2010年1月7日木曜日

うまく休む(1864)



「強くなりたい」、「勝ちたい」と強く思いすぎると、「休む」ことがうまくできなくなってくる。

「試合の前になると不安から練習し続ける選手がいた」、ということを報告したが、このような心理状態では、素晴らしいショットを打っても満足することができなくなって、「スポーツ型の完全主義者」になっていく。

この「完全主義者」はいたって厄介な存在である。

1.どんなに素晴らしいショットでも満足できないので、つねに憂鬱な顔をしている。
2.自分のミスに過度に腹を立てることが多い。
3.相手のショットをほめるなど余裕がないので、楽しく練習をすることができない

このような症状の選手を見かけたら要注意である。あまり近づかないようにしよう。

なぐさめも激励も何の効果もないので関わるだけ損である。

ただ、選手として「強さ」を求める以上、このような状況に陥ることは多い。

そうならないためには、目標をしっかりと定め、挑戦し続ける意欲を持ち続けることが大切なのは言うまでもないが、もう一つの方法は、「うまく休む」ことだ。

「うまく休む」とは、テニスのことを忘れて楽しむことができる時間を持つことである。

かつての世界ナンバーワンプレーヤーのイワン・レンドルは、大会の最中にゴルフに出かけ、「気分転換」することでテニスに集中することができたと語っている。

「不安」にとらわれていると(不安がないというのではなくて、不安を過度に意識しすぎて自分を見失わないということ)、この「気分点転換」がうまくできない。

何をやっても面白くなく、「不安」はますます大きくなるという悪循環に陥る。

そんなときは無理やりにでも何か「気分転換」になるようなことをしてみることが大切だ。

気分が乗らなくても、面白いと思わなくても結構。とにかくテニスとは違う何かをやってみることだ。

そうした行動を続ける中で、なんとなく「不安」が小さくなったと感じることができれば、症状は改善に向かっている。

もちろん、何もせずに「ぼおっと休む」というのもある。

しかし、トレーニング用語に「積極的休息」というのがある。

これは、疲れたときになにもしないでただ休息するよりも、軽いジョギングなどを行ったほうが疲労の回復がはやいということだ。

メンタル的にも同じことが言える。

ただ「ぼおっと休む」のではなく、何かアクションを起こしてみることできっとあなたの疲れたこころがはやく回復していく。


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