2009年11月24日火曜日

チャンスはピンチ(1820)



チャンスだと思うと、力が入りすぎてミスショットをしたり、イージーボールになって相手に簡単にポイントされることはよくあります。

そうすると、一気に相手のペースになり、簡単に逆転負けを許すこともあります。

チャンスボールには、大きな「わな」が潜んでいることを覚えてください。

ポイントが取れて当たり前だと思う気持ちがミスショットを誘うのです。

ポイントを失うと、動揺して不安や恐怖は増大することは分かっています。

また、リードされたり、ピンチのときには、あせりやあがり、びびり(最近では“チキる”という言葉が使われます)などのマイナスの感情が起きます。

そのような時は、自分が劣勢に追い込まれているので、マイナスの感情が起こることは理解できます。

しかし、マッチポイントやゲームポイントのように、自分がリードしている場面でも同じような心理状態になり、自分のテニスを見失ってポイントを奪われ、悔しい逆転負けをしてしまうことは少し不思議な感じもします。

なぜ、チャンスであせったり、びびってしまうのでしょうか。

子供たちに試合後に感想を聞いてみると、意外とリードされているときにびびることは少ないといいます。
どうしてもこのポイントが「欲しい」と思うときに、緊張が襲うのです。

そうすると、頭がまっしろになり、何をして良いのかわからないまま、相手のミスを待つだけの消極的なテニスに変貌し、攻撃されてポイントを失っていきます。

まさに、「チャンスはピンチ」なのです。

チャンスで緊張してしまう原因を探っていくと、

●このポイントを取れば勝てるが、取られると負けてしまうと考えて、積極的に攻めることが怖くなって気持ちが引く

●この試合に勝つと、シードがついて次の試合で楽に勝つことができるなどの欲望に意識が向いて、ボールを打つことに集中できない。勝手に勝ったと錯覚する

●以前にも同じような場面でポイントを取られて負けたことがイメージに浮かび、緊張が高くなる

などの原因が挙げられます。

このような気持ちは、ほとんどすべての選手が経験してきているのではないでしょうか。

このような気持ちになったときはどのように対処すればよいのでしょう。

まずは、チャンスはピンチであることをしっかりと自覚することからはじめましょう。

チャンスボールという言葉は、自分で作り出している幻影のようなものです。

チャンスボールは「チャンス」ではなく、大きな「ピンチ」であり、今まで以上の強い気持ちで、「勇気をもって」打たなければならないと、強く自分に言い聞かせてください。

そして、強い選手はポイントがほしいときに勇気を持って攻撃するが、弱い選手は守ることを記憶して、試合に臨むことです。

そのような自覚が持てれば、きっとチャンスは本当のチャンスになるはずです。


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Posted by Picasa

2 件のコメント:

  1. まさにその通りですね。
    ファーストセットダウン、セカンド1-5から逆転勝ちしたことがあります。
    きっかけは、追い込まれながらも気持ちを込めて上げたロブが、
    前に出てきた相手の逆をついてエースになったことでした。
    まったく逆の状態で逆転負けしたこともあります。
    そのきっかけは何の変哲もないチャンスボールに対して、
    気の抜けた打ち方をしてミスしたことでした。

    「ピンチ」は「チャンス」、「チャンス」は「ピンチ」。
    いい言葉ですね。

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  2. そういう場面で「勇気」を持って打つことができた選手が強くなっていきます。
    勇気を持って打つことは難しいことですが、それが当たり前のようにできる選手に成長してほしいと思っています。
    人生でも同じですね。
    苦しい局面では勇気が必要です。
    それをテニスを通して学んでほしいと思っています。

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