2011年3月10日木曜日

自覚(2146)



ブルネイ遠征7日目


今日は順延となったダブルスの続きがありました。

可奈のペアは、時折鋭いショットでポイントを奪いますが、相手の粘り強いストロークにミス犯して惜敗です。

基本的な技術は持っていますが、ゲームでの判断力に課題があります。

もう少しショットのバリエーションを増やしていくことで、ゲームでの展開力も高まってきます。

緩急や高低を使った攻撃と思い切ったネットプレーなど、単純なラリー戦にならないような工夫をしながらゲーム感覚を磨いてほしいと思います。

HSIEH (TPE) / KAO (TPE) defeated MIYAHARA (JPN) / YAMAGISHI (JPN) 6-1 6-4

明日香と梨緒のペアの1回戦は、単純な試合展開ですが、相手のコンビネーションの悪さや雑なプレーに助けられて勝利しました。

内容的にはあまりほめられるものではありませんが、チームの初勝利を素直に喜びたいと思います。

この二人に共通するのは、「積極的なプレーができない」ということです。

ポーチに出ることはありません。

ロブで相手を崩して攻める展開がありません。

ツーバックのパターンが目立ちます。

これから技術や戦術を磨いていく上で、積極性がなくては何も変わってきません。

もっとチャレンジ精神を持って戦ってほしいと思います。

KATO (JPN) / SUZUKI (JPN) defeated BOEY (MAS) / BOEY (MAS) 6-2 7-6(1)

2回戦でも同じようなプレーで相手のミスを待つテニスに終始します。

少しストロークに粘りが出てきたので、簡単に崩れることは少なくなりましたが、まだまだ攻撃力という点では不満が残ります。

ネットので動きをより積極的にして、シングルスとは違う展開を考えてプレーできるようになれば良いと思います。

RUAN (TPE) / SCOTT (GBR) (4) defeated KATO (JPN) / SUZUKI (JPN) 6-0 6-2

これで今回の遠征での大会日程はすべて終了しました。

力不足はもちろんそうですが、「変われない」ことを残念に思います。

今日のミーティングでは、自己分析を行いました。

そこそこ的確に分析は出来ています。

でも、それを実際のプレーでやり切ることはできません。

「覚悟」がないからです。

「本気」ではないからです。

心の何処かに、

「一生懸命に練習していれば強くなる」

という「幻想」が潜んでいます。

「今まで勝ってきたから、これからもそこそこ勝てるだろう」

という「甘い感覚」が残っています。

もちろん「変なプライド」もあります。

だから、「変われません」。

「本気」になって変わろうとすることを「自覚」と言います。

「自覚」とは単に自分の課題を覚えておくということではありません。

自分の能力を「覚醒」させるために、徹底的に追い込んでいく「覚悟」のことです。

「本気」でなければ変われません。

「自覚」できなければ自分に妥協していきます。

そうならないように今回の遠征でのことを頭に刻んで成長の糧としてほしいと思います。

新しい自分が明日から始まる、そんな練習をしようと思います。



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2011年3月9日水曜日

練習することよりも大切な事(2145)
















ブルネイ遠征6日目

今日からダブルスが始まります。

都と詩菜の組はインドネシアの組との対戦でしたが、ショットの威力に押されてうまく自分のショットをコントロールできません。

まだサービスも不安定で流れが悪く、うまく気持ちを合わせていけないことも気になりますね。

もっと基本技術を磨かなくてはなりません。

そのためのイマジネーションと集中力を持ち続けられることが条件になります。

この遠征で感じたことを忘れないで明日からの練習に取り組んでほしいと思います。

PANGESTU (INA) / TRI OKTAVIRA (INA) defeated HIRAMATSU (JPN) / MIZUNO (JPN) 6-1 6-2

佐賀の宮原選手と組んだ可奈と、明日香と梨緒の組は雨のため明日に順延になりました。

朝からコートを取って積極的に練習に取り組んでいます。

その成果が出せればいいと思います。

遠征では、「練習することよりも大切な事」を教えていかなくてはならないと思います。

グランドスラムの大会でも練習時間の割り当てが30分しかないことがあります。

私が添田豪選手のフレンチオープンジュニアのサポートに行ったときのことです。

午前中に雨が降って、予約した練習時間に練習ができなくて、試合開始前の30分だけに練習時間が変更になりました。

でも、いざ練習を始めようとした矢先に係の人に、

「練習コートが変更になり、練習はできない」

と通告されました。

「そんな馬鹿な!」

と思いましたが、アダルトの選手が優先であると聞かされ、その練習コートに入っていきたのがアガシ選手では仕方なかったと思います。

結局、練習はできませんでしたが、添田選手は取り立てて気にする様子もなく、私の指示するトレーニングを黙々とこなします。

そして、いざ対戦となって、その前の年のオレンジボールチャンピオンに勝って、グランドスラム初勝利を上げました。

ジュニアの時代のグランドスラムでは、このフレンチオープンだけに勝利したので、コンディショニングが上手くいったということです。

大切な事は、「試合に臨む意識」です。

思い通りに行かなくてもそれを受け入れて自分のすべきことに集中できる強さが必要です。

そのフレンチオープンでは、その当時の世界ランクナンバーワンのアランチャ・サンチェス選手の行動は忘れられません。

雨が降っているのでもちろんコートで練習はできません。

プレーヤーズラウンジの通路で黙々と縄跳びやメディシンボールでのトレーニングを行っています。

私たちが食事をする前には相当量のトレーニングをこなしていたはずですが、食事が終わって帰るときにもひたすらトレーニングを行っています。

どれくらいトレーニングをするのかを興味を持って見ていましたが、いつまでも終わる様子はないのであきらめて帰ってきたのを覚えています。

そういう考え方を持つことや行動ができることのほうが、練習を一生懸命することよりも大切だと思います。

そういう考えが持てないと、自分の思い通りにかないことに感情的になったり、次の行動が思い浮かばなかったり、ただ無意味に時間を過ごしてしまいます。

日本の子どもたちは「勝負弱い」と言われています。

「練習するだけでは何か足りない」、ということを自覚して強さを身につけてほしいと思います。



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2011年3月8日火曜日

悔しい敗戦(2144)






















ブルネイ遠征5日目

熱帯らしい暑さが戻ってきたブルネイは、日差しも強く厳しい戦いが予測されます。

伊蕗は残念ながらラッキールーザーでの本戦入りはなりませんでしたが、これからのチャレンジに向けていろいろな試合を見て自分のプレーイメージを広げてほしいと思います。

梨緒は、台湾の選手との対戦です。

高い打点からの打ち込みに対応できず、ファーストセットはあっさりと落とします。

セカンドセットに入ると、動きのスピードも高まり、粘り強いストロークで対応し接戦に持ち込みますが、大切なポイントでミスをして惜しくも敗退しました。

特に4-5の40-15のゲームを取れなかったのは惜しかったですね。

相手選手は体力的にも厳しい状況だったので、そこでの粘りがもう一つ高ければ勝てたかもしれません。

まだラリーの能力が足りません。

スピンでの対応、切り返しの選択など、ラリーの能力を高める要素はいくつもあります。

大切な事は、ショットの変化をもっと使えるようになることです。

少し単調なプレーと、テンションを上げられないことが気になります。

次回のチャレンジまでに高い意識を持って練習してほしいと思います。

Hua-Chen LEE (TPE) defeated Rio SUZUKI (JPN) 6-2 6-3

詩菜はフランスの選手との対戦です。

ショットの威力はそれほどでもありませんが、しつこくラリーを続けるタイプの選手です。

その選手に対して、上手くペースを変えながら対応し、互角の試合展開です。

しかし、タイブレークの大切なポイントで打ち込みのミスが続き、このセットを落とします。

セカンドセットの後半になると、少し集中力を欠いたようなプレーで連続してポイントを落とし、ストレートで敗れました。

相手の配球を読んでポジションを変えるなど、もう少し相手のプレーに対して対応する方法を考えなくてはなりません。。

そうした判断力が能力を高めることを忘れないでほしいと思います。

また、ファーストサービスの確率が悪いことも気にあります。

サービスゲームでのファーストポイントでダブルフォールトをしたケースが3回もありました。

そういう事を繰り返すとゲームの流れをつかむことはできません。

テニスは、自分の流れを崩さないようにキープるすることが必勝法です。

その意識が高ければもっとサービスの能力は高くなるはずです。

技術を磨くための考え方がしっかりと身につくことを期待します。

Anais NUSSAUME (FRA) defeated Shiina HIRAMATSU (JPN) 7-6(5) 6-2

明日香は、一昨日に予選の時に比べれば粘り強さが出てきましたが、まだまだ不安定です。

梨緒と同じく、ショットの変化をもっと使えるようになることが大切です。

変化をつけて相手を崩すところまで執拗にラリーを続ける力をつけなければここでは戦えません。

戦術を考えてプレーすることを心がけてほしいと思います。

Carmen Florence LAI (HKG) defeated Asuka KATO (JPN) 6-1 6-4

都は、前半はフォアのショットを武器に優勢に試合を進めますが、大切なポイントでダブルフォールトをして自分のリズムを崩します。

ラリーの粘り強さと、苦しい状況で自分の感情をコントロールすることを身につけなくてはなりません。

頭で理解できているだけではなく、どう行動すべきなのかをきちんと意識して出来るようになることが大切です。

Chiung En WU (TPE) defeated Miyako MIZUNO (JPN) 6-3 6-1

可奈は、長身から丁寧にコーナーを突く、実力のある選手との戦いでしたが、素晴らしい試合をしてくれました。

課題としているサービスの打ち分け、前への攻撃、ミスした時のマネージメントなど、今自分がしなければならないことがかなり高いレベルで出来ていました。

まだショートボールの処理が甘かったり、ネットプレーの技術不足はありますが、

「この子は強くなる」

と感じさせるものがあります。

勝ち負けの差はほんの少しです。

そのほんの少しは、埋めるのは大変ですが、間違いなく強くなると確信できます。

本当に、本当に惜しい敗戦です。

久しぶりに神様に勝利を願いました。

その願いは届きませんでしたが、きっといつか大きな願いが叶う、そんな気がします。

Siriporn PHAKAMAD (THA) defeated Kana YAMAGISHI (JPN) 6-4 7-6(4)

残念ながらシングルスはすべて敗退しました。

力不足の感は否めません。

でも、可能性を感じる場面も多くありました。

それを伸ばすためのどれだけ自分を追い込むことが出来るのか、それが鍵となります。

みんなの努力と明日のダブルスに期待します。



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2011年3月7日月曜日

選手としての資質(2143)






















ブルネイ遠征4日目

今日は明日からの本戦に備えて午前と午後にマッチ練習やポイント練習を中心に練習しました。

ただ残念なことに、午後の練習が始まるときに準備ができていない選手がいて、練習に参加させませんでした。

これは選手としての資質に欠けるとしかいえません。

明日から試合が始まり、多くの選手が練習コートの確保に苦労している中で、やっとの思いで確保した練習コートです。

そこでの練習に向けて全力を傾けるべきです。

コートで全力が出せるように最高の準備をすべきです。

技量が足りないことを自覚して人より努力すべきです。

それに気づいて行動できなくてはなりません。

夕食後のミーティングではそのことについて話をしました。

選手として資質についてです。

テニスの選手に必要な資質には、技術だったり、体力だったり、やる気だったり、自己管理能力だったり、いろいろな資質が要求されます。

それをすべて高いレベルで持っていればいいのですが、なかなかそれは難しいことです。

もっとも大切な資質として、

やる気・闘争心

興味・関心・好奇心

気づき(判断力)

を挙げておきました。

私が出会ってきたトップ選手たちは、この資質を高いレベルで持っています。

特別な才能が必要なことではありません。

いつもそれを自覚して行動できるかどうかで、資質を高められるかどうかが決まります。

遠征では、特に海外遠征では、その自覚を高める大変良い機会になります。

子どもたちが、そのことに気づき、自覚を持って資質を高めることができる遠征になるようにサポートしていきたいと思います。

明日香と伊蕗はラッキールーザー待ちですが、期待してドロー発表を待ちたいと思います。



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2011年3月6日日曜日

足りないもの(2142)






















ブルネイ遠征3日目

今日は予選が行われました。

明日香は、フォアのトップスピンストロークを得意とするストロークプレーヤーとの対戦でした。

時折鋭いショットでエースを奪うものの、大切なポイントでのダブルフォールトや凡ミスでリズムがつかめずに敗れました。

自分のポイントで打つショットは威力も十分ですが、相手のボールに対する対応力が足りません。

ショートボールやトップスピンの中ロブなどで体勢が崩されるといとも簡単にミスを繰り返します。

打った後の構えを早くすること、前に攻撃する気持ちをいつも持ってプレーをすることで改善できるかもしれません。

最後まで戦う姿勢を崩さなかったことは高く評価できますが、もう少し動きの強さのようなものを身に付けてほしいと思います。

同じく予選を戦った伊蕗は、相手の巧みな配球にまったく自分のテニスをさせてもらえずに完敗です。

伊蕗には配球を覚えてもらわなくてはなりません。

配球とは、単なるコントロールではなく、「状況によって選択する力」が大切です。

相手が下がっていればドロップショット、ワイドが空いていればショートクロス、動きのバランスが崩れたのを見ればその逆を突く、などの判断力が必要になります。

まだショットを打つことが精一杯で、相手をよく見て自分のショットを選択したり、ポジショニングを考えるところまではきていません。

常に相手を見てショットを選択することを練習で意識して積み重ねていかなくてはならないと思います。

自分の力が発揮できないままに負けることで、自分の「足りないもの」が明確になります。

そのために遠征に来ているといっても良いと思います。

大切なことは、きちんと記憶しておくことです。

強くなれない選手は、自分の「足りないところ」をすぐに忘れます。

忘れてしまうと、次のステップへの気づきもありません。

何度も何度もイメージし、自分がどういうプレーをすれば良いのかを頭に刻み込むことです。

この遠征を通してそういう習慣がつけばよいと思います。

残念ながら二人は予選敗退となりましたが、こういう大会はラッキールーザーで上がれる場合も多いので、明日の本戦サインイン後のドロー発表を待ちたいと思います。

曇っていたのでそれほど日差しは強くはありませんが、首も手も足も真っ赤です。

ひりひりして痛いですが、それが仕事なので忍耐力を持って臨みたいと思います。



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日本人気質(2141)



ブルネイ遠征2日目

今日はブルネイにしては比較的涼しい天候にも恵まれて、朝からしっかりと練習することができました。

それでも昼前ごろからはじりじりと焼け付くような暑さが戻ってきて明日からの試合ではそれが一番の相手となるような気がして少し心配です。

でも、体調を崩す選手もなく、全力で戦う準備はできているようです。

私たちのチームは午前9時から練習を始めましたが、10時を過ぎたころには練習をしているのは日本人だけという状況になりました。

日本人は本当によく練習をします。

コーチも熱心に指導します。

これが日本の強さを作っているということを認識します。

でも、この従順な素直さは戦う場面ではマイナスになることもあります。

午後の練習では他のチームと対抗戦という形でマッチ練習をしましたが、その気質が表れて「戦う姿勢」を感じられませんでした。

誰も負けるつもりで戦うわけはありません。

強い気持ちを持っているはずですが、それをプレーで表すことができないことが気になります。

それはジャッジにも表れます。

大きくフォールトやアウトをしているにもかかわらず、それをインとしてプレーを続けています。

自分では「アウトではないのかな?」という気持ちのほうが強いにもかかわらず、「まあいいや」というあいまいな気持ちを持ってプレーを続けます。

この「あいまいさ」は日本時に特有な気質であることが指摘されていますが、それでは戦えません。

また、「ここ!」というポイントで思い切って打ち込むことができません。

声を出して、強気に攻めるという姿勢が持てないのです。

しっかりと声を出して打つことがどれだけ戦うために大切なのかを理解し、実践できるようになってほしいと思います。

ミーティングでは、そのことを強く言いましたが、どんなプレーをしてくれるのかを楽しみにしたいですね。

素晴らしい日本人としての気質を内に秘め、強気で戦うということです。

明日は、明日香と伊蕗が予選を戦います。

他の選手は本戦からとなりましたが、しっかりと戦うための準備をしてほしいと思います。



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2011年3月4日金曜日

イマジネーションを磨く(2140)






















ブルネイ遠征1日目

無事にブルネイに到着しました。

ホテルの対応も良く、快適な生活の中で良い経験ができそうです。

初日のミーティングでは、今回の遠征の目的について話をしました。

もちろん、ポイントを取ることが目的ではありますが、もっと大切な事は「世界を知る」ということです。

日本の子どもたちは、テニスの世界のことを知りません。

グランドスラムが何か程度なら知っていますが、そこに出るためにはどうすれば良いのかは分かりません。

まずは、興味を持って知ることから始めようと思います。

人がその才能を伸ばすためにもっとも大切な事は「イマジネーション」です。

自分のプレーを想像し、なりたいプレーヤーになり、トップ選手のショットを真似て「イマジネーション」を磨きます。

テニスに深い関心がなければ決して生まれません。

それを磨くきっかけにしてほしいのです。

日本の子どもたちは世界で一番練習します。

でも強くはありません。

特殊な環境でテニスをしているので、練習して勝つことにしか意味を見出せなくなっているのかもしれません。

だから、世界のテニスにはあまり興味を持てません。

目標は全日本に出ることに限定されてしまいます。

それが手に入らないと、テニスの世界に嫌気がさしてしまいます。

でも、勝てなくてもテニス世界に深い関心を持てば、いろいろな世界が見えてきます。

海外に留学したい夢が広がるかもしれません。

テニスジャーナリストになりたいと思うかもしれません。

自分で選手を育ててみたいと思うかもしれません。

何よりもしっかりとしたイマジネーションを育んで、夢が広がります。

それがテニスをやっている喜びにつながっていきます。

私は子どもたちにテニスで大きな夢を見てほしいと願っています。

今回の遠征がその一歩になれば幸いです。

明日から真夏の暑さの中での練習が始まります。

急がないように、慌てないように、しっかりとサポートしたいと思います。



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2011年3月3日木曜日

感性を開く(2139)




明日からブルネイに遠征に出ます。

初めてブルネイの遠征に出たのは2002年でした。

毎年行っていますので、今年で9年目になります。

イスラム教を国教とする国ですが、資源に恵まれた裕福な国ですので、アラブ諸国のような騒乱はありません。

大変安全であることは遠征先を選ぶ大切な基準になります。

幸いなことに私はまだ事件などに出くわしたことはありませんが、治安の悪い国では頻繁にあるそうです。

私の一番大きな仕事は、子どもたちを無事に連れて帰ることです。

いつものことですが、帰国便が無事に着陸して、税関を通って出口をでた瞬間に心安らぎます。

何度も海外に遠征に行っていますが、毎回出発前には緊張します。

準備は15分もあれば事足りますが、落ち着くことはできません。

多くのコーチがそんな思いで海外に遠征に行くのでしょう。

正直、面倒だと思うし、責任もあるので避けて通りたいという気持ちもあります。

でも、子どもたちの「感性を開く」という大きな仕事をやっているという自負で行動しています。

海外に留学する若者が減ってきているとお伝えしました。

「世界を見る」ことへの関心低下が懸念されています。

だから海外に出ます。

自分の知らない世界を見るという経験が、大きな意味を持つと考えるからです。

今回遠征に参加する子どもたちは、どんなことを感じるのでしょうか。

感動や喜び、好奇心や感性を磨く経験をしてくれたらいいなあと思います。

暑いのはちょっとやだなあと思いますが、気合を入れて頑張ります。



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2011年3月2日水曜日

前に進む(2138)




昨日は名古屋国際高校の卒業式でした。

今年も一人寮生が巣立ちます。

卒業に際していつも思うのは、

「ちゃんと力を尽くしただろうか」

「この子の力を伸ばしてあげられただろうか」

ということです。

成果がすべてではないけれど、思うような成果が挙げられない時は自分の責任を感じます。

でも、子どもたちはちゃんと前を向いて歩きます。

大学に入ってもテニスを続ける意志を高く持って進みます。

これが何よりも嬉しいですね。

うまく力を伸ばしてあげられないかもしれない、でも、

「テニスは素晴らしい」

ということを教え続けていこうと思います。

卒業、おめでとう!

これからの成長を期待しますね。

そして、たまには帰ってきて顔を見せてください。

楽しみに待っています。



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2011年3月1日火曜日

鋭く切り返せ(2137)




遠いところに大きく振られた場合、両手打ちバックハンドで打つ人も片手で返球することになる。

この返球が弱いと簡単に打ち込まれポイントを失ってしまう。

やむを得ず行うシングルバックハンドであるが、その返球を鋭くしなければ強くなることは難しい。

問題は「グリップ」だ。

近いところのボールを打つときには厚いグリップでも問題は少ないが、遠い位置からシングルハンドで返球する場合、厚いグリップではボールは返らない。

シングルハンドでとれるような薄めのグリップで握る必要がある。

薄いグリップで握ると、シングルハンドでも力が入るため打球をブロックすることができ、さらに厚いグリップで握ったときよりもより遠くに手が届く。



サイドに大きく振られた状況でうまく返球したのはいいが、リカバリーが遅れると何の意味もなくなってしまう。

特に両手打ちのバックハンドでは、リーチが短い分だけ遠いところに打たれたボールを返球しようとすると胴体が大きく外側に移動するので、その動きをカバーし、リカバリーのスピードを上げるためのフットワークを手に入れなくてはならない。

最近は遠くのボールに対してもオープンスタンスで返球する選手が多くなってきた。

素早くリカバリーするには最適なスタンスである。

「インパクトゾーンが狭くなり、少しのタイミングのずれが大きなミスを引き起こす」などの問題点もあるが、強くなるには手に入れておかなければならないテクニックである。

是非トライしてほしい。

しかし、まだまだクローズドスタンスで返球する選手が多く、このスタンスでのリカバリースピードを上げる練習しておくことはバランスの良い両手打ちバックハンドを打つためにも大切なことだ。

このスタンスで打つときに特に注意してほしいのは膝の角度と向きである。

以下の解説をよく読んで実践していただきたい。

足を大きく踏み込んだときに曲げた右膝(右利きの選手の場合)に体重を乗せすぎてしまうと、返球したあと、重心が外側へ逃げるため、左足をサイドへ大きくステップさせないと、次への準備ができない(これをステップアウトという)。

これではリカバリーが遅くなるのも仕方ないだろう。

股関節を広げて膝の曲げる角度を小さく、体重をやや後ろに残すような感覚で返球すれば、重心が踏み込んだ方向へ大きく移動しないので、素早くセンターへ戻ることができる。

また、その時膝を進行方向よりも少し内側に向けることがポイントである。

こうすることで膝関節や股関節が大きな力を発揮することができ、筋肉に無理な負担をかけることがないので素早い動きができるとともに、長時間のハードな試合でも体力維持に貢献できる。

これは素晴らしい効果だ。

このスタンスでバランス良くスイングができるようになった上に、さらにリカバリースピードを上げる方法として「ジャンプリターン」をマスターしてほしい。

これは、返球すると同時に軽くジャンプしてターンし、両足を着き、そのまま地面を蹴ってセンターへ戻る方法である。

バランスよくスイングできていないと、踏み込んだ足のつま先の位置よりも重心位置が外側に大きくずれてしまう。

つま先の位置に重心位置がくるか、さらに内側にくるように身体コントロールすることができれば、あなたのリカバリースピードは格段に上がるはずだ。

強くなるに決まっている。



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