2009年6月2日火曜日

やる気を出させるにはどうしたら良いか?(1645)



コーチング論(7)

コーチングにおいてこの問題はもっとも重要な課題になります。

「やる気を出せ!」

と何度も言いますが、どうやって出せば良いのか分からなかったり、自分では出しているつもりでもそうではなかったり、計ることができないのでやっかいです。

やる気度数のようなものが簡単に計ることができて、それを見ながら指導ができればどんなに楽だろうかとは思います。

でも、そうはいかないので、あの手この手でやる気を引き出すために工夫します。

一般論では、

・賞罰
・競争意識
・仲間意識
・成功感・失敗感

がやる気を引き出すために大切だと言われます。

基本的には、こうした方法を用いてやる気を引き出すことができます。

しかし、そのような方法ではうまく対処できない時に、本当のコーチングの意味が問われます。

私は、そういう時には原則論に戻ります。

トレーニングの原則には、

過負荷(オーバーロード)の原則
漸進性の原則
反復性の原則
全面性の原則
自覚性の原則
個別性の原則

の基本原則があります。

その他に、

意識性の原則
特異性の原則
多様性の原則

の原則もあります。

これらの原則は、「人間の能力を引き出すために大切なこと」として、トレーニングの世界では一般化しています。

それを基本的な考えとして、コーチングにも当てはめて考えてみるということです。

ある選手を指導する時、その時の指導内容は負荷が強すぎはしないか、追い込みすぎてはいないか、ひとつの側面だけを強調しすぎてはいないか、など、これらの原則に照らし合わせて考えます。

特に、中高生の多感な時期の子どもたちをに接しているので、思春期における特徴などには配慮します、

それでもうまくいかない時も多いものです。

しかし、多くの経験を積んできて、いろいろなアプローチの方法をアレンジする能力が付いてきます。

コーチングにおいて、コーチに最も必要な能力は、こうしたアレンジして対応する能力、「対応力」だと考えます。

人を扱うということは、人の多様性に対処するということです。

ひとつの方法で対応できることは多くはありません。

問題が起きた時に、それに真剣に向かい合い、思案し、自分なりの対応法を身につけていく、こうしてコーチの能力を高めていきます。

それがコーチという仕事の魅力でもあります。


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