
テニスの科学(61)
― サービスの球種打ち分け技術を科学する(5) ―
「スイング方向はどう違うのか?」
動きの違いが最終的にはスイングの方向を決定づけ、その結果打ち分けが出来るのは当然です。
では、スイングの方向がどれくらい違うのかを知ることは、スイングイメージを思い浮かべることにも役に立つはずです。
その辺に関しても抜かりはありません。
インパクト時点でのスイング方向もちゃんと調べてあります。
スピンサービスが、上下方向、左右方向ともにもっとも大きな値を示しています。
スピンサービスでは、より上に、そしてより右にスイングをするのです。
その角度は、上方向へは33.46度、右方向へは26.02度の角度を示しました。
逆に、フラットサービスでは、関節角度のところで説明したように前方向に水平にラケットをスイングしています。
フラットサービスについて、指導書などにはインパクト後も上方向にスイングするようと解説がある場合もありますが、インパクトの瞬間はほぼ水平にスイングされていることもわかります。
今回の報告では、球種の打ち分けを科学してみました。
正確に球種を打ち分けるためには、腕の動きだけではなく、胴体や足の動きも考えながら、バランスよくスイングすることが大切です。
また、やはり腕の機能はもっとも重要です。
練習に合わせて、適切トレーニングを行うことは、障害の予防に役立つだけではなく、技術の向上にも欠かすことは出来ないのです。

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