2010年2月5日金曜日

アドバイス(1892)



アドバイスが功を奏するためには、いくつか条件があります。

まずは「すがるような思い」があることです。

自分で考えに考えて、それでもうまく解決法が見つからない苦しい状況にある時、人の話をよく聞こうとします。

そして、過去に固執しない「素直さ」が必要です。

「今までは良かったのに」とか「前はこうではなかった」と後ろ向きに気持ちが向いている時は、何かを変えるための話は聞けません。

もちろん、コーチとの「信頼関係」は大切です。

そもそも信頼もしていない人の話は聞くはずはありませんね。

でも、何から何まですべて受け入れるというのはあまり良くありません。

自分の考えと、コーチの考えの一致している部分とそうでないところをよく考えて自分なりの答えを出していかなくてはなりません。

コーチの側も、自分のアドバイスが効果的に力を発揮するためにどうすれば良いのか考えなくてはなりません。

大切なのは「タイミング」です。

ハンマー投げの室伏先生は、

「言うことではなく、見る、ことこそ指導者の役目なのです。思ったことを未消化のまま言うことはあってはならない。技術は、日によって、時間によって、ハンマーにおいては一本一本変わるのかもしれない。それくらい繊細なものの中で安定を築くのです。しっかり見極めねばならないのです。しかし、静観とは見るだけではない。見て、チャンスを待つという意味です。仮に選手が間違った動きをしていても、それが後にどういう形で技術に効いてくるのか、これは瞬時にダメだと判断できないからです。何を、いつ言うのか、そのタイミングを待つ。」

と言っています。

その「タイミング」がとても大切です。

そして、それを「伝える技術」を持っていなくてはなりません。

人に何かものを伝えるのは簡単なことではありません。

それ相応の技術が必要だということです。

もちろん、伝えるべき内容が正確であることは功を奏するための大切な条件になります。

そのような「思い」や「考え」、「タイミング」などが一致して、初めて効果的なアドバイスとなります。

よくテニスのレッスンで見られるような、のべつまくなしコーチがアドバイスし続けるというのは、あまり効果がないように思います。

よく見て、必要な人に、必要なタイミングでアドバイスを送るようにしたいものです。

なかなか難しいことですが、しっかりと「観ること」を忘れないで指導していかなくてはならないと思います。


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