2010年1月5日火曜日

人体実験(1862)



実は・・・少し肘を痛めています。

テニスのやりすぎで、テニスエルボーになりました、といえばかっこいいかもしれませんが、子どもたちの前でカッコつけてマシントレーニングをやった時、どうも肘周りの腱か靱帯を痛めたようです。

ちょっとカッコ悪いので、「テニスの教えすぎでテニスエルボーになった」と言っています。

ついでに、「かわいそうだからいたわれ!」とも言っています。

誰もいたわってはくれませんが・・・。

肘が痛いので、まともにボール出しもできずに迷惑をかけていますが、自主性が育まれて良いと勝手に前向きにとらえています。

しかし、肘が痛いと、しかも利き腕なので、何かと支障が合って困りますので、なんとか早く治さなければなりません。

でも、私はこういう時に、「チャンス!」だと思うんですね。

日頃、あちこち痛んだり、故障したりする選手をみているので、そんな時はいろいろと指示をします。

でも、ただちに効果があるという場合だけではありません。

ひとつの方法でうまくいかないことも多いので、あれやこれや試しながらもっとも効果のある方法を探します。

一番の方法は、身を持って体験したことを伝えていくことです。

だいぶ前になりますが、足首を軽く捻挫をした時、いろいろとテーピングの方法を試して、状態に応じて一番しっくりくる方法を考えたことがあります。

だから、捻挫をした選手から状況や痛みの具合を聞いて、適切なテーピングができるようになってきました。

自分で試したからです。

今回の肘痛も、チャンスだと思っていろいろと試しています。

まずはじめは、サポーターを試します。

幸い、今、プリンスと共同でサポーターの開発を行っていますので、そのサンプルが豊富にあって、いろいろなサポーターを試すことができます。

でも、残念ながらあまり治療的な効果はありません。

プレーをするときに痛みを軽減はできますが、使いながら治すのは難しいといいうことです。

次は、アイシングと抗炎症剤で対症療法を行います。

アイシングなどをすると、一時的に痛みは軽減、消滅しますが、筋の硬化もあって、プレーをすると痛みは繰り返します。

なかなか抗炎症剤の効果がないのは、筋、腱の炎症の程度がそこそこ強いということです。

本来ならば安静というところですが、そうはいかないので、さらにいろいろ試します。

次は、筋の硬化を防いで、柔軟性を高め、腱の炎症を抑えるために前腕と上腕のマッサージをします。

少し痛みを感じる筋膜マッサージを中心に行いますが、関節付近の痛みはなかなか軽減できません。

そこで、温冷療法と電気的物理療法を組み合わせます。

温冷療法とは、しっかりとアイシングした患部を、すぐに温め、またアイシングをするということを繰り返す療法のことです。

ついでにアイシング時にクライヲキネティックを取り入れて、患部を動かします。

これは痛みに対して感覚が鈍化するまで冷やし、その状態で患部を強制的に動かすというものです。

腱や靱帯の微細な断裂などが起こっている場合、治癒過程での整合性を高める効果がります。

これを今はお風呂に入りながら、ホースの水を腕全体にかけ流し、十分に冷えたらお風呂で温めるというようにやっています。

この時期の水は大変冷たく、またかけ流しは、腕全体をアイシングできるので好都合です。

ちょっと水がもったいないのが難点ですが・・・。

そして、お風呂からあがって、腕の感覚が通常レベルまで戻ってきたら電気的療法を行います。

EMSに使うマシンを流用して、前腕と上腕の直接的に痛みに関係する筋群を刺激します。

だいたい30分くらい行いますが、少し痺れる感じがあるくらいのほうが良いと思います。

この療法はなかなか効果的です。

痛みであまり力も入れられなかった握力のレベルも戻ってきました。

とりあえず私の場合には、このパターンで良い感じに治癒してきています。

でも、それがどんな人にも合うというわけにはいかないので、今までやってきた療法について、痛みの感じの変化や感覚の違いなどをちゃんと記録しておきます。

そうすると、選手から痛みの感じなどを聞いた時に、どのような感じなのかを自分の感覚として知ることができます。

自分の体を使って実験をしているようなものですね。

こうした好奇心が大切です。

私は、今、大学で多くのトレーナーや指導者を目指す学生さんを教えていますが、

「良いトレーナーや指導者になるためには、自分の体に興味や好奇心を持ちなさい。」

と言います。

痛みは嫌なものです。

でも、それに対して深い興味を持つことで、自分の経験を指導や治療に活かすことができます。

たまたま痛みに遭遇しました。

これを「チャンス!」だと思うのは、私に大いなる好奇心があるからです。

毎日、毎日、肘の状態をチェックします。

それに対処しながら、徐々に良くなっていることを喜ぶ、そんな気持ちで付き合っています。

でも、本当は、安静が一番です。

みんなあ!!!、大島コーチは肘が痛いですよ!安静が必要なので、いたわってくださいね!

って・・・無理かも・・・。


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