2010年1月24日日曜日
話術(1880)
もうひとつの質問には、「先生の話術はどうやって学んだんですか?」というものがありました。
あちこちセミナーの講師として呼ばれるので、そこそこ話はうまい方なのかなとは思いますが、自分では良く分かりませんね。
特にこれといって学んだということもありません。
ただひとつだけ心掛けていることは、相手に身になって考えるということです。
伝えるということは、ただしゃべれば良いというのとは違います。
気持ちが伝わるとか、思いが分かるというような点で納得してもらうということです。
ということは、まず自分がそういう気持ちになっていないと絶対に無理ということです。
私は一昨年から大学の講師として復帰しましたが、(子どもたちに教えるのと)同じような気持ちで教えることを心掛けています。
よく講師控室などで、「学生の聞く気がないのには困ったものだ。」と嘆いている先生がいます。
「本当かあ?」と突っ込みを入れたくなります。
確かに聞く気のない学生が多いのは事実ですが、その気をどうやって引き出すのかが大切だと思うのです。
ある程度の強制も必要です。
だけど、何よりも大切なことは、「聞いてもらえるにはどうしたら良いのか」を考えることだと思います。
残念ながら、話のうまい先生は少ないです。
それは、「自分の話をすること」に気持ちが向きすぎているからです。
大学の授業なので、専門的な知識をその気を持って聞くということは大事ですが、伝えるという技術については考えなくてはなりません。
自分の技術がどれほどのものなのかは良く分かりませんが、こういう質問があるということは、少なくとも何人かは興味を持って聞いてくれるということです。
基本的におしゃべりである、という性格も話し上手になるためには必要なのかもしれませんね。
でも、人の言うことを聞かない、とか自分で勝手にしゃべるというのも良く言われることなのでしゃべりすぎには注意します。
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