2009年10月19日月曜日

できない理由を探すな(1784)



瞬間に行動できない者や、基本的に行動力の乏しい者は、いつでも「できない理由」を探している。

「強くなりたい」、「上手くなりたい」と口では言いながら、休む口実を勉強や体の不調にすぐに求める。

そういう奴は、いざぎりぎりの勝負になったときに、「自分を甘やかしてきた付け」が出るものだ。

しかし、この辺のはなしは簡単ではない。

本当に休息が必要な場合でも無理をして体調を壊したり、調子を崩したりする場合も少なくないからである。

だからこそ、自分が本当にどこまでできるのかを確かめておく必要がある。

強くなるために厳しい訓練が必要なのは、ひとつには身体的にどの程度が限界に近いのかを実感として感じることが、正しいコンディショニングつくりに結びつくからである。

私の指導の経験を少し話そう。

私はトレーニングの専門家として、テニスに限らず、陸上やゴルフ、野球などの選手のトレーニングを指導している。

そうした指導の経験の中でとても印象に残っている選手がいる。

この選手は、陸上の長距離からトライアスロンに転進して、オリンピックの候補選手にもなった双子の姉妹なのだが、この姉妹が実によく練習する。

もっともその練習のしすぎで体調を壊して、私のところに指導を受けに来たのではあるが(わざわざ宮崎県から飛行機に乗って)。

なにしろ、朝の5時頃からランニングし、朝食後午前中は自転車、午後は水泳とトレーニングという日課を毎日のようにこなすのである(オリンピックの候補選考会が間近に迫っていたこともあって、少しあせっていたようではあるが)。

身体的は陸上選手の障害としてはよくある前部コンパートメント症候群(すねのあたりの障害)や腰痛などの障害を抱えて、満身創痍である。

それでも「まだここまではできます」とつねに「やること」を目指すのである。

「今はできません」とか「これはできません」などという言葉は一度として出てこない。

つねに「自分たちがやれることはなんだろうか」ということを探しているようである。

そうでもなければ、わざわざ宮崎から名古屋までトレーニングの指導を受けにはこないだろう。

とにかくその練習は「すごい!」の一言である。

トレーナーとして、どれくらいトレーニングを制限するのかということを考えながら、カリキュラムを作らなければならなかった。

残念ながら二人はオリンピックの切符はまだ手に入れてはいないが、トレーニングに対してすぐに弱気な言葉を吐く奴を見るたびに、彼女たちのことが思い浮かんでくる。

このように、強い選手というのは、「できない理由」など見つけはしない

つねに「何ができるのか」を探し続ける意欲と信念に支えられているものだ。

長田一臣(「スランプに挑む」文化書房博文社)は、

「そう在りたいと願うならばまず心にそう思うことが必要である。そう思っても成らないことがある以上、そう思うことをせずに何事が成りうるだろうか。「信念の魔術」という言い方があるが、心にそう思うことによって、生活がその方向に規正されていくからである。」

と言っている。

はっきりと言っておこう。「できない理由を探すな」、これは法則である


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