます。

その姿勢から腕を曲げて沈み込み、引き上げるという動作を何回か繰り返すだけです。

簡単そうに見えますが、背中の筋肉がうまく使えないと、腕がすぐにへばって身体を持ち上げることができなくなります。

コツは、背中の筋肉をぐっと引き寄せて、上腕を身体に引き付けるように身体を引き上げることです。

そうすれば、何回でも繰り返し行うことができます。

***************************************

ということだ。基本のトレーニングとして何度も行っておこう。

次に筋肉の反応を高めるためのトレーニングである。

うつ伏せになり、両手を頭の後ろに組んで、できるだけ肩甲骨と肩甲骨の間の筋肉を強く縮めて肘を高く持ち上げる。

その姿勢から誰かに肘を上から軽く押してもらって、その力に負けないように、肘が下がらないように精一杯力を入れる。

6秒くらい力を入れて、それを5回くらい繰り返すと、腕が軽く大きく回るようになる。

関節を動かす範囲が広がり、また背中に力を入れやすくなるので、うまく腕を止められるようになるだろう。

せっかく背中の感覚を高め、腕も動かしやすくなったのだから、これをうまくいかして素早くテイクバックすることを覚えてほしい。

その時も、腕の力に頼るのではなく、背中の筋肉を使って腕を後方に引くように意識することが大切である。

「背中で引いて、背中で止める」、この感覚がつかめれば、間違いなくあなたのスイングスピードは上がる。

鋭く「振り切る」ことができる。強くなるに決まっているのだ。


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2010年7月10日土曜日

上腕を止める(2047)



先に説明したように、上腕を止めることで前腕、ラケットを素早く振ることができる。

上腕を止めるためには、肩の後ろの筋肉と背中の筋肉を「ぎゅっ」と縮めることだ。

腕の力を使ってラケットを振ろうとすると、上腕の前の筋肉(上腕二頭筋といいます)を強く縮めようとするのが普通であるが、それとは全く反対の動作になるので注意してほしい。

胴体の回転の力で振り出された腕を背中の筋肉を使って止める感覚は、始めのうちはなかなかつかみにくいが、とにかく力を抜いて、姿勢に注意してラケットを「振り切る」ことだけを考えて素振りを繰り返すことだ。

姿勢が前かがみになっていたりすると、うまく背中の筋肉を使うことができず、上腕を強く止められないのでしっかりと意識するようにしてほしい。

もちろん、ボールを打つときはできるだけ簡単なボールを何度も打つことが大切だ。

早く習得しようとして焦る気持ちのままで練習することがもっとも上達を遅らせる。


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2010年7月9日金曜日

1760(2046)



この数字が何なのかというと、それは私が一日で摂取して良いカロリーです。

恥ずかしながら、この4月にメタボ健診とあいなりました。

数値的に大きな異常があるわけではなかったので、正直気が進みませんでしたが、どんなことをするのかという少々の興味と、カミさんの口撃に降参です。

この時は、3ヶ所の内科を回って、計6時間くらいかかりました。

で、出た結論が、「太りすぎ」です。

「そんなことは分かっている!」

と叫びたい気持ちをぐっと抑えて、言われるがままに「健康相談」を強制的に受診させられました。

でも、そこの先生が大変気さくで面白い先生だったので、

「今度来るときは、びっくりさせるから待っててくださいね。」

と、ダイエットを決意したのが、4月の終わりです。

その時に、言い渡された、

「はい、一日1760キロカロリーね。」

と言う言葉を心に刻んで、まずまず一生懸命に取り組みました。

その結果、2ヶ月で、9キロ減を達成し、今日の検診では全て正常で、オーケーマークです。

ん~、やっぱ人間努力が大切だなあ、としみじみ思います。

でも、ここからが要注意です。

目標には、「達成目標」と「行動目標」があります。

「達成目標」を挙げて、それを達成してしまうと、次の目標が曖昧になって、元に戻る危険性が高いということが知られています。

しっかりとした「行動目標」が大事なんですね。

これからがんばってテニスを教えていくためにも、当たり前のように自己管理をしていかなくてはならないと思っています。

遠征に出ると、お誘いとかも多く、自己コントロールが難しいですが、気合いで乗り切りたいたいと思います。



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2010年7月8日木曜日

力を抜け!(2045)



理屈は分かっただろうか。

では、実際の動作でどのようにすればスイングスピードを高めることができるのかを説明しよう。

まずは肘から先の力はできるだけ抜いておこう。

ここに力が入っていると関節を素早く動かすことができないし、タイミング良く力を発揮することができないのでとても大切なことだ。

特に手首に力が入りすぎていると「開放動作」(前腕が止まることで自然と手首が後方から前方へ動くこと)がうまくできずにラケットのスイングスピードが遅くなる。

この「できるだけ」というのは個人差もあり、一概に「これくらいだ!」ということは難しいが、グリップのときに説明したように、ラケットを素早くスイングしてもすっぽ抜けない程度に軽く握るとだけ言っておこう。


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2010年7月7日水曜日

腕を止める?(2044)



「振り切れ!」などのアドバイスがうまく効果を発揮しないのは、多くのコーチが「腕を振る」、「振り切る」ということがどういうことなのかをよく分かっていないからだ。

そこで、素晴らしいボールを安定して打ち続けることができるために、「振り切る」というのはどういうことかを解説していこうと思う。

以前の連載を思い出してほしい。

「グリップはインパクトの瞬間に強く握るのではなく、出来るだけグリップの力は抜いておいて、体全体を使ったスイングを行うようにすることが望ましい。そして、くりかえし打球しているうちに反射的に、適確なグリップ力を発揮できるようになってくるのである。」

と書いた。実践できているだろうか。

この考え方は、「振り切る」ことについてもまったく同じである。

インパクトを強く意識しすぎて、その時に最大のスイングスピードを出すことができるように腕に力を入れすぎるのは、「インパクトでグリップをぎゅっと握るように打つと強いボールが打てる」という迷信(?)と同じであまり効果はない。

では、どうやってスイングスピードを高めるのかというと、それはずばり「腕を止める」ことである。

「えっ、腕を振り切るためになんで腕を止めるの?」という声が聞こえてきそうであるが、この後の話を聞いていただければ納得できると思うので少し私の話にお付き合いいただきたい。

少し実験をしていただこう。

まずは腕の力を目いっぱいに使ってラケットを振り回してほしい。

その時のラケットのスイングスピードを覚えておこう。

それが今あなたのできる最大のスイングスピードである。

次に誰かに長い棒を立てて持ってもらおう。

その棒の後ろに立ってしっかりと構え、棒に向かって思いっきりラケット振ってみよう。

その時、ラケットを棒に当てるのではなく、肘の少し上あたりの上腕部をぶつけてほしい。

「そんなことしたら痛いじゃないか!」と思われるだろうが、素晴らしいスイングスピードを体感するためには仕方ないことなので少し我慢してほしい。

そうするとどうだろうか。

腕が棒に当たった後、肘から先の腕が「びゅっ!」と振られ、ラケットを「しゅぱっ!」と、自分では信じられないくらいのスピードで振り切ることができる。

自分が目いっぱいの力を使ってラケットを振った時の何倍ものスピード(ちょっと大げさかもしれないが、それくらいに感じる)でラケットを振ることができるはずだ。

まあ、実際にやってみると、腕の痛みのほうが強くて、そんなことを感じている余裕はないかもしれない。

実際にやるやらないは別としても(本当にやらないでくださいね)、腕を止めることでラケットを信じられないくらいのスピードで振ることができることは科学的に証明されている。

これを少し説明しよう。

投球動作における各部の速度を見ると、腰の前進が遅くなる時点から肩・肘が加速され、肩・肘の速度が遅くなると手首が急速に加速されていることが分かっている。

つまり、ラケットを速く振るためには、手首の関節を素早く振ることが大切で、そのためには腰、肩、肘の関節を順番に速度を落としながら、次の関節の速度を高めるように動かさなければならないということだ。

身体を「ムチ」のように動かすといえば分かりやすいだろうか。

特にラケットのスイングスピードを高めるためには、上腕を止めること(止めるように力を発揮すること)で、前腕を鋭く「振り切る」ことが重要である。

実際には難しいが(というか絶対無理である)、もし、実際に棒に腕をぶつけるようにして上腕のスピードを完全にゼロにできるのであれば、前腕はすごいスピードで振られ、ラケットをトッププロも顔負けのスピードで振ることができる。

その上で、ちゃんとインパクトとでラケット面をコントロールできるのであれば、あなたは間違いなく強くなる


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2010年7月6日火曜日

日課(2043)



日課というほど毎日ではないですが、時間があるときに犬の散歩に行くようにしています。

元々は、娘が飼いたいと言い出して、

「絶対に世話するから!」

ということで私の反対を押し切りました。

なので、できるだけ関わらないようにしていたのですが、何度か娘と一緒に散歩することがあって、一緒に話をしながら時間を過ごすのはいいものだと感じました。

ダイエットにも効果があるのでさらにいいですね。

ここに住んで、もう何年にもなりますが、ゆっくりと歩いて回るなんてことはほとんどありません。

何件もの家が建って、景色も変わってきました。

「こういう変化に気づかないほど急いで生きていてはいけないのかな?」

なんてことを考えることもあります。

ゆっくりとした時間を過ごす、そのために散歩の時間は貴重です。

できるだけ頑張ってやっていこうと思います。


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2010年7月5日月曜日

納得できる試合(2042)



今年のウィンブルドンは、ナダルとセリーナの優勝で幕を閉じました。

グレートチャンピオンの圧倒的な優勝に拍手を贈りたいと思います。

しかし、この大会でもっとも印象に残ったのは、男子1回戦のイズナーとマユの壮絶なる試合です。

ファイナルセット、70-68という信じられないようなスコア。

3日間、計11時間にも及ぶ熱闘は、まさに歴史的な試合です。

この試合を見て、色々なことを思いました。

「テニスはやはり格闘技だ」

「最後は体力のあるものが勝つ」

「ロングゲームはやはりドラマがあるなあ」

などなどです。

でも、一番に思うのは、

「これだけ戦えば、負けても悔いはないだろうな」

ということです。

自分の持てる力を出しきって負けたのであれば、納得します。

納得できれば、自分の弱さを見つめ、その上で次のステップに向けての力が湧いてきます。

今のジュニアを取り巻く世界は、その「納得できる試合」が少ないと思います。

競技スポーツである以上、勝ち負けは仕方のないことだと思います。

でも、負けたことを納得できる試合であれば、きっとその試合を通して子どもたちは大きく成長していく、そう考えます。

負けてしまったマユに、是非そのへんのところを聞いてみたいものです。

私の知り合いの山形コーチがテント生活をしながら今年のウィンブルドンの観戦をしたそうです。

この試合見たのかな?

11時間見続けたとしたら、褒めてあげたいと思います。


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