2009年8月31日月曜日

選ぶ力(1735)



この夏は、どの選手も懸命に戦いました。

その戦いは必死の戦いであり、全力を出し切ろうとしている姿は感動的でありますが、強く感じるのは「勝負弱い」ということです。

これはいつもそう感じることですが、今年の夏の大会を見ていていつもよりも強くその印象を受けました。

なぜ「勝負弱い」と感じてしまうのかというと、一番の原因は「選ぶ力」が弱いからです。

「選ぶ力」とは、その場で得点を取るために最も確率の高いショットを「選択する力」のことです。

例えば大切なポイントで、相手のセカンドサービスに対して思い切って打ち込んでエースを狙うことは正しいのでしょうか?

答えは「わからない」ということです。

状況によっては正しいといえる場合もあるし、間違っているといえる場合もあります。

選択が正しいかどうかは、状況によって変わります。

技術のレベルによっても選択の可否は違ってきます。

そして、たくさんの経験をして(修羅場をくぐり)、強さを身につけてきた選手はあきらかに「ここ」が違います。

とっさの場面で、瞬間的に「どう打てばよいのか」を察知する能力を身につけてきたといっても良いと思います。

以前、一年間にすべての全日本タイトルを手にした女性コーチと話をしました。

たまたま彼女が指導している選手と私が指導している選手が対戦したので、その試合を振り返ってあれこれと検証していました。

彼女の分析には「うんうん、そうだよね。」と納得することが多いものです。

何に感心するのかというと、ある状況でどう判断すべきであったのかという「選ぶ力」の凄さに対してです。

試合会場では、多くの親御さんが子ども達の試合についてあれやこれや話をしているのを聞いていると、「ここ」が違うと思わずにはいられません。

多くの経験と優れた感性を持って「勝負」を繰り返してきたものには見える「選ぶ力」はやはり大きなものであると思います。

だから私はたくさん試合を見ます。

できるだけ多くの信頼できる指導者と話をします。

自分の感性を磨くためです。

残念ながら私は優れた感性や才能には恵まれていませんでした。

それを補うためには経験しかないと思っています。

もちろん勉強はします。

何かで補って「その力」を身につけたいと思うからです。

そして、「それ」を子ども達に伝えていくこと、それが私の仕事です。


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