2010年12月9日木曜日
人間の強さ(2073)
私のお薦めは、「カイジ」です。
これは、
・・・・・・・・・・
福本伸行の同名人気コミックを「DEATH NOTE デスノート」の藤原竜也主演で実写映画化したサスペンス・エンタテインメント。
友人の借金を肩代わりするハメになった青年が、一発逆転の望みを繋ぐ命を懸けた究極のゲームに挑んでいく姿をスリリングに描く。
フリーター生活を送る伊藤カイジはある日、金融会社の女社長・遠藤凜子から身に覚えのない借金返済を迫られる。
それはカイジが保証人になった友人のもので、いまや202万円にまで膨れ上がっていた。
返せるアテもなく追いつめられたカイジは、遠藤の口車に乗せられ、豪華客船エスポワール号で行われる世にも恐ろしいゲームの参加者となってしまうのだったが…。
・・・・・・・・・・
という映画ですが、その中に描かれる人間の心理描写が絶妙です。
その中で、強く感じるのは、「人間は自分のためではなく、他人のためにこそ本当にがんばることができる」ということです。
このことは、心理学の中でも指摘されていることですが、これを見事に描いています。
一番初めのトランプのゲームで、カイジは、パートーナーとなった中年のおじさんを見捨ててしまえば勝ち上がることができたのに、
「おっさんの負けは、おれの負けだ」
と言って、地下の労働施設に送られます。
そこから抜け出すために、ビルとビルの間に架けられた幅10センチほどの鉄骨を渡るシーンでは、そのおっさんが、とても怖がりのおっさんが、成功報酬の1000万の小切手をカイジに託して、一言も発することなく落ちていきます。
カイジを動揺させないために、勇気を持って、ただ落ちていきます。
しかし、首謀者は、その小切手は本人のものではないからと、無効を宣言します。
その時、カイジは、
「これはおれの金じゃねんだよ!」
と、それを託されたおっさんの金であり、他にも待っている仲間の金だと主張し、奪取を試みます。
その時の藤原竜也の演技もなかなかのものです。
試みはうまくはいきませんが、新たにそのお金と自分の人生をかけたゲームをすることになります。
その時、今まで凡庸と過ごしてきたカイジの能力が大きく開花していきます。
詳しくは、実際に映画を見ていただくとして、
「自分のためではなく、他人のためにこそがんばることができ、その能力を伸ばすことができる」
そう感じることができる傑作です。
この原作者の本はすべて読みました。
どの本も、賭け事の話ではありますが、人間の心理を深く描いていて、考えさせられます。
「アカギ」は是非読んでいただきたいですね。
コーチという仕事は、まさに「他人のために」という感覚が必要です。
意味が無いかもしれない、無駄かもしれないと、「自分のためだけの思考」では、きっとうまくいかない・・・そんな気がします。
じっくりと観て、自分の感性を高めたいと思います。
人気blogランキング参加中。読み終わったらクリックお願いします!!
にほんブログ村
登録:
コメントの投稿 (Atom)
0 件のコメント:
コメントを投稿