2009年9月8日火曜日

表情(1743)



試合が終って帰ってくる子ども達の「表情」はそれぞれ違います。

負けた子はだいたいが落ち込んで暗い「表情」で報告に来ます。

中には負けてもニコニコ帰ってくる子もいますが、そんな時は「君はそれで良いの?」とさりげなく聞くようにしています。

実は「表情」というのは、子ども達の資質を推し量る大切な指標になります。

暗い気持ちを引きずっているのか、次の試合に向けて気持ちを切り替えることができているのか、何も感じていないのか、など、その子どもの感情や考えは「表情」に表れます。

試合後に本当に悔しそうな「表情」で報告に来た子がいました。

報告もそこそこに、

「コーチ!お願い!もう一度やらせてください!」

と大きな声でお願いされました。

その気迫に押されて、

「よし、わかった!もう一度やっておいで」

と再戦をセットしました。

その子はぐっと気合の入った「表情」になりました(とても良い表情だったと思います)が、対戦相手の子はちょっと「えっ、また?」みたいな困惑の「表情」を浮かべました。

試合は再戦を申し出た子の勝ちです。

試合前の気持ちに差があるので当然の結果かもしれませんね。

「勝負に強い」とはこういうことです。

「絶対に負けない!」という強い気持ちが根幹にあるのは当たり前のことですが、その一方で負けることに対する「恐怖心」があるものです。

その「恐怖心」を振り払うために感情的に振舞ったり、冷静に対処しようとリラックスの方法を繰り返したりと、人によって対応はさまざまですが、気負うでもない、恐怖に怯えるでもない、気持ちが引くでもない、バランスの取れたメンタルの状態は「良い表情」として表れてくるのだと思います。

だから私は試合前後や試合中の子ども達の「表情」を注意深く観察します。

「そこ」にはいろいろな指導のヒントがあるからです。

子ども達には「勝負強く」なってほしいですね。

そのためには、いつも「良い表情」で戦うことの大切さをわかってほしいと思います。


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2 件のコメント:

  1. sayaka2009年9月8日 22:32

    試合着のカタログを見ていたら大島コーチが載っていたのでびっくりしました!!
    そういえば、私の地区には寮というものがほとんどありません。だからちょっと興味深いんですけど、、、。
    どんな人がどういう生活をしてるんですか??いろいろと知りたいことがあります。
    良かったら答えてください。

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  2. sayakaさんへ、元気ですか?
    そう、大島コーチは有名人なんですよ。覚えておいてくださいね(笑)。
    さて、寮生についてですが、みんないい子ですよ(多分・・・笑)。
    私のホームページに、寮生のブログも載っていますので一度読んでみてください。何となく生活が見えてくると思います。
    それと、ホームページには寮の紹介と写真も載っていますので見てください。
    寮での生活は窮屈なことは多いですが、「テニスが強くなりたい」という思いを強くすることができます。
    私が寮を作ろうと思ったのは、そういう強い気持ちを持った選手を育てていきたいという気持ちがあったからです。
    テニスに限らず、スポーツは苦しいことの方が多いものです。
    それを強い気持ちで乗り越えてきた時に、人間として大きく成長すると考えています。
    寮は強くなりたいと純粋に思う子どもたちがチャレンジすることができるためにあると思っています。
    興味があれば、是非一度練習に来てください。待っていますよ。

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