2010年5月16日日曜日

調子の悪いときのものの考え方(1992)



努力をしていても、なかなか成果が上がらないばかりか、調子を落とし、やる気をなくしてしまうこともある。

特にジュニアの最後の年に、その「落とし穴」に落ち込んでしまうことが多いように思う。

「最後の年だから良い成績を残したい」

「悔いのないようにしたい」

「自分のテニスの集大成だ!」

と意気込むのは構わないが、意識しすぎて「不安」や「恐怖」、「焦り」に飲み込まれてしまい、結局自分の力を出すことなく悔しい敗戦を喫し、それがきっかけでテニスをやめていく子どもたちもいる。

もちろん、人間は誰でも調子の良い悪いはある。

そのことを認めたうえで、「調子の悪いときにどうしたら良いのか」、を考えておくことは大変重要だと思う。

「これは!」という方法があるわけではない。

座禅を組んだり、呼吸法を学んだり、メンタルトレーニングに取り組むのも良いだろう。

しかし、日ごろの練習の中でどう対処するのかが最も大切である。

基本的な「ものの考え方」として、「テニスはこれからも続けていく」と決めることだ。

「もうこれで最後だ」と思うとその緊張感は大きくなる。

人間は弱い、「最後に賭ける」という緊張感を打ち破る強さを持った人それほど多くはないのだ。

でも、「負けても次があるじゃないか」という気持ちの余裕があれば、「落とし穴」をかわすことができるはずだ。とても難しい問題であるが…...。

次に「ゲームを嫌がらない」ということだ。

調子が悪くなると、「負けに強くこだわるよう」になり、そのことを意識して、それを避けようとする気持ちが強くなる。

マッチ練習が調整に役立つかどうかはよく分からないが、「戦うことを避けようとする弱き心」はやはり調子を崩す原因になることを覚えておいてほしい。

私のアカデミーでは、小学校1年生から高校生まで練習しているが、小学生の頃は、「よし今日はゲームをするぞ!」というと「やったー!」と雄叫びを上げるほどなのに、中学生になる頃からだんだんとゲームを嫌がるようになり、「ダブルスならやるけど、シングルスはしたくない」などと言うようになる。

本来、テニスではゲームが一番楽しいはずである。

ある程度の緊張感もあり、真剣にボールを打つことができる。

だから、ゲームをすることを素直に喜ぶ子どもの頃は成長が早いとも言えるだろう。

「戦う気持ち」を持ち続けていればきっと調子を崩すことは少ない。

そういう意味でも積極的にマッチ練習に取り組むというのは悪くはない・・・と思う。


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